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敏感すぎる私が旅を続ける理由

こんにちは✿︎
強度のHSP気質を持ち
暮らしを体感しながら旅をする、ののです。

何故、この気質で体に合わない旅をするのか。
その先に何を描いているのか。
今回はそれを言葉にしていきます。

こんなゆっくりな更新でも読んでくれる方、私の言葉から何かを感じてくれる方が居てくれたらとても嬉しいです。

"感じること"が旅の目的

旅の目的は、"体と心で感じること"。
元々の気質で五感が鋭く、日常生活や仕事に支障があるほど。だけどその能力、どうせなら有効に使ってみよう。感じる力が強いのは悪いことだけじゃない。

何に幸せを感じるのか、何が自分を喜ばせるのか、何が嫌で何に違和感を感じるのか。それを自分の体と感情をいっぱいに使って感じる日々。

そんな日々は、生きている実感しかないのです。

自然環境、住環境、食べるもの、多様性のある人たちとのコミュニケーション。毎日感じてきたことが、今の自分を創り上げてきた。苦しいことも何ひとつ無駄なことは無かった。

例えば、都会でシェアハウスに住んだときは生活だけで息切れをしていた。敏感な人、絶対にやっちゃだめな要素しかない(!)多すぎる雑音、少なすぎる自然、眩しすぎる人工的な光、ひとりになれる空間の少なさ、その他諸々。

でも、自分にとって苦行でしかないその生活の中で得たもの、それは"生涯大切にしたいと思える友人たちとの出会い"。彼らは私の気質を理解してくれた。否定せず、一般社会で生きづらい性質を持った私を、素敵だよと言ってくれた。

また、それとは反対に生活環境が体に合っている自然いっぱいの田舎でも農作業をしながら生活してみた。そこでは人を人として扱わないような酷い農家さんも見てきた。

そんな農家さんの元で、畑仕事中に事故に遭い足首をケガ。どんなに生活環境が合っていても関わる人間を間違えば、心身の健康と幸せは離れていくことを学んだ。

ケガをした足を引き摺りながらも旅は続く。
ゲストハウスにもよく滞在した。ホテルと違うのは人間同士のコミュニケーションが生まれるところ。これが面白い。

プライベート空間が少ないのは本当に辛かったけれど、そこで得たものは"自分に無い価値観や考え方"。生き方、仕事、お金、家族やパートナーシップに対しての考え方。本で読むより生身の人間が体現しているのをリアルに感じられる。

メリットデメリットだけで人間関係が成り立っている人、だからこそ戦略的にビジネスを成り立たせるのが得意な人。お金稼ぎは得意では無いけれど、人に対して感謝と愛で溢れている人。

ひとりをこよなく愛する人、子供たちと一緒に旅をする家族。環境問題、健康と向き合うヴィーガンや菜食主義者。海外を飛び回る放浪者、社会に疑問を感じて旅を始めたばかりの悩み多き人。音楽、写真、ダンス、描くことで自らを表現をするアーティスト。

年齢、性別、国籍、職業。そんなフィルター無しで、ただ"その人"と向き合うこと。それは"自分の知らない自分"と深く向き合うことでもあったんだ。

それからやっぱり水、空気、自然が綺麗で豊かな土地は自分らしく生きられる。その環境で大好きな人たちと生活をするのは本当に幸せなこと。それを常に感じながら、現在も旅は続いています。

五感が鋭すぎるわたしの旅スタイル

旅人と聞いて想い描くイメージ、今まで出会ってきた旅人たちは心も体もタフで細かいことなんて気にしない。ヒッチハイクで何処までも行き、バックパックひとつ背負ってテントと寝袋さえあれば何処でも眠れる。

それは、私と同じような感覚を持つ繊細な仲間たちにはあまりにも刺激が強すぎる。彼らと同じことをしたらその刺激に押しつぶされて自分では居られなくなってしまう。

(私は乗り物やその音が極端に怖い、恐怖を感じる。身につけるもの日々使うものはお気に入りを使いたい、シワのある服は着たくない。静かで安心できる整ったひとり空間、清潔で心地よい寝具でぐっすり眠りたい。つまるところ旅人不向き。)

では、五感が鋭すぎる私の旅のスタイルとは?

それは、"暮らしを大切にする旅"
ひとつの土地に2〜4ヶ月間住んでみる。食事・運動・睡眠きちんと整ったリズムと環境で生活することと、愛のあるコミュニケーションがなによりも大事。

行く先々で野菜の収穫、畑仕事を紹介してもらい旬の野菜を食べたり、美味しいものと良い時間を新しい仲間とシェア。そして新しいことを体験すること。

その土地の風土、言葉、人柄、食べもの、暮らし方を肌で感じる。その中から心と体が心地よいと感じる部分、違和感に思う部分をかき集める。この気質だから感じられること、この気質に相性の良いものを全力で感じてみる。

それがわたしの旅スタイルです。

その先に描く未来は

この経験をどうカタチにしていこうか。
それも模索しながらの旅。

でも、軸にあるのは
"真面目で優しくて、この社会ではあまりにも生きづらい繊細な人がありのままで自然に生きられる環境をつくること"。

どんな人だってこの社会に生きづらいと感じるポイントは在る。だけど自分のような気質を持つ人たちは、物理的な刺激から体が思うように動かせなくなることが本当に多い。

それは甘えなんかじゃない。過去の自分は、誰かにそう言ってほしかった。それを体現している人に出会いたかった。

だから私がそんな存在になり、環境をつくる。過去の自分のようにまだどこかで泣いている人が居るのなら、大丈夫だよって伝えたい。

出来ないこと、心と体に合わないことはしなくってたっていいんだよ。出来ることが違うだけ。心と体が反応する箇所が違うだけだ。

強度のHSPで旅を続けることは、生活の中で感じるものが多すぎて体にはあまり合っていないのかもしれない。負担が大きすぎる。

だけどその先に在る、優しい社会で生きる為に。もう少し、"感じること"を続けたい。

まだ会ったこともない、繊細な仲間たちへ。
大丈夫。
わたしたちは、
わたしたちのままで素晴らしい存在です。

私は穏やかに静かに、優しく生きていく。


暮らしを大切にする旅人
伊藤 野乃


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