残菜0の給食指導①
「しゃもじ または お玉を制する先生の学級は荒れません。」
年度末の職員会議で校長先生が発した言葉は続く。
「何が言いたいかといいますと、うちの学校は市内でも残菜が多いです。来年度は減らしていくように努めて欲しいです。荒れる学級は給食時間の様子で分かります。子どもたちが好き勝手しているクラスは要注意です。」
幸い、あれた学級はなかったが、次年度への訓示だろう。確かに給食残菜0は気持ちがいい。そうはいっても、担任が「残菜0」をゴールにするあまり、昼休みなし、掃除時間も食べている子どもを見かけると胸が痛む。
ある日、学校栄養士さんが「nonnon先生のクラスは、いつも残菜0ですね。うれしいです。」と話しかけてくれた。その時は他のクラスにも言ってるんだろうな。ぐらいで気にも留めてなかった。でも、その日の給食時間。
私は、「みんな~。栄養士の先生が、毎日給食全部食べてくれるからうれしいって、言ってくださったよ。先生それ聞いて、うれしくなったよ!今日もおいしく食べようね。」と伝えていた。
残菜0の給食指導のコツ
その1.作ってくれた人への感謝を伝える方法を話し合う。
その2.へらす、ふやすのルールを子どもたちと決める。
その3. 「ごちそうさま」の時間をみんなで守る。だらだら食べない食べさせない。
家庭の食事と違って、子供たちは、調理過程を見ることはない。配膳された給食に、たくさんの人のおもいが込められていることに気づかせたい。子どもたちは、「のこしてはいけない。」と知っている。新学期がスタートして、給食が始まるまでに、「なぜ残さないほうが良いのか」を、子どもたちと一緒に考える。
作ってくれた人への感謝は、完食はもちろん、食器の返し方だとく気付く子もいる。その子は、食器かごに整然と並べることや、箸、スプーンの向きをそろえることも大事だと言う。話し合っていると、様々な視点から意見が出てくる。先生ルールで給食をスタートさせるより、子どもたちが話し合ってだしたルールのほうが価値があるように思う。
その2.へらす、ふやすのルール決め、の具体的な内容は続く。
給食指導も奥が深い。そして、担任色がかなり出る。