新天地での情事

一年前ぐらいから東京をしばらく離れていれる。
仕事の関係ではあるけれど、もしかしたら東京には戻ってくることはできないのかもしれない。
故郷のことを考えると、寂しさに押しつぶされそうになり男に抱かれることを選ぶのだった。

自分のしていることは公になると叩かれることなのは重々承知だ。相手方も然り。不倫はどうしてなくならないのか?
私の相手は40代前半、おそらく私より前に何人かと不倫の経験がある。何かと慣れているのだ。
私以外に何人と会っていおうが、今私と関係を持ちながら誰かとまた会っていおうが関係ない。
しかししておけばつなぎとめられるだろうというようなこ慣れた対応が随所に感じられるのだ。
ふとこの男は自分の性欲を満たしたいだけなんだなと気がつくのだった。結局のところ、している最中も自分が気持ちよくなるセックスしかしない。
自分がいけたら満足なのだった。
今まで、この男が寂しさを埋める心の支えだった。
来る日来る日もこの男に会えることが知らない土地で暮らす辛さから抜け出す救いだった。
だが、私は何が良くてこの男を信じていたのだろう。相手は30代で結婚していない私を心のなかでは小馬鹿に、自分の性欲の吐口にしているだのなのだ。
そうやっと気がつけた。もうこの男との関係に終止符を打たねばならない時がすぐそこに来ている。