チョンイチャンは“最悪のメボ”だったのか【前編】

はじめに

この記事は、KPOPサバイバルオーディション番組「BOYS PLANET」に出演するメンバー、チョン・イチャンに関する考察文である。

前編では、イチャンのファン(イチャンペン)に何が起こったか、
後編にて、チョンイチャンに何が起こったかについて話していこうと思う。
前置きが不要な方はこの前編を飛ばして後編に進んで頂いても問題ありません。


悪夢のはじまり

2023年2月21日。
思えばあの日が全ての始まりだったように思う。

私の応援するチョン・イチャンは、BOYS PLANET(以下ボイプラ)というKPOPサバイバルオーディション番組に出演しており、その日は2月23日に放送を控えたボイプラ4話の先行映像として、パフォーマンスが未放送だったチームのチッケム映像が公開されたのである。

私はこのチッケムの公開をずっと待ち望んでいた。
イチャンは、ENHYPENを排出した「I-LAND」というオーディション番組に「ジェボム」という名前で出演経験があった為それなりに知名度はあったはずだが、ボイプラで放送分量に恵まれず、投票順位はギリギリ生存圏の外にいた。

まあ、I-LANDの頃も分量はそう多くなく、投票に強いメンバーでもなかったので仕方がないといえばそうなのだが、彼のボイプラでの生存のためにも、早くそのパフォーマンスを見せて欲しかった。

課題曲はBTSの「danger」
パフォーマンスの収録は有観客で行われていたため、観覧に行ったと思われる韓国の方が感想を漏らしており、印象に残った参加者としてイチャンの名前が上がっているのを見かけたりもした。
また、放送では明言されていなかったが、公開されたBehindフォトなどの情報から、イチャンがメインボーカルを務めていることも特定されていた。
正直ダンスの方はそこまで大きな期待はできないイチャンだが、その歌声は本当に素晴らしいのだ。

ボイプラ3話の放送以降、イチャンと同じチームとなったメンバーについても調べていた私は、このチームの中で自分の推しがメインボーカルを任されたことを誇らしくも思っていた。
私は期待に胸を膨らませ、その動画を再生した。

しかし、私は失念していたのである。
「印象に残る」という言葉が、必ずしもいい意味で使われるとは限らないということを。

※この"印象に残った"という投稿が実際にはどのような意図で発信されたかは不明である
※情報源も定かではない

タイムラインに広がる波紋

TwitterのTLにも衝撃が走っていた。
皆同じようにイチャンのチッケムを楽しみにしていた推し活仲間たちだ。

彼女たちは私と同じように騒いでいた。

「イチャンがおかしい!」
「声が出てない!」
「何が起こった!?」

イチャンの声は掠れ、高音はおろかその他のパートもほとんどまともに歌えていなかった。
心なしか顔も熱っているように見え、目も泳いでいた。
私が期待に胸を膨らませていたチョンチャンのメインボーカルとしての初舞台は、大失敗に終わっていたのである。

彼の身に何が起こったのか、それは、チッケム動画のコメント欄に追加されたイチャン本人からのコメントにほんの少しだけヒントがあった。

このコメントは動画に行けば誰でも見れるものだが、なぜか消えたり復活したりを繰り返しておりいつでも見れる訳ではないので、そのスクリーンショットをアプリで翻訳したものを添えておくことにする。

公開YouTubeより


「私がもう少し上手で体調も良かったらどうだったか」


偶然にもチッケムが公開されたその日は、私にI-LANDを教えてくれた友人A氏と、Twitterのスペース機能を使ってイチャンについて語り合おうと約束をしていた日だった。
スペースは予定通りに行われ、A氏と私と、スペースを見にきてくれたフォロワーのみんなと一緒にチッケムとコメントについて話すことができた。
スペースでの会話の中で、イチャンはおそらく何らかの事情で体調を崩し、満足のいく舞台をやれなかったのだろうという仮説を立てた。

そうこうしている間に、Twitter上では一部の治安のあまりよくなさそうな人たちにイチャンのチッケムが見つかってしまい、彼を笑いモノにしようとする流れもできていた。

これについてもスペースで話し合うことができたのは不幸中の幸いだった。
今は苦しい状況だが、イチャンが大失敗に終わってしまった結果を変えることはできない。
また、抵抗することでイチャンのファンダムが荒れてしまうのは本意ではない。
私たちはただイチャンの応援だけをしようと励まし合った。

その頃から、我々がイチャンについてツイートしたものに非公開の引用RTの形跡がつくようになり、公開アカウントによる攻撃的な引用が届くこともあった。
その数自体は1ツイートにつき1〜2件程度と決して多くはなかったが、その攻撃は確実に私たちの精神に傷をつけた。

私はこの攻撃によって推し活仲間が傷つけられたことを絶対に許すことはできないが、イチャンに関してだけいえば、放送でこの不調の原因を知ることができればいいと思っていた。

それを知ることができればどれだけ良かっただろうかと、今でも思う。

放送されたボイプラ4話ではイチャンの体調等への言及はなく、練習風景での歌唱パートは全て省かれ、リハーサルと本番の大失敗の様子だけが放送された。

そして、イチャンの大失敗メボが放送された翌朝にはボイプラの最初の投票が終了し、翌週の第5話で生存者発表式の様子が放送された。

イチャンの順位は生存者52名中52位。
純粋な投票順だと生存圏外だったようだが、直前のステージでチームとしてベネフィットを獲得していた為、繰り上がりで生存圏に滑り込んだのだ。
あの大失敗メボが、ベネフィットを得て、ギリギリの最下位で生存したのである。

イチャンを笑う声は不満の声へと変化し、イチャンペンへの煽りも激化した。
最終的に、私のまわりのイチャン1pick勢の全員が引用による攻撃の被害に遭い、私は一時的にアカウントに鍵をかけた。

なぜ、こんな目に遭わなければならなかったのだろうか。

その原因を探るべく、私はボイプラ4話を毎日繰り返し見続ける日々を送ることになった。


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