妊活日和#15
2019年11月。妊活開始15ヶ月目。
仕事の忙しさと並行して、日プ(Produce 101 japan)の沼にはまっていた。日プとは、ボーイズグループを輩出するオーディション番組の名前だが、元々は韓国の発祥の番組だ。K-POP好きな私としては、あのレベルの高いK-POPアイドルを目指すグループがこの日本でも誕生するなら、と必死で“推し”を投票していた。(視聴者が毎週“推し”を投票できるシステムで、下位の人から徐々に脱落していくシステム)
この番組の中のアイドルの卵たちが、慣れないダンスや歌、ラップ、表情管理等を必死に練習する姿を見て、私も心を動かされた。
「あと一回、シリンジ法でダメなら、病院へもう一度通ってみよう。」
たった1回、人工授精が残念な結果になったくらいで弱気になっていた自分に、いい加減嫌気が差していた。誰かの頑張っている姿を見たり、その過程で成功していくのを目の当たりにすると、私も頑張ってみようという前向きな気持ちにさせられるものだ。
やっと気持ちが前向きになった気がしていたある日、残念なお知らせが耳に届いた。
先月、報告があった同僚の奥さんの妊娠。
残念な結果になってしまったとのこと。
突然の悲しいニュースに、ほかの同僚たちも狼狽えている様子だった。
なんと声をかけてあげたら良いのか分からなくて戸惑っていると、向こうから色々と話をしてくれた。
赤ちゃんの袋までは出来たが、赤ちゃんがいなかったこと。でも、妊娠できる体であることが分かっただけでも良かったとのこと。
思っていたより前向きな気持ちでいる様子だったので、内心少しホッとした。
お互い、頑張りましょう。
励まし合って、話は終わった。
でも、その後少しだけ自分の中にザラついたものが心に残った。
胎嚢すら、私、できたことないんだ。
妊娠できる体なのかどうかも、まだ分からないのか。
こんな時にも、自分の不幸なことが見えるなんて、どんだけ、自分好きなんだ!不謹慎なんだ!そう思ったが、事実なので仕方ない。
落ち込んでる場合じゃない!
もう一度真剣に治療に取り組まないといけない!
そうこうしているうちに、また今月も赤い血が…。
立ち止まっている暇はない!
来月からまた病院での治療、再開するぞ!!
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