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2つの集合写真

4月20日木曜日。大学の広報誌で長岡ゼミが紹介されることになり、この日のゼミ中に取材が入った。休憩時間になり、広報誌に掲載するゼミ生の集合写真を撮ることになった。

長岡ゼミでは、年度最初のゼミやカフェゼミなどでよく集合写真を撮る。お決まりのポーズといえば、カメラ目線禁止であとはそれぞれの自由だ。それが長岡ゼミでのあたりまえになっていた。だが一方で、カメラマンさんはあたりまえのように椅子を横一列に並べるよう言った。カメラを前に、座る人、中腰の人、立つ人が綺麗に並び、全員がカメラ目線で笑顔でいる。そんな光景は長岡ゼミではなかなかない。長岡ゼミのあたりまえと世の中のあたりまえを同時に感じ、不思議な感覚になった。その不思議な感覚が両者にある中で、新たに椅子に座りながらカメラから視線を外す写真も撮ることになったのだ。

長岡ゼミの集合写真はこれだと決めつけていたかもしれない自分と、たくさん写真を撮ってきて集合写真はこれだと構築してきたカメラマンさん。どちらも凝り固まっている。しかし、2つの凝り固まりが同じ空間にいることで気づくことができた。違いに気づき、受け入れ、解きほぐす。今回は集合写真という些細なことであったが、あたりまえを揺さぶることはどんな場面でも大切だと感じた。

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