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【イタリア・スイスの旅】10日目:ヨーロッパ最高標高駅ユングフラウヨッホへ

【10日目 8月6日(月)】
10:00 グリンデルワルト・ターミナル駅発
10:45 メンリッヒェンからハイキング
15:00 クライネシャイデック駅発
16:00 ユングフラウヨッホ駅着
17:15 登山鉄道+アイガーエクスプレスで下山
19:00 ディナー@Restaurant Pizzeria Grund
 
ロッジで朝食を済ませ、ターミナル駅からロープウェイでメンリッヒェンへ。そこから登山鉄道のクライネシャイデック駅までの道のりが本日のハイキングコースだ。
メンリッヒェン駅を出ると、目の前にプレイグラウンドがあった。三度の飯よりプレイグラウンドが好きな子どもたちは、見つけるやいなや大喜びで遊び始めた。アルプスの山々に囲まれて遊具で遊べるなんて素敵すぎる。

景色が贅沢すぎるプレイグラウンド

プレイグラウンドで遊んだ後は、いよいよハイキングだ。アップダウンが少なく道も広いので子連れでも歩きやすく、アイガー、メンヒ、ユングフラウのベルナーオーバーランド三大名峰を一度に拝むことができるのでとても人気が高いコースだ。標識によると1時間くらいの道のりらしいのだが、植物好きの父が高山植物を見つけては立ち止まるのでなかなか進まない。ここでもカウベルを付けた牛さんに遭遇。気持ちよさそうに飛行するパラグライダーも見かけた。

これぞアルプスという風景

幾人に抜かれながら、のどかにハイキングを続けていたところ、急にゴーッという轟音が聞こえてきた。ヘリコプターかしら?と思ったが、どうやら違う。目の前に見えるアイガー北壁で起こった雪崩の音だった。目の前と言ってもかなり距離があるのだが、すごい音だった。雪煙も見える。ひたすら平和なハイキングの中で、自然の脅威を感じた瞬間だった。
 
所要時間1時間のコースを2時間半ほどかけて歩き、ようやくクライネシャイデック駅に到着。いよいよ登山鉄道でユングフラウヨッホへと向かう!
<MEMO>水がなくなったので登山鉄道に乗り込む前にペットボトルの水を購入したのだが、山麓では無料で給水できたのにここでは7フランもした。レストランの水道水も有料だった。
 
クライネシャイデック駅を出発した登山鉄道は、アイガーグレッチャー駅を過ぎるとトンネルに入る。途中、トンネル内にあるアイスメーア駅で5分間停車した。この駅には岩壁に開けられた展望窓がついているのだ。電車を降りて外の景色を見に行く。窓の外には雄大な氷河が広がっていた。再び車内に乗り込むと、次は終点のユングフラウヨッホだ。ユングフラウヨッホ駅は標高3454メートルの地点にある。山をくり抜いてこんな高いところまで鉄道を敷いたなんて(それも100年以上前に!)人間ってすごい。

ユングフラウヨッホの気温は氷点下にもなるという。この日以外まったく必要ないのに結構なスペースを占拠していたダウンジャケットとヒートテックのロンTと厚手のタイツがようやく役に立つ日が来た。子どもたちは登山鉄道の中で着替え、わたしと長女は駅直結の複合施設「トップ・オブ・ヨーロッパ」のトイレで着替えた。寒がりのわたしは万全の防寒体制をとってもなお寒く感じたが、暑がりの父はいつもの軽装の上に1枚ウィンドブレーカーを羽織ったのみで平気な顔をしていた。体感温度って個人差ありすぎない?ロンドンでノースリーブの人とダウンの人が同時に視界に入ることにももう驚かなくなったけれど。
スフィンクス展望台からはアレッチ氷河やユングフラウ、メンヒを見ることができる。少し雲が多かったが、雲の合間からきれいにメンヒを拝むことができた。展望台から見えたソリに長女が乗りたがったので雪の上を歩いて乗り場まで行くも、残念ながら16時で終了とのことでソリには乗れなかった。施設内に戻り、アレッチ氷河の中を掘って作られた氷の宮殿アイスパレスを滑らないようにゆっくり慎重に歩いた。子どもたちは面白いくらいにツルツル滑っていた。
駅に向かう途中で日本の郵便ポストを見かけた。寒くて思考が停止していたのか先を急いでいたからなのか思いつかなかったが、ここから日本の義両親に宛ててポストカードでも送ればよかった。これは後から知ったことだが、富士山の5合目簡易郵便局にはスイスの郵便ポストが設置されているらしい。ツェルマットに続き、ここでもスイスと日本の友好関係を垣間見ることができてうれしい。
わたしたちの場合は1時間強の滞在だったが、プラトー展望台にも行く場合は最低でも2時間は必要かと思う。

氷河の中をくりぬいて作られた氷の宮殿

帰りは登山鉄道をアイガーグレッチャー駅で降りて、そこからは2020年に開通したばかりのアイガーエクスプレスに乗車する。余談だが、アイガーグレッチャー駅も「愛の不時着」のロケ地だったようだ。あのハートマークの看板は何だろう?と思っていたのだが、記念撮影ポイントとしてロケ地であることを示す標識だったらしい。アイガーエクスプレスは空いていたので、20人以上乗れる大型のゴンドラに家族だけで乗った。アイガーの真横を通って15分ほどであっという間にターミナル駅に到着。速いし、ガチャンポイント(ロープウェイの連結部分のこと。毎回わたしが悲鳴を上げる場所。子どもたちが命名。)もスムーズすぎて恐怖を感じなかった。
 
ターミナル駅はまだ4年前にできたばかりだそうで、駅の周りは飲食店などの商業施設が乏しい。レストランを検索しても2軒くらいしかヒットしない。そんなわけでまったく期待せずにグルンド駅前のピザ屋さんに入ったのだが、いい意味で期待を裏切るとっても美味しいピザを食べることができた。スイスで食べたものの中で一番美味しかったかも。駅に到着する登山鉄道を見られたのもよかった。

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