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ニート生活(28歳)から学んだこと

私はニートでした。

28歳の時、5年務めた会社を辞め約1年何もしない時期がありました。

私にとっては人生のターニングポイントとなった出来事のため、記録のために記事にします。


ニート生活を経て学んだこと わかったこと

・何もしないというのは本当にきつい事である(精神を削る)

・人間って勝手に規則正しい生活を送るものだ

・来たきっかけに乗ることが何かを打開するためには大事

・何かに所属することや人とのつながりって生きる上で結構大事


以上のことがニート生活を経た私の答えです。

その経緯を記載します。


燃え尽きてしまった働き方

大卒で入った会社はOA機器の販売、通信回線系の営業職でした。

私たちの世代では知らない人はあまりいない会社。人から言わせると「ブラック企業」


なんぜその会社に入ったのか?というと

「自分を変えたかったから」というかっこいい理由です^^

理由はさておき思ったよりその会社は100倍厳しかったのです。

テレアポから始まりました。1日400件以上かけていました。
竹刀をもった上司がうろついています。
ホワイトボードには個人個人の成績がグラフで張り付けられる圧倒的な競争環境。
そして、目標行かなければめちゃくちゃ怒られます。
<鬼ヅメ>というやつで、怒鳴られます。顔がすごい近いんです。密です。

ちなみに入社前に3泊4日の合宿があって、会社の精神を叩き込まれます。山登りもしました。大きい声で社訓を何度も叫ぶ、、、

というような研修で、企業戦士を生産するわけです。

休みも少ないんです。今だと違法ですが、人に言えないくらい仕事してました。

親も心配しますよね。年間休日一桁です笑

同期も1年で半分以下、3年後にはほとんどのこっていない環境でした。
悪い表現でいうと使い捨ての会社でした。
名誉のために言いますが、その会社に合う人はいます。いきいき働いていたり、その会社でだからこそ輝く人もいるのも事実です。


もちろんきつい分の恩恵もありました。

たぶん同世代の2、3倍は給料もらっていました。

また、若いうちからいろいろ経験させてもらえたことも財産にはなっています。

ネガティブな事メインで書きましたが、後悔はしていません。

自分で選択した結果ですので、、、


とまあ、大卒で入った会社のきつさ、厳しさを書きましたが、5年ほどずーーーっと働いていたある日変化が起きました。


朝起きたら、糸が切れたように会社にいけなくなりました。

無断欠席です。

パソコンのシャットダウンのように朝 目が覚めても動けないんです。

無です。

つらくも悲しくもないんです。

無です。

0です。

無の感情です。

ただエネルギーが無い。 そんな状態です。

しばらく、無断欠席が続き 会社の本部と話して退職することになりました。

逃げるように辞めたので誇れる話ではありませんね。


余談ですが、無断欠席中に心療内科に一回行ってみました。

「何か診断してもらえればどうにかなるかもしれない」とワザと病んでいるフリをして、(目が虚ろなふりをして)病院行きました。しかし、ばれました。

「〇〇さんは大丈夫」

名医ですね。やはり、フリをしていてもバレるんですね。
今思うと、本当の病気の人からすると冒涜な行為だったかもしれない、と反省してます。


ただだらけるニート生活

5年間仕事しかしてこなかった私はすぐ働こうとはしませんでした。幸い貯金もあったので。いつから働こうとも考えませんでした。


とにかく何もしたくなかった。


というわけで、ニート生活がスタートしました。

・ゲーム

・映画

・アニメ

・サッカーと野球を見る

・飯 酒

ほぼこの繰り返しでした。

当時やっていたゲームリスト
FF13-2 三国無双 デモンズソウル FF3 ドラクエ4,5,6 俺の屍を越えてゆけ 逆転裁判 バーガーバーガー グランドセフトオート  プロ野球スピリッツ ウィニングイレブン テイルズオブヴェズぺリア デビルサバイバー ドラクエジョーカー・・・

本当にただ何もない繰り返しの毎日でした。

ただ、生きているだけの状態。

ほぼ人に会いません。コンビニくらい。

陽の光も浴びない。

陽の光を浴びたくないから、カーテン閉めてテープをはる。

食事はマックが増える。

マックで酒を飲む。

イチローがヤンキースに移籍したころだから、昼間からBSでメジャーリーグを見ている。

またゲームをする。

よく1日が逆転すると言いますが、逆転しすぎました。
夜中おきて6時ころ寝るというのが普通いう昼夜逆転だと思いますが、
朝6時になっても寝ず、昼過ぎて15時に寝て22時に起きるという逆転しすぎる生活にもなりました。

たまーに友達に会って「そろそろ就活しようかな」と思いつつ、何もせずにただ時が過ぎる生活を送っていました。そんな28歳。


何もしないことにより精神がむしばまれていく生活

最初のうちは、ニートを満喫してました。

しかし、時間がたつにつれ精神に変化が起きます。

何かにおったてられるような、追いかけられるような感覚です。

「そのままでいいの??」という心の声との戦いです。

しかし、「今まで一生懸命働いていたし、貯金もあるからいいだろ」と自己納得させ続ける日々が続きます。

そんなモヤモヤが心の中で育っていきます。


それがだんだん劣等感や卑屈さに変っていきました。

親は優しいです。何もいいません。
しかし「申し訳ないな。ニートの息子を持つってどんな気持ちなんだろう。はぁ。」とへこむ。

友達も優しいです。
「見下してんだろ。たまたま今働いていないだけだからな、、。はあぁ」
とため息とセットの思考状態。

大きな変化としては、まったく話せなくなりました。

言葉が出ないんです。

言いたいことが言えない。

コンビニでも注文できない。目も合わせられない。

と、ニート生活は体の変化をもたらしまして来ました。

そんな変化を感じつつも全く動けないのも事実でした。
ただ気持ちが追い込まれて焦るだけ。
ゲームやって終わる毎日。
マックと酒のんで終わる毎日。

ただただ時がすぎていきました。


さらに心が荒れていく

太陽が本当に嫌でした。特に天気の良い日。

「こんな元気の良い日にお前何してんの??」
太陽は僕に語り掛けてきました。

またへこむ。

しかし何もしない。


またやるゲームも、見る映画も暴力的、サイコパスな映画メインになります。

映画の「時計仕掛けのオレンジ」は何回みたかわかりません.
※注:名作です。今もみます。

当時、彼女(今の奥さん)もいましたが
一か月連絡とらないなんてこともありました。

よく付き合ってくれていたと思います。(反省)

本当に世界が見えなく、自分勝手な人間になっていたんです。


心がすさんでいきました。


人間的な生活に戻っていく

しかし、無意識ですがニート生活5か月くらい過ぎたころから
行動が変わり始めました。

積極的に外に出るようになったんです。

スマホで健康的な生活について調べることも多くなりました。

おそらくですが、
「このままでは人間としての精神状態を保てなくなる。まずい。」と身体が反応してくれたんだと思います。

引き続きニートということは変わらないのですが、

・毎日9時に起きる
・朝近くの公園を散歩する
・陽が出ているときは、公園で上半身裸で体を焼く。
・毎日12時には布団に入る
・平日は酒を飲まない
・筋トレを始める
・腸内環境に良いものを食べる(ヨーグルト)
・1日の計画を立てて生活をする(ゲームとか散歩ですが)
・週末は友達の家に泊まりに行く

・・・

と、勝手に身体が変化していったのを覚えています。

人間っていうのは、本来の機能として、陽と共に起き、陽が沈むと寝る、という自然に合わせた生活習慣が遺伝子レベルで私の体にあるんだなあ、と実感しました。

ちなみにこのころから、泣けるアニメをすごく見るようになりました。

クラナド 東京マグニチュード8.0 が僕の泣ける鉄板アニメ。


なんでなんでしょう??

「人間的な感情を取り戻せ!」と身体に命令したのかな?

と思ってます笑


僕がニートを抜け出したきっかけ

ここまでニート生活のことを書き、復帰しました、

と偉そうに書きたいところです。

しかし、私一人の力ではニート生活を抜け出すことはできなかったです。


きっかけはニート生活をして1年近く立つ頃でした。

毎週泊りに行っていた友達がある時こんなことを言いました。


「起業するけど、一緒にやらない?なんもしていないんだろ??」

と。

私には選択肢もなく、思考力もなく、

「わかった。」

と2つ返事。


唐突にニート生活は終わりを迎えました。


最初はしばらく月7万円だったので、
「安い労働力」として誘ってくれたのかもしれません。

しかし、私のリハビリとしては必要な時間でした。


正直、最初は人と話すのもしんどかったです。

パソコンもあまり打てなくなってました。

仕事のリズムをつかむのにも、結局1年くらいかかったと思います。


結局、その仕事は5年ほどやり、今の仕事に転職しましたが、
この経験がなければ社会復帰できなかったかもしれません。

世の中には自力でどうしようもないこともあります。

「来たきっかけに乗ることが何かを打開するためには大事」

ということをこの経験から学びました。


働くということ

私は今は人材紹介の仕事で、「仕事」を紹介する仕事に携わっています。

ただ本音では「仕事」って大事だけど、人生の全てではないと思っています。ニートの経験から、いろんな大事なものを学びましたので。

しかし、仕事は1日8時間だとしたら、人生の1/3くらい使います。睡眠くらい使います。

なので、仕事は人生の全てではないけど、「重要」だと思っています。


また私は、何もしないというつらさを経験しました。

人間は社会的な動物です。

「何かに所属している、誰かとつながっている」
「誰かのために役立っている」

ということが、人が尊厳をもって生きていくために、ものすごく大事であるということを体感しています。

だから「仕事」は人として大事、というのが私の価値観として根付いています。


だらだら~、と書いてしまいましたが、

これが私の「ニート記」です。


改めて、結論:学んだことは、

・何もしないというのは本当にきつい事である(精神を削る)

・人間って勝手に規則正しい生活を送るものだ

・来たきっかけに乗ることが何かを打開するためには大事

・何かに所属することや人とのつながりって生きる上で結構大事


です。

今、ニートの人や、行動できない人、状況を打開したい人、そんな人の勇気や共感を得られればと思い書きました。

このニートの経験は私の生き方、仕事にものすごく生きています。

そして「経験を活かすも殺すも本人次第」だということです。

以上です。


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