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中判フィルムの6x9フォーマットで撮影したくて… その1 Voigtlander Bessa Ⅰ

いちLubitel 166+ で中判フィルムでの撮影の楽しさを知った後、6x9 フォーマットで撮影したくて Voigtlander Bessa Ⅰ を購入した話です。


6x9 フォーマット

Lubitel 166+ は二眼レフカメラで、ましかく(6x6)フォーマットですが、他のフォーマットのカメラも気になってきました。
当時、富士フィルムの GF670 Professional という 6x6, 6x7 フォーマットの中判フィルムカメラがありました。新品で買えることから魅力的ではあったのですが、電子式シャッターであったため購入対象外でした。やはり欲しかったのは機械式カメラでした。
そして、6x9 フォーマットというサイズがあることを知ってからは、そんな大きなサイズで撮ってみたいと思うようになりました。
しかし、6x9 フォーマットのカメラはなかなか見ることがなく、調べてみると、古い蛇腹カメラ、スプリングカメラと言われる折りたたみ式のカメラに中判フィルムの 6x9 フォーマットに対応していものがあることがわかりました。
6x9 フォーマットはレンズ交換式のような本格的なカメラには無さそうだったこともあって、光学的に難しいのかなとも思いましたが、そこまでこだわりもなかったので、ともかく大きなサイズで撮ってみたいと思いました。
この記事を書きながら調べてみると、FUJIFILM (FUJICA) GW690 / GSW690、マミヤプレスといった本格的な感じの機械式カメラがあったことを知りました。特にマミヤプレスはかなり本格的な感じです。両方とも魅力的なのですが、蛇腹カメラのコンパクトさと比べると大きすぎるなと感じてしまいます。それにしても 6x9 フォーマットはカメラの選択肢が少ないように思います。

蛇腹カメラ/スプリングカメラ

蛇腹カメラには 35mm フィルムのカメラもあって、コンパクトになるところが魅力的なのですが、古いカメラなので蛇腹が傷んでいたり、小さな穴があったりすることもあるようで、購入する気にはなれませんでした。
これらのカメラはレンズ収納状態からレンズを出すためのボタンを押すと、バネの力で自動的に開いてレンズが出るので、スプリングカメラと呼ばれるそうです。
レンズが飛び出すのはかっこいいのですが、古いカメラなのでショックが出ないよう、蛇腹に負荷がかからないように、手で押さえてゆっくり開くようにしています。

Voigtlander Bessa Ⅰ/フォクトレンダー ベッサ I

中古の蛇腹カメラは蛇腹の状態が気になっていましたが、中古カメラ店で見つけた Voigtlander Bessa Ⅰ は状態がよかったようなので購入しました。
フォクトレンダーのベッサというと、コシナが製造販売していた 35mm フィルムカメラがありましたが、購入した蛇腹カメラは 1950年に発売されたモデルのようです。
レンズは105mm 4.5。完全マニュアルで距離計、露出計はありません。

105mm という画角

大きな 6x9 フォーマットなので、なんとなく広角での撮影を期待していましたが、Voigtlander Bessa Ⅰ のレンズは105mm。これは標準レンズ、35mmフィルムの50mm の画角に近いものでした。他の似たようなカメラも 105mm のレンズのものが多いようです。

外観

ホットシューに距離計をつけています

シャッターボタンはカメラをかまえて右側。レンズの蓋は右側に開くので、開いた蓋が邪魔なこともあって、ホールド感は悪いです。蓋の開きたかにかかわらず、蛇腹カメラはホールド感が悪いようです。

すごく小さいファインダー

ファインダーはすごく小さくてピント合わせの機能はありません。
右にあるダイヤルでフォーマットの視野範囲の切り替えができます。
このカメラ、距離合わせのダイヤルがフィート(feet)表示です。確認した上で購入したのか忘れましたが、フィート表示の距離計をつけて使っています。

中判フィルムカメラとしてはコンパクトではないでしょうか
距離計込みで 783g 単体だと 744g です。

写真

FUJICHROME Velvia 100F
カメラが発売された年代を考えるとモノクロームで撮影するのがあっているのかもしれませんが、やはりポジフィルム(リバーサルフィルム)で撮影して、現像された大きなフィルム(スライド)を見ることを楽しみたいです。

F8 けっこうくっきりと撮れていると思います

被写体のセンターを狙ってファインダーを見たまま撮影すると、ファインダーとレンズとの視差でずれてしまいます。上の写真はそのまま撮影してずれてしまったもの。下はこれを見込んでずらして撮影したものです。

上の写真の画像をデジタル補正

まとめ

とても小さなファインダー、ホールド感の悪さなど、撮影が楽しいカメラではありませんが、コンパクトで持ち運びに便利なことと、大きなサイズのスライド(ポジフィルム、リバーサルフィルム)が見られるというのが大きな魅力です。
現代の技術でこんなカメラを作ってくれたらなぁと思うのですが、無いでしょうね。
そう考えていると、GW690 / GSW690 が気になってきました。

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