見出し画像

【EDH】虎の影、百合子 徹底解説!その2~ネオ神河以降カードプール編

(この記事は2024/01/04時点のカードプールで考えています)
~イクサラン:失われし洞窟まで

こんにちは。のんふろんです。

この記事は以前書いた[【EDH】虎の影、百合子 徹底解説!構築と戦術解説]の続き、というより神河:輝ける世界以降のカードプールの話をしていきます。

まだ見てない人は見てみてね。短編小説くらいの分量あるけどね。

なぜ記事を分けたのかというと、1記事で短編小説級の文字と画像がアホほどある記事をnoteさんも流石に想定していなかったようで、編集しようとすると重すぎてまともに動かなくなるから。

本家記事はカテゴリごと、カードの使用用途ごとにまとめていたが、今回は各ブロックごとにカジュアル~cEDHまで入れられそうなカードを片っ端から書いていく感じにしようと思う。

それではいってみよ~~!

(2024/01追記)
気づいたら1年放置してしまっていた。
兄弟戦争~イクサランまで追記。

実はメモ帳にずっと書き溜めてはいたんだけど画像とかリンクとか貼ったりするのが面倒k( 
ということで今回の追記で文字数がこれ書いたときの2倍以上になり、無事編集がまた厳しくなってしまいました。
次回書くときは[虎の影、百合子その3]かもれない…( ◠‿◠ ) 


神河:輝ける世界

「今こそが未来」「光を灯せ」「輝ける未来を作れ」
ということで百合子強化待ったなしだった待望の神河ブロックがついに令和に登場!!

神河物語神河謀叛神河救済のエキスパンションから実に17年、待望の神河ブロック再訪。

舞台は日本であり必然的に忍者の登場する次元でありながら、Mark Rosewaterが以前「神河再訪二度としないっす多分」みたいなことを発言していたこともあり絶望的だった神河、ありがてえありがてえ。

(個人的には統率者デッキで青黒忍者が収録されなかったことがとても悔しい)

まずは忍者関連のカードを考察していこう。

忍者:忍術

今回謎に緑にも忍者カードが収録されたが、[虎の影、百合子]で採用できる忍術持ちカードは12種類、サポートの[梅澤悟]を含めて13枚のカードが追加された。

まずすんなりとデッキに入りそうなカードは[千の顔の影][裕福な盗人][月回路のハッカー]の3枚。

[千の顔の影]は前回記事で書いた【4.種となるクリーチャーを考える】の種クリーチャーとして機能し(1マナ、飛行でOK)、自身が忍者忍術によって後半引いても腐らない良カード。

ボーダーレスかっこよすぎんだろ!

正直忍術はコストが4マナと少々重く、デッキがインスタント・ソーサリーに寄りやすいため使い道が少ないとは思う。ただし後述する[梅澤悟]を使用する場合高マナ域イカレクリーチャーを採用すると思うのでそこまで含めると使い道もありそう。

[裕福な盗人]は忍術コストが2マナと比較的軽く、能力も宝物生成とマナ加速できるためかなり優秀。青黒はそもそもマナ加速が弱く、自分のデッキでは2マナ域アーティファクトもかなり削っているため[虎の影、百合子]を誘発させながらマナ加速できるカードはありがたい。

ボーダーレス可愛すぎる

また能力の誘発条件が自身ではなく「あなたがコントロールしていて忍者やならず者である1体以上のクリーチャーが」とあるため広く誘発条件を満たすことができる。
ただし「1体以上」とあるため例えば[苦花]+[秘儀での順応]のように大量に忍者トークンで戦闘しても宝物が大量に出るというわけではないことに注意。

[月回路のハッカー]は戦闘ダメージを与えるとそのターンはドロー、次ターン以降はルーティングという能力。
特筆すべきはその軽さで忍術1マナ、通常出しでも2マナと軽く特に3~4ターン目あたりのかつかつなマナ域のときにしっかりと[虎の影、百合子]の誘発回数を増やすことができる。

ボーダーレスかっこy

ドロー及びルーティング能力も言わずもがな強力でコモンとは思えないような性能をしている。[虎の影、百合子]+[月回路のハッカー]の攻撃が通るだけで3枚ドローも行えるため、より[思考の器]や[聖遺の塔]といった手札上限補助のカードも候補になってくるか?(ただしこれらのカードは無色マナなのでなるべく採用したくないというあちらが立てばこちらが立たず状態)

今回の忍者枠での唯一の神話レア枠である[月の賢者の養子、ナシ]は戦闘ダメージが通ったときに各プレイヤー4名のデッキトップを追放し、ライフでマナを払って使用することができる。

「ナシはアリか、ナシか」意見が分かれそうなところであるが個人的には「ナシ」より。
似たカードとして[堕ちた忍び]というカードがある。同じく忍術コスト4マナで攻撃した相手のデッキトップから2枚を追放しその2枚をマナコストを支払ずに唱えることのできるカードだ。

[月の賢者の養子、ナシ]誘発効果の違いとしては見れる範囲、唱えられる枚数、ライフと何点かあげられる。しかし[堕ちた忍び]をEDHで入れて回していたとき思ったのは「忍術コストが重すぎる」という点。このデッキに置いて自分のターンで4マナというのはかなりのビックアクションで、爆発力はあるものの腐りやすいという印象だった。

しかし「相手のカードを使用できる」「ライフでマナコストを払える」というのは使っていて楽しいカードではあるのでパワーレベル5~6あたりの百合子デッキではむしろ積極的に採用したいカードだと思う。

[銀毛の達人]は誘発能力こそないものの、忍術コストの軽減と忍者・ならず者のロード能力を持つ。

マナコスト・忍術コスト共に軽くて扱いやすいものの、横に並びづらいコンセプトではあるためどうだろうといったところ。また[虎の影、百合子]の上忍術コストは軽減できない。

ただし先程の[苦花]+[秘儀での順応]などの「大量に並べて忍者にして攻撃」系のデッキコンセプトであれば一考の余地はある。[虎の影、百合子]はコンボに行かず純粋にライフを削って勝つ戦法を取れるためライフレースを速く進めるロード能力は本来相性が良いともいえる。

[毒血勢団の口封じ]はマナコスト・忍術コスト共に2マナで戦闘ダメージを与えるとクリーチャーを1枚手札から捨てることで場のクリーチャー破壊を行える。

[虎の影、百合子]は継続的に戦闘ダメージを通す必要がある。手段としては
・飛行やアンブロッカブル付与などでブロックさせない
・相手のクリーチャーを除去、バウンスで盤面から消す

があるが、相手の盤面に干渉できる分後者の方が強い(マナ効率などもあるため絶対ではないが基本的な考えとしては)。

攻撃を通すたびに相手のクリーチャーの除去が行え、なんなら相手の統率者を破壊することでテンポを大きく阻害できる。ディスカード分を[虎の影、百合子]で補填できるのも良い。

カードを捨てる種類が「クリーチャー」と限定的だが、忍術で出している場合は一旦種となったクリーチャーを捨てることができるはず。

[噛掌の忍者]は戦闘ダメージが通ったとき事実上1回だけ相手の手札をピーピングハンデスすることができる。

継続的に威迫でダメージも与えやすい他、コンボパーツが集まりそうな相手からパーツを落とすといった運用もできそうではあるが、いかんせんマナコスト域が怪しいといった所感。

[思慮深い達人]は手札の基本的には2マナ以下のアーティファクトを戦場に出せる能力。パワーを上げればアーティファクトの踏み倒し域もあげることができるが、通常の百合子デッキであればそもそも大量にアーティファクトを積んでいないと思われる。

ボーダーレス絵は7億5000万点◎

実はこのカード自身もアーティファクト・クリーチャー
アーティファクトには親和という百合子の能力と相性の良いカードがあり、また[神秘の教示者]で持ってこれる最大マナ・コストである[ちらつき蛾の注入]もあるためアーティファクト寄せ百合子デッキというちょっと変わったデッキを組むなら採用できそうだ。

残りのカードはまあ、うん、といった感じ。ちょろっと解説。
[月罠の専門家]:バウンス能力は強いがマナコスト重い。継続だったらまだワンチャンあった。
[うろつく鼠]:継続して接死絆魂つけれくれればワンチャンあった。
[無孤勢団の伏兵]:絆魂いらん。アーティファクトなのをがんばって活かして。
[毒血勢団の影歩き]:なんか能力貰ってきてくれ。

忍術持ってないやる気のない忍者も一応載せておく([梅澤悟]はこの後解説)
[沈黙の蜘蛛、琴瀬]:重すぎる
[墨昇の潜入者]:流石にEDHのパワーについて行けてない
→(2023/01/18追記)カードを見返していて思ったのだが実はタイプが忍者(or多相)で百合子のトリガーをすでに満たしているカードの中で回避能力持ち+2マナのカードは現在のカードプール時点で[墨昇の潜入者]のみであることが分かった。誘発回数を単独で水増しできるクリーチャーとしては実はそこそこの候補になる可能性がある。
[未来派の調査員]:重すぎる。やってることはちょっとおもろい

どれもボーダーレス絵が良すぎるだけに残念…

梅澤悟

あのメタルギアソリッドで有名な新川洋司さんがボーダーレス絵を手掛けたことでも有名な[梅澤悟]。まずは能力を見てみよう。

Satoru Umezawa / 梅澤悟 (1)(青)(黒)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 忍者(Ninja)
あなたが忍術能力を起動するたび、あなたのライブラリーの一番上にあるカード3枚を見る。そのうち1枚をあなたの手札に、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。
あなたの手札にあるすべてのクリーチャー・カードは忍術(2)(青)(黒)を持つ。
2/4

http://mtgwiki.com/wiki/%E6%A2%85%E6%BE%A4%E6%82%9F/Satoru_Umezawa

忍術能力でデッキトップ3枚からカードサーチと、全ての手札のクリーチャーに4マナ忍術を付与する能力。

このカードから忍術4マナで[荒廃鋼の巨像]を出して即座に1人をノックアウトすることができる。

お前本当に忍べるんか???

自分の中での結論から言うとそのまま普通の百合子デッキには採用されない。[虎の影、百合子]は性質上デッキトップのカードを操作するが[神秘の教示者]・[親身の教示者]がクリーチャーに対応していないためデッキ全体の”重いカード”をインスタント・ソーサリーに寄せることが多いためだ。

どちらかと言えば[梅澤悟]を統率者とした統率者デッキにしたほうが簡単だと思う。
ただ黒はそもそも万能サーチの色であり、[虎の影、百合子]の中に[梅澤悟]を入れ込んでクリーチャー主体にするのもありだと思う。手札上限で落ちた大型クリーチャーをリアニメイトなどで釣れる点も青黒ならではの動きができて新しいデッキコンセプトとして作れるかもしれない。

漆月魁渡

北斗の拳で有名な原哲夫さんの書かれたボーダーレスで初動30万もした化け物カード。「神河:輝ける世界」では実質主人公ポジションのストーリーがある。

Kaito Shizuki / 漆月魁渡 (1)(青)(黒)
伝説のプレインズウォーカー — 魁渡(Kaito)
あなたの終了ステップの開始時に、このターンに漆月魁渡が戦場に出た場合、これはフェイズ・アウトする。
[+1]:カード1枚を引く。その後、このターンにあなたが攻撃していないかぎりカード1枚を捨てる。
[-2]:「このクリーチャーはブロックされない。」を持つ青の1/1の忍者(Ninja)クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-7]:あなたは「あなたがコントロールしているクリーチャー1体がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたのライブラリーから青や黒であるクリーチャー・カード1枚を探し、戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。」を持つ紋章を得る。
3

http://mtgwiki.com/wiki/%E6%BC%86%E6%9C%88%E9%AD%81%E6%B8%A1/Kaito_Shizuki

まず誘発型能力であるフェイズ・アウト能力が偉い。統率者戦は4人対戦のため3人から殴られることもあり、処理しやすく放っておくとめんどくさいプレインズウォーカーは比較的すぐに処理されやすい。
しかしこの能力によって2回は忠誠度能力を起動できる点が良い。

-7の奥義はゲームを決定づけるものではないもののそもそも統率者では奥義行くことなんてほとんどないので無視。
+1で必要なカードをかき集めることもしやすく、毎ターン攻撃していきたい[虎の影、百合子]とも相性が良い。ドローし過ぎてる感もあるが。
-2も忍術の種を確実に用意できこのトークン自身が[虎の影、百合子]の誘発条件を満たすためこれまた相性が良い。

これらの理由から、EDHの3マナ域という点においても採用はかなり積極的にしていいのではないかと思っている。cEDHは知らん。もっと小回り効くカードの方が良いかも。

その他のカード-コスト現象系

今回の神河ブロックでは全神河同様手札から捨てて誘発させることのできる魂力キーワード能力が再録された。

今回点数で見たマナコストよりも少ないマナで支払える青・黒のカードは[鏡殻のカニ]、[記憶の宝球]、[サイバの侵入者]の3枚。

しかしこの中のカードはどれもカードパワーが高くなく、唯一視野に入れられそうなのは[鏡殻のカニ]の3マナの打消しとして運用できる魂力能力だと追っている。

[現実の強奪][河童の砲手]はそれぞれアーティファクトに応じてマナの踏み倒しが行えるカードとなっている。

[現実の強奪]は実質親和持ちのソーサリーで[時を越えた探索]のようなマナコストと能力を持っている。アーティファクトギミックを搭載しつつ特定の無限コンボなどでアーティファクトを使用する場合は検討できるかもしれない。

レガシーでも一気に地位を築き上げた[河童の砲手]は即席持ちで最大1マナで出せるクリーチャー。
アンブロッカブル付与も[虎の影、百合子]と相性が良い。種クリーチャーとしては0マナに[羽ばたき飛行機械]、[メムナイト]、[ファイレクシアの歩行機械]とあり、全体的にアーティファクトに寄せているデッキであればすんなりと入りそうではある。

一応他のコスト現象のあるカードとして改善されているクリーチャー分コストの減少する[歩行する摩天楼]があるが、カウンター装備品オーラいずれもほとんど採用していないデッキとなる可能性が高いため、わざわざこのカードを採用するためにデッキをゆがめる必要はなさそうだ。

改善されているクリーチャー/Modified Creatureとは、以下のいずれかの条件を満たすオブジェクトを指す。

1. カウンターが置かれている
2. 装備品がついている。
3.そのクリーチャーのコントローラーがコントロールするオーラがついている。

その他のカード-普通に汎用系

[発展の暴君、ジン=ギタクシアス]は相手のインスタント・ソーサリー・アーティファクトの打消し+自分のはコピーという豪快な能力を持っている。

毎ターン確定で誘発するため自分は相手ターンにインスタントもコピーされ、逆に対戦相手は基本的に打ち消されない能力を持つカードか適当なカードを1度不発させた後に除去などを対応させる必要がある。
全プレイヤーに適用されるため統率者向きのカードとなっており統率者レベルの高いデッキほどアーティファクト・インスタント・ソーサリーの枚数が多くなる傾向にあるのでいざ出てくるとかなり厄介なカードになるだろう。

[眠らぬ影の神]:5マナのクリーチャー。墓地の忍者ならず者を手札に戻すかクリーチャーを墓地からデッキトップに戻せる。忍者回収でもデッキトップ操作でも使用できるので地味に相性が良い。

[渦巻く霧の行進]:青Xマナで好きなクリーチャーをフェイズ・アウトできる能力。全体除去から一掃されるのを防いだり逆に相手のクリーチャーをフェイズ・アウトさせて攻撃を通すなど、Xマナで小回りも効くところが良い。

[ネットワークの攪乱者]:1マナ飛行で種クリーチャーとして運用できる他、戦場に出たときにパーマネントタップを持っており忍者の攻撃を通す、相手の土地や[魔力の櫃]を寝かすなど汎用性はある。

[現実チップ]:換装(2)(青)を持つアーティファクト・クリーチャー。デッキトップを確認しながら換装していることで[未来予知]になる能力を持つ。換装していなくてもデッキトップは確認できるため[虎の影、百合子]の高マナ域になるようドローなどで調整するといった使い方もできる。

日本絵違いがかわいい

[天上都市、大田原][見捨てられたぬかるみ、竹沼]:それぞれ魂力能力で[天[上都市、大田原]はバウンス、[見捨てられたぬかるみ、竹沼]は切削+墓地回収を持つ。

ノーリスクでアンタップインで色マナが出せ、魂力は打消しが基本的に効かないため入れない理由はあまりない。ただし1色しか出せないため青が濃くなりやすいデッキであれば[天上都市、大田原]のみ採用などもあるだろう。自分のデッキのマナシンボルと相談して入れていきたい。

ニューカペナの街角

2022年4月に発売されたスタンダード用のエキスパンション。弧3色のカラーがテーマとなっており[虎の影、百合子]に入れられるカードが少ないものの、全体的にカードパワーが高く検討できるカードは比較的多い所感だった。

[断れない提案]

相手のマナ加速を助けてしまうものの1マナで広い範囲の打ち消しを構えられるのは優秀。
マナ加速の早い統率者戦では後半マナフラッドになることも多く、また無限コンボは非クリーチャーがパーツに入ることも多いため打消しの選択肢を広げたカードとなっている。

[墓所細工]
秘匿持ちで毎ターン切削していき20枚以上墓地にカードがあると秘匿キャストが行える。大型のマナ・コストカードを多く入れるためそういったものが捲れると強い。墓地シナジーを活用しているデッキなのであれば検討できるかもしれない。

[捨て石の従僕]
1マナのクリーチャーで自身に飛行や畏怖といった回避性能はないものの2マナで墓地から追放することでブロックされない1/1魚トークンを生成することができる。
墓地からでも忍者の種を作れること、自身も1マナで最初のターンに起きやすいことから種クリーチャーとして運用できるかもしれない。

[血生臭いスパイ]
クリーチャーを生贄に捧げることで実質諜報を行うことができる。
5種類以上のマナ総量のカードが墓地にあることでドロー効果も付与され、デッキトップ操作とドローどちらもおこなっていくことができる。ただ生け贄にするクリーチャーを確保することが難しいか。

[終末の影]

15マナの化け物クリーチャー。百合子で捲れるともちろん15点入る。ライフが25点まで減っていれば2マナ7/7で出すことも可能。ただ青黒のカラーリングはクリーチャーよりもインスタント・ソーサリーの方がサーチ手段が豊富なため出さないのであれば[ちらつき蛾の注入]などのほうが良いかもしれない。

[詐欺師の策略]

デッキトップが相手と同じカードタイプであるならそれを打ち消し代わりにこちらのデッキトップのカードを使用するというカード。デッキトップを操作する百合子とは相性がよく、相手の無限コンボなども止められる可能性がある。また打ち消し系の呪文は基本的に使用されず、種クリーチャーなどであれば相手に渡っても脅威でないカードであるため採用すると面白そう。

[鞭打]

4マナソーサリーだが白のクリーチャーを対象とするときは1マナで打てるマイナス修正カード。統率者戦では白の入っている統率者カードも多いため腐らず使用できる機会は多そう。

[セファリッドの顔借り]

ブロックされず、かつブロックされないクリーチャーのコピーになれるカード。コピー先は相手のクリーチャーでも可能であり忍者をコピーすればそのまま百合子の誘発を起こすことも可能。

[殺しの羽ペン、マリ]

対戦相手のクリーチャーが死亡したときカウンターを乗せて追放し、暗殺者・傭兵・ならず者が戦闘ダメージを通すとカウンターを取り除いてドローと宝物を2つ生成できる。
忍者は対象ではないもののならず者は比較的多く、種クリーチャーでも採用されていることがあるためデッキ構築次第では入ってきそうなカードではある。青黒は太いマナ加速が苦手なので宝物補助できるところも大きい。

[致命的な策略]

召集持ちで4マナ→2マナまで軽減される。クリーチャーをタップさせたくないのでその点は相性が悪いが、クリーチャーの除去と謀議を行うことができる。

統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い

TRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」とコラボして発売された統率者用エキスパンション。

正直「おおっと…?」という評価ではあったものの、よーく見ていくとチョロチョロ面白いカードもある。

出来事

エルドレインの王権で登場したメカニズム。なぜか前回の記事で紹介していなかった。
カードテキストが通常のカードと出来事カードで分割されているのが特徴で、先に出来事で唱えるとそのまま追放領域へ、その後通常のカードとして追放領域から出せるというメカニズム。

出来事コストはマナの総量よりも低く設定されているものが多く、出来事自体が強いカードは採用を検討できるカードもありそうだった。

[サファイア・ドラゴン]
7マナで出来事が3マナの否認。打ち消し単体で見るとそこまで強くはないが百合子の捲れとの相性は良い。
もし戦場に出ることがあった場合は占術2もシナジーがある。

[ソード・コーストの海蛇]
7マナで出来事2マナの送還。相手の盤面をどける役目を出来事で行え、こちらもなぜかアンブロッカブル付与を行うと戦場に出ることがあった場合はシナジーがある。

[ヤング・ブルー・ドラゴン]
5マナで出来事2マナの選択選択が出来事のため腐ることは少ないがカードパワーとしてデッキに入れられるかは微妙なところ。

[トパーズ・ドラゴン]
6マナドラゴンで出来事2マナで全ての自分のクリーチャーに接死を持たせることができる。こちらも戦闘が多い忍者のデッキでは役に立つことが他のデッキに比べれば多そうではある。

[ヘズロウ]
7マナのカエルデーモンで出来事1マナでブロックした全てのクリーチャーに-1/-1の修正を受けさせる。
7マナのコストに関わらず1マナ出来事は軽く、またデッキの特性上よくブロックされるため強引にクリーチャーを突破するときに使用できる機会はありそう。

[船乗りを滅ぼすもの]

9マナ、7/7護法4。墓地・追放領域のインスタント・ソーサリー・出来事の数だけマナコストを最大2まで減らすことができる。追加ターンや細かいサーチなどデッキ構築としてインスタント・ソーサリーは比較的多く、また[時間への侵入]といった探査系のカードを使用しても参照値が減らない点が優秀。

[ディスプレイサーの仔猫]

クリーチャーでない呪文を唱えるたびに土地でないパーマネントを明滅できるカード。忍者は戦闘時に誘発する能力が多く、ETB能力を持つカードは少ないが相手の除去対象から外したりマナ・ファクトを明滅させることで実質全てのインスタント・ソーサリーのマナコストを減らすような動きもできる。

[ディスプレイサーの仔猫]+[切望の宝石]+[秘教の思索]or[ヴォルラスの気まぐれ]で無限ドローが可能。

[秘教の思索]or[ヴォルラスの気まぐれ]をバイバックコストで唱える
→[ディスプレイサーの仔猫]誘発、[切望の宝石]を明滅
→[切望の宝石]の着地時に3ドロー
→[切望の宝石]3マナから再びバイバックで[秘教の思索]or[ヴォルラスの気まぐれ]を唱える

[金粉の水蓮]や青信心3以上の[ニクスの睡蓮]などでも[秘教の思索]で無限占術が行えるため[虎の影、百合子]の最大ダメージを確実に狙えるようになる。
[ニクスの睡蓮]の青信心4以上だとマナがあまり出すためそのまま無限マナにもいける。

また[自身のマナコストよりも多くマナを出せるアーティファクト]+[戦場に出たときのバウンス能力持ち]でも無限マナまで出すことができる。マナファクトは単体でも強いものが多く、バウンスは青に多いため選択肢は多い。

[魔力の墓所]、[オパールのモックス]、[モックス・アンバー]、[太陽の指輪]、[魔力の櫃]、[厳かなモノリス]
+
[霊気の媒介者]、[霊気撃ち]、[祖先の像]など…

ただし無限マナを達成しても即座に勝利に繋がる統率者ではないため、無限マナが出た後どのように立ち回るかも考えておくと良い。無限ストームでもあるため[思考停止]などで全てのデッキを消し飛ばすことなども。

[ソード・コーストの船乗り]

2マナの背景選択持ちのエンチャントで、統率者が一番ライフを持つ対戦相手を殴るときにアンブロッカブル付与をすることができる。
[虎の影、百合子]は相手のライフを均等に削っていきたいものの、早めにクリーチャーが立ってしまった対戦相手に攻撃を通すことができなくなるという欠点を補ってくれる。
2マナ払ってやることかはさておき、相性の良さとしては悪くない。

[サーイのウィザード]

4マナの無尽持ちクリーチャー。インスタント・ソーサリーのマナコストを1軽減し、ソーサリー呪文に瞬速を持たせる。
戦闘中はコピーが2体出てくるため実質3マナ軽減してくれる。その際に追加ターンなど大型のソーサリーで追加ターンを得たり、少し重い打消しを構えるといったこともできる。

[スタージ]

種クリーチャー候補の昆虫コウモリ。1マナ飛行でブロックは行えないが、2マナで1点支払い生贄に捧げることで1ドローにできる。種クリーチャーとして運用しつついらなくなったらドローに変えられるので無駄がない。

団結のドミナリア

2022年9月に発売したスターンダート用エキスパンション。

[夢を穢すもの][肉を穢すもの]

それぞれ青と黒のパーマネント・カードの色マナを疑似的にファイレクシアマナにできるような能力。
色マナは多く使用するので無色マナがあまりやすいこのデッキにおいて相性がよさそうであるのだが、パーマネント・呪文にしか使用できないため追加ターン系のソーサリーなどに使用できないところがネックか。
黒はパーマネントを唱えるたびにクリーチャーに+1/+1修正と威迫を付与するため忍者の攻撃を通しやすくなるといった点で一歩相性がよさそうではある。

[トレイリアの恐怖]

墓地のインスタント・ソーサリーの数だけマナコストを最大7→1マナまで減らせる護法2持ちの蛇。
似たカードで追放領域も参照でき9マナ→2マナまで減らせ護法4持ちの[船乗りを滅ぼすもの]がいる。
ほぼ[船乗りを滅ぼすもの]で良い気もするが2枚目として採用したり最大までマナコストを下げない場合の出しやすさ、最大1マナでキャストできるところなどが差別化の点になりそう。

[のたうつ分解者]

こちらは墓地のクリーチャーカードにつき1マナ減り、最大7→1マナまで減らせる接死持ちのゾンビ。
デッキのコンセプトとしてクリーチャー多めの切削ギミックを取り入れた形であれば採用の検討はできそうな能力を持っている。

[カーンの酒杯]

能力起動にライフを支払うことができず、Xタップ生け贄で全体除去を行うこともできる。
フェッチランドが起動できなくなるほか、[意志の力][否定の力]といったピッチスペルで打てなくなる、ファイレクシアマナで唱えられなくなるといった制圧効果もあるのだが青黒のカラーリングだと逆に自分の首を絞めることが多いか。

Xマナエンチャントアーティファクトも巻き込める全体除去を置くことができるため相手の展開を牽制するために採用することはできるかもしれない。

[流浪の発電機]

3マナの速攻持ちのアーティファクト・クリーチャー。1マナタップで統率者でない伝説のパーマネントの起動型誘発型である能力をコピーすることができる。

[虎の影、百合子]の誘発は増やせないものの、伝説の忍者であれば[静風の日暮]、[鬼の下僕、墨目]、[月の賢者の養子、ナシ]あたりが戦闘時の誘発能力をコピーすることができる。

[時間の大魔道士、テフェリー]と合わせると-1能力をコピー→[流浪の発電機]自身と土地3つを起こすことで無限マナまで行くことが可能。

統率者デッキ:ウォーハンマー40,000

2022年10月に発売された統率者用デッキ。4種類製品があり、新規キーワードとして貪欲分隊が追加された。

貪欲(このクリーチャーは+1/+1カウンターX個が置かれた状態で戦場に出る。Xが5以上であるなら、これが戦場に出たとき、カード1枚を引く。)

分隊(2)(この呪文を唱えるための追加コストとして、あなたは望む回数の(2)を支払ってもよい。このクリーチャーが戦場に出たとき、その回数に等しい数の、これのコピーであるトークンを生成する。)

ただどちらの能力もマナを多く必要とする能力であり、他にマナを使用したい[虎の影、百合子]デッキとはイマイチかみ合わないカードというイメージ。
アーティファクト関連のカードも多く収録されたため、それらを駆使したデッキを組んでみるのも面白いかもしれない。

[結集せし支配碑]

3マナのアーティファクト。統率者をコントロールしていると墓地のカードの起動型コストが2つ減り切削能力も持つ。
[虎の影、百合子]は上忍術の関係上場に残る、出る能力が高く[結集せし支配碑]の条件を満たしやすい。
切削リアニメイトなどのギミックがある場合はフラッシュバックなどのカードも入れることが多いため、その時のマナコスト軽減の1つとして検討できる。

[イルミノール・スゼラス]

3マナの伝説のアーティファクト・クリーチャー。タップでクリーチャーを生け贄に捧げるとそのマナコスト分の黒マナを加えることができる。

[終末の影]や親和系の[思考の監視者]、その他コストを減少させて早いターンに出せるクリーチャーを採用している場合にはこのカードから多くのマナを生み出しさらに強力なカードを出していくことができる。

[黄金の玉座]


4マナの伝説のアーティファクト。タップでクリーチャーを生け贄に捧げると3マナを出すことができ、ゲームに敗北するとき代わりにこのカードを追放することで免れることができるカード。

場が硬直したときに使用しなくなった種クリーチャーなどをサクッてマナを生み出し追加ターン系のカードを唱えるといった形で運用したりと使いどころはありそうではある。

また無限マナからの[歩行バリスタ]といった無限ダメージ系には意味をなさないが、統率者で何故か禁止されない[タッサの神託者]+[Demonic Consultation]とその仲間たちのコンボは事実上止められるため早いターンに出せれば1つ相手の勝ち筋を遠くすることができる可能性がある。

また[むかつき]とは相性あまり良くないが疑似的な[天使の嗜み]のような能力であるため[否定の契約]を強引につかいつつ次のターンマナ・コストを払わず[黄金の玉座]を追放することでマナを確保したり、[戦慄衆の指揮]の効果ダメージを強引に耐えて全ての墓地のクリーチャープレインズウォーカーを戦場に出すといったことも可能。

Unfinity

2022年10月に発売されたジョークセット。ジョークセットなのに一部のカードはレガシー以下の環境で使用できるという謎カード。

個人的にギャラクシーFoilの宇宙土地がめちゃくちゃ好きで買いそろえました。

[Boing!](ボイーン!)

2マナのインスタント。送還を行いながらダイスを1つ振り、出目が1~3であればその出目の占術を行うことができる。
攻撃を通すための邪魔なクリーチャーをどかしながら占術が行えるのはどちらも百合子と相性が良い。ただUnfinityらしく運要素が大きいところとそもそものカードパワーがネックか。

[Exchange of Words](文章交換)

対象のクリーチャー2体のルール文章を入れ替えるというエンチャント。Unfinityらしくぶっ飛んだ能力であるがレガシー以下で使用できるカードとなっている。
1マナの種クリーチャーやトークンなど場に出た後は効果の弱いカードも多いため、相手の統率者の能力を奪ったり強い常在能力を持つカードなどを奪ったりしていきたい。
どうでもいいがアン・ゲームはフレーバーテキストや透かしなどの文章も入れ替わる。

[Attempted Murder](計画殺人)

黒黒Xのソーサリー。クリーチャーを1体対象にとりXこの6面サイコロを振り、偶数の出目のサイコロの数×2の-1/-1カウンターを置き、奇数の出目のサイコロの数の1/2飛行<嵐雲のカラス/Storm Crow>トークンを生成する。

運にも左右されるが邪魔なクリーチャーを弱体化あるいは除去しながら忍者の種になるトークンも生み出せる。
[苦花]+[秘儀での順応]のコンボを採用している場合は一緒に検討しても面白いかもしれない。

[“Lifetime” Pass Holder](「生涯」パス所有者)

1マナ2/1のゾンビゲストクリーチャー。死亡時にアトラクションを開き、アトラクションの出目が6の場合に墓地にあるこのカードを戦場に戻せるという能力。

アトラクションデッキは最低10枚以上、その後もアトラクションの出目によるため運の要素が強すぎるとは思われるが、1マナの種クリーチャーっぽく運用しつつ死亡しても能力が誘発して戦場を有利に進められるのは面白い。

※ここから追記しました(2024/01~)※

◎関係ないけどのっけとこうかなカード
[先祖伝来の宝刀]
3マナのアーティファクト。+3/+1の修整と装備クリーチャーが死亡したときにデッキトップから順番に公開して共通のクリーチャーカードが出たら手札に加えることができる。
全体除去などで処理されたときに立て直しの難しいデッキのため、ある程度その点を補うことができるようになるかも。

兄弟戦争

~過去へ跳べ、未来を救うために~

2022年11月に発売されたスタンダードセット。
ウルザさん達が主体なセットでもあることからアーティファクトが多く、団結のドミナリアから引き続きパワーストーンも多く収録された。

また新規で追加されたキーワードとして、試作が追加。これがなかなかに百合子と相性が良い。

Combat Thresher / 戦闘の打破者 (7)
アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)
二段攻撃
戦闘の打破者が戦場に出たとき、カード1枚を引く。
//---試作部分---//
(2)(白)
試作(あなたはこの呪文を、異なるマナ・コスト、色、サイズで唱えてもよい。これは能力とタイプを保持する。)
1/1
3/3

MtG wiki :試作カード

通常のマナ・コストで唱えず下の試作部分で唱えることによっても場に出せるキーワード能力。能力や色などは保持しつつ、パワー・タフネスが通常唱えるよりも一回り小さくなる。
能力が使えればいい百合子デッキにとって、高マナ域のカードを採用しながら試作コストで唱えられ、現時点で全てのカードが試作コストよりも高いマナ・コストが設定されているため効果自体そもそも百合子と相性が良いのだ。

現時点(2023/01/18)では試作なしでは全て無色マナ、試作で唱える場合は色マナを要求されるものとなっている。

全色に割り振られており緑が若干総数として多い。百合子で採用できるカード種類は現在6種類。

[秘儀の代理者]
7マナ→試作3マナ
唱えたときに墓地の7or3マナ以下のインスタント・ソーサリーをタダで唱えることができる。
瞬速[神秘の教示者]や[暗黒の儀式]といった軽量呪文を、後半であれば[時間操作][荊州占拠]といった追加ターンをコピーすることも可能となかなか器用。
どちらかというと後者の追加ターン水増しの方が需要は高そうではあるが、追加ターンレベルのカードにクリーチャーと別モード能力があると考えればかなり採用出来そうと思っている。

[深奥の突撃巨像]
9マナ→試作6マナ
アンタップステップにはアンタップされず、3マナで起きるドレッドノート。
試作で出しても6マナでただでさえマナくい虫なのに起きるのにも3マナとものすごいマナくい虫。
一応無限マナが出る状況であれば無限アンタップなので何かと組ませれば無限コンボの一端を担えそうではあるが流石に厳しいところか。

[巨体変異]
9マナ→試作4マナ
アーティファクトやクリーチャーのコピーになれる多相の戦士。基本的にコピーはサイズではなく能力が欲しいため試作の影響はかなり少なくマナ・コストだけ水増しできるカードと言えるだろう。
ちなみに"他のタイプに加えて"と表記があるため「多相の戦士」としても扱うが多相の戦士多相を持っているわけではないため忍者としての運用はできないことには注意。

[観測用飛行機械]
8マナ→試作4マナ
出たときにパワー分の占術を行う飛行機械。
試作で出しても占術4、普通に出すと占術8ともはやサーチレベルの特大占術を行うが4マナ払ってまでやることが占術と飛行クリーチャー1体は割に合わないか。
占術自体は百合子と相性が良いこと、アーティファクトの恩恵も受けられることと、ETB能力のため蘇生やブリンクで占術8が行えることから全く候補にならないわけではなさそうだ。

[突き刺す戦耕し]
6マナ→試作2マナ
今回出た試作の中で最もマナ・コストが軽く設定されている接死持ち構築物。
例にもれずアーティファクト恩恵が受けられること、また接死でブロックをしづらい関係で間接的に忍術を発動させやすいとも考えられる。

[ファイレクシアの肉体喰らい]
7マナ→試作3マナ
「え?これがトップレア?」と兄弟戦争で言われてしまったワームさん。
威迫絆魂護法持ちと優秀ではあるのだが統率者戦ではそこまで欲しいキーワード能力でないところが惜しい。
かつて猛威を振るった[ワームとぐろエンジン]と似た雰囲気もあり実際かなりオマージュされているものの、やはり本家と違い単体ではアドバンテージを稼げてないところも辛そう。

コスト減少系

[誰も置き去りにしない]
5マナのリアニメイト・ソーサリー呪文。ただしマナ・コストが3以下であれば2マナで唱えることができる。
種クリーチャーが落ちてしまった時や処理された忍者、[敵対工作員]といったヘイトベアーなどを起こすときは追加ライフなどもなく2マナと割と全カードプールの中でも優しいコストで完全復活を果たせる。
先に[生き埋め]などでこの手の3マナ域クリーチャーを落としておくのも良いかもしれない。

[やり場のない悔恨]
5マナのインスタント除去、墓地のクリーチャーの数だけ1マナコストを減らせ最大黒1マナでクリーチャープレインズウォーカーを処理できる。
1マナで撃てると強いが下準備が結構大変で、無理して採用する程のパワーではないと考えている。

[機械力]
アーティファクト・クリーチャーをコントロールしていると1マナで打てる[分散]。相手のテンポを阻害できるものの百合子で捲れても2点のため入れるのであればいっそ[送還]等の方が役割を果たす機会は多そうな感覚。

墓地利用

[導線外科医]
6マナの畏怖持ちクリーチャー。墓地の全てのアーティファクト・クリーチャー再演を持たせるため、ETB能力を持つアーティファクトカードをキーとするならば一考の余地はある。

[ギックスの信奉者]
5マナのクリーチャーでアーティファクト版の[生き埋め]。青黒のカラーでは墓地からの回収や復活は得意であるためアーティファクトのみでの無限コンボを詰む場合は一気にキーパーツを実質サーチできるカードに化ける可能性がある。

アーティファクト利用

[ラト=ナムの創立者、ドラフナ]
2マナの伝説のクリーチャー。2マナで自分のアーティファクトバウンスと3マナタップでコピーを作る能力を持つ。
バウンスは除去から逃れる他能力の使いまわしを行える他、放置してくれれば[太陽の指輪]などのマナ・ファクトをコピーして大量のマナを出したりと色々悪いことができそうではある。

[パワーストーンの分割]
アーティファクトを生け贄にするとパワーストーントークンを2個生成できる。実質3マナで2マナ加速のカードとなりうるがコストが必要になってくる。
忍術の種として使い終わった[メムナイト]や[自在自動機械]、食物手掛かりといった一旦場に出ているアーティファクト・トークンなどが出るデッキではマナ・加速の候補となりうる。アーティファクトカウントを増やしつつ自身でマナも生むため親和では実質4マナ加速となる。

[パワーストーンの神童、ウルザ]
3マナのまだ悪さをしていないウルザ。1マナでルーティング、アーティファクトを捨てるたびにパワーストーントークンを出せる。
継続的にアーティファクトを捨てられればかなりの量のパワーストーントークンを場に出すことができテンポ加速が期待できる。
1ターンに1度しか誘発しないためできれば毎ターンルーティングできる能力が欲しいところ。

調べていて特に相性の良いカードは[満たされぬ想い]と[土の帰還者]。

[満たされぬ想い]は1マナと1ライフだけでルーティングでき、そのマナコストを[パワーストーンの神童、ウルザ]のパワーストーンが補填できるため実質1ライフだけで凄い数のパワーストーンを生成できる。
パワーストーントークンはタップ状態で戦場に出るためすぐに悪さはできないが、次ターンからはアーティファクトを捨て続ける限り他の色にすら圧倒的なマナ加速を行える。ついでに[強制]もかなり近い動きが可能。
[土の帰還者]は3マナで墓地のこのカードを手札に戻せるため継続的に[パワーストーンの神童、ウルザ]のコストを用意できる他、パワーストーントークンによって実質(黒)のみで手札回収が行えるようになる。またマナ・コストが1のため初動の忍者の種としても運用できる点が偉い。忍術後は手札に戻るためそのままルーティングの材料にできると謎のシナジーを形成している。

[風乗りの魔術師][アカデミーの壁]といったインスタント発動時~などであれば相手ターンでも誘発可能。[空泳ぎの鯉]はアーティファクトが出るたびにであるため、アーティファクトシナジーもある他毎ターンなにかしらトークンが出る形でも対応可能。

手札を捨てるだけであれば[エアロミーバ][陰謀団の新入り]といった他様々なカードで代用可能。前述した[土の帰還者]などがあるとなお良い。

またそれ以外にもイニストラード:真紅の契りで登場した血トークンとも相性がよく黒では多く生成できるため色々模索すると面白いかもしれない。(血トークンのコストをパワーストーントークンで賄いながらウルザの誘発条件を満たせる)

その他便利系

[ヘキサバス]
6マナの飛行・アーティファクト構築物。+1カウンターが6個置かれた状態で出てきて1マナで+1カウンターを別クリーチャーの飛行カウンターに変換、他のクリーチャーの+1カウンターを自身に載せ替える能力を持つ。
全体への飛行付与は[空中浮遊]などもあるためやや差別化が難しいところではあるが、大量に生成できた忍者に飛行カウンターを乗せられれば一気にゲームメイクできる可能性がある。
アーティファクトはマナ踏み倒しの宝庫であるためその辺りがあればもしかしたら…?

[組立分解]
2マナの打ち消し。ちょっと重くなった代わりに[もみ消し]と追放できる[無効]持ちの1枚。
統率者戦ではかなりほしい範囲が網羅されている。圧倒的なヘイトベアー関連の[無のロッド]や[倦怠の宝珠]といったカードの範囲や寿司コンボの[タッサの神託者]を打ち消せる数少ないカード。

[痛ましい苦境]
5マナの黒エンチャント。対戦相手が呪文を唱えるときは手札を捨てるか5点ライフを払わないといけないもの。
統率者戦では低マナでコスパの良いカードを何枚も使うことが多い都合、このカードの誘発回数も必然的に増える。
さらに百合子デッキではライフをガンガン詰めていくため相手は5点の支払いが早い段階できつくなってくる。手札も切れないしライフも払えなくて悶える対戦相手を悠々と眺めることができるかもしれない。

[運命的連携]
4マナの黒ソーサリー。自分のアーティファクトやクリーチャーのマナコスト分のカードをドローした後対戦相手にそのコントロールを渡すことができる。


試作で出した弱めのクリーチャーで7~9枚ドローしながら渡したり、なんか2マナくらいで出してしまった[終末の影]などがいるとなんと15枚ドローも行える。そのうえ別にコントロールを奪われてもそこまで痛くない。
若干ロマン感はあるが、高マナ域をこういった低マナで出せるクリーチャーコンセプトで組んでいる場合は採用の検討を志うてみても良いかもしれない。

[人体改造機の供犠台]
3マナで黒+クリーチャーをさくると無色3マナを加えるか、2マナでゾンビ・アーティファクトとかいう謎のクリーチャーを戦場に出すことができる。
[アシュノッドの供犠台]に近いが、悪さはしづらくなっている。デッキコンセプト的にクリーチャーを削るのは厳しいかもしれないが、マナ加速兼アーティファクトカードの水増しができるカードということで紹介しておく。

[時空錨]
6マナのゲキオモエンチャントアップキープ時に占術2。占術で下に送ったカードは追放してそのターンの間であればプレイできる。
[虎の影、百合子]で誘発できる重いカードは上に忍ばせ、弾いた土地や低マナのカードをそのままキャストできるためデッキトップ操作と能力が綺麗に噛み合ってる一枚。そのあまりにもきれいなかみ合わせが6マナという重さで残念になっている感は否めない。

[多元宇宙と共に]
8マナバカデカエンチャント。デッキトップを常に確認でき使用できる[未来予知]的な能力に加えて一度だけデッキトップのカードをタダキャストできる。
エンチャントがサーチしづらく隙が大きくはあるものの、一度置けてしまえば百合子で捲れるカードの調整の他展開の速さ、いらん土地のセット、フェッチランドなどによる能動的なシャッフルでのトップ変更など流石に用途が広くなる。
タダキャストできるのが1度だけなだけで、普通にマナ・コストを払えば追加の呪文も唱えることができる。

トランスフォーマー

兄弟戦争の統率者セットで登場した言葉通りトランスフォームする能力。カードもトランスフォーマーとのコラボカード。
筆者はアニメ・トランスフォーマー未履修です。すいません。
↑この映画だけ飛行機でちょっと見ました

モードを持つ両面カードとなっており、表面にあるトランスフォーム能力を使うことで最初から裏面で出すこともできるほか、特定条件で表裏をぐるぐる行き来するような性能のカードも存在する。

通常の両面カードとルーリングはほぼ同じであるため、続唱で捲れた場合は条件を満たす場合のみ裏面も唱えられ、[白日の下に][霊気池の驚異][束の間の開口]などのカードであれば表面で条件を満たしたカードを裏面で唱えられることができる。(はず!ルーリング間違ってたらすいません)

一部カードを除きトランスフォームコストの方が低く設定されているため百合子と相性がよさそう…に見えるものの、極端にマナ・コストの高いものがなくトランスフォームコストも-1~2程度のものが多いため現状のプールではまあ一応あるって認識で問題ないと思われる。

[独創的な科学者、ジェットファイヤー / 空中警護員、ジェットファイヤー]

5マナ→トランスフォーム4マナ
基本的には表面で3マナ生成、裏面で(青)(青)(青)を払ってトランスフォームしながら3マナ生成の準備、といった形で使用するであろうカード。
+1カウンターを多く乗せられる構築であればさらなるマナ加速が期待できるものの百合子のデッキでそこまでカウンターが乗る構築は見たことがない。
4~5マナ域のカードで+3マナが定期的にかかると考えると統率者戦では少しもったりし過ぎている感がある。

[卑劣な拷問者、ブリッツウィング / 万能襲撃者、ブリッツウィング]

6マナ→トランスフォーム4マナ
表面は対戦相手1人のダメージを倍に、裏面は戦闘ダメージを与えるとトランスフォームする能力を持つ。
直接的なシナジーは4マナで裏面で出して次のターン飛行などを付与して3点ダメージ→表面にして倍の計6点といった具合だが百合子の場合は捲れ方によって5~10点程度与えることも多いため、それが10~20点になることがあると考えると一気に致命的なダメージを対戦相手に与えられる可能性がある。
対戦相手1人しか選べないのが歯がゆいところではあるが、ダメージレースで落としたいコンセプトとしては相性は良いほうのトランスフォーマーと言えるだろう。

[力を欲する者、スタースクリーム / シーカーの隊長、スタースクリーム]

4マナ→トランスフォーム3マナ
表面はカードを引くたびに統治者であれば対戦相手1人に2点ダメージ。裏面はダメージを与えると統治者になってトランスフォームする能力。
能力の順番的に裏面→表面と経由するため3マナのカードとして認識して問題ない。裏面は飛行、威迫と回避性能が2つあり速攻もあり隙も少なめ。
百合子の能力は「カードを引く」ではなく「捲って、加える」のためダメージが誘発しないこと、対戦相手1人にしかダメージの入らないことがぬぬぬ。
また裏面→表面へトランスフォームする条件が「統治者になるたび」のためなぜか統治者を保持していると表面の2点ダメージの能力を誘発させることができない。
一応「カードを引く」条件が統治者によるドロー以外からでも誘発するため青の大量ドローと絡めれば大量ダメージも見込めるが…そこまでするぅ!?

[妨害工作員、サイクロナス / サイバトロンの戦闘機、サイクロナス]

4マナ→トランスフォーム7マナ
トランスフォームコストの方が重い別に全然噛み合っているわけではないトランスフォーマー。
表面はダメージを与えると謀議、パワー5以上で裏面トランスフォーム。裏面は戦闘ダメージを与えるとトランスフォーム。え?
4ターン目に表面で出してパワー2、そこから毎ターン1回ずつ殴れたとして謀議は全部土地以外を落としてトランスフォームするのが7ターン目。そこまでだすのがパワー8の飛行アーティファクト…ダイジョウブデスカ?
ただまあアーティファクトである点や修正能力があれば早期に裏面になれる点、8/8飛行がかなりの速さで出れば統率者戦といえどかなりの速さでライフは削れる、とも考えられるか?
裏面が機体のため、機体シナジーが今後さらに青黒で出てくれば…ある…の…かな…

一応裏面は相手ターンではクリーチャーでなくなるため、[毒の濁流]や[神の怒り]といったソーサリー系除去には耐性が疑似的に存在している。

ファイレクシア完全なる統一

ファイレクシアに栄光あれ

2023/2に発売されたスタンダード用セット。新ファイレクシア次元を舞台にプレインズウォーカーをぼっこぼっこ、ばっこばっこする話。

新しいキーワード能力としては毒カウンターを戦闘ダメージとは別に付与できる毒性、戦場に出たときに2/2のクリーチャートークンを出してそのまま付けられるミラディンのために!が登場。
キーワード能力これ「ミラディンのために!」だけ書かれていて理解できる人絶対いない説

他、再録されたメカニズムはは毒カウンターフラッシュバック親和増殖喊声ファイレクシア・マナなど。

[アージェンタムのマスティコア]

5マナ5/5の先制攻撃持ち。統率者は多色であることも多いためプロテクション多色も結構役に立つか?
毎ターンカードを1枚捨て、その捨てたマナ・コスト以下のパーマネントを破壊できる。[虎の影、百合子]で手札を補充しつつ、すぐに使用できない手札で腐った高マナ域のカードを捨ててそのままパーマネント破壊に繋げられる。
青黒で触りづらい厄介なエンチャントや、立ってるとやばい統率者も処理できることから相性自体は悪くない。のんびりした展開の続く場面では強そう。

[大気の外科医]

2マナのファイレクシアンウィザード。クリーチャーでない呪文を唱えるごとに油カウンターを1つ置き、1つ取り除くことでクリーチャーに飛行を持たせることができる。アーティファクトや追加ターン、[神秘の教示者]や[渦まく知識]といった低コストの呪文も含め全体的にクリーチャー呪文よりも比重が高いデッキになることが多いため、かなり忍者に飛行を持たせて殴りに行けるタイミングは作ることができそう。
飛行を持たせること自体にマナ・コストは不要であり、油カウンターを貯めていれば1ターン中に複数のクリーチャーに飛行を付与できる点も優秀。

[共同魂の刃]

3マナの装備品ミラディンのために!で実質生物クリーチャーとして運用ができ、装備しているクリーチャーが他のクリーチャーのコピーになれる能力を持つ。
伝説もコピーしてしまうため[虎の影、百合子]を選択することはできないが、出てくるレベルクリーチャー・トークン含め装備しているクリーチャー+他の忍者1体いれば常に忍者の数を水増しすることができる。
ただし出すのに3マナ、装備にも2マナを要求してくるため実運用は少々難しいか。

[踊る影、魁渡]
4マナのプレインズウォーカー。起動能力は+1、0、-2の能力を持ち、戦闘ダメージを与えたときにそのクリーチャーを手札に戻すことで忠誠度能力を2回使用することができる。
面白い能力ではあるものの正直忍者とは相性が悪い。固有の能力も忍者をイメージしているのではあるが、せっかく展開したクリーチャーを手札に戻してしまうテンポディスアドバンテージが痛すぎる。
能力自体もなんともといった印象で、前回の初登場した[漆月魁渡]が非常に相性の良かっただけにとても残念。

[気まぐれな呪文踊り]

2マナのファイレクシアンならず者クリーチャー。アンブロッカブルの能力とクリーチャーでない呪文を唱えると油カウンターを取得、戦闘ダメージを与えたときに油カウンターを2個取り除くことで次の呪文をコピーできる能力を持つ。
完全アンブロッカブル耐性があるため忍術自体と相性の良い他、軽いコストのノンクリーチャーカードを唱えて油カウンターを貯めておきながら、必要なタイミングで次の呪文をコピー出来てとても相性も良い器用なやつ。地味にならず者でそのシナジーも受けられたりする。
基本的にコピーしたい先は追加ターンになるか。使用後に追放されてしまう最近の追加ターン群であっても問題なくコピーでき、場合によってはサーチカードなどをコピーして無限コンボをかき集めるといった動きも期待できそう。

[マイアの改宗者]

2マナのアーティファクトクリーチャー。毒性1とタップと2点ペイで好きな色マナを1点加えられる。え、普通に2マナで何色でも出せるの優秀じゃね?マナ加速の選択肢の一つに

[金線の酒杯]

アーティファクト版[爆発域]のようなカード。自分自身も巻き込んでしまうが、柔軟に同じマナコストのカードを一掃できるため苦手とするヘイトクリーチャーやエンチャントを触りに行けるのは大きいか

[大変成家、アンクタス]

自分の青のクリーチャーがタップ状態になるとルーティングを行え、(青/φ)マナで対象クリーチャーを青アーティファクトクリーチャーにできるカード。
小粒を並べて攻撃を通していく百合子デッキにとって、手札の質を大幅に向上させることのできるカード。[不可思議]や各種復活ギミックを持ったカードも採用していれば墓地関連のシナジーも生みやすい。
また比較的ライフに余裕のある統率者ではφマナを払って任意の数攻撃するクリーチャーを青にすることもできるため、なかなかいぶし銀な活躍をしそうではある。

機械兵団の進軍機械兵団の進軍:決戦の後に

無数の次元、ひとつの戦い。

2023年4月に発売されたスタンダードセット。戦うぜファイレクシア、がんばるぜ多次元宇宙。

新しいキーワード、というかタイプとしてバトルが登場するパック。他に賛助培養が登場した。がしかし百合子とはそこまで相性の良い能力ではないと思われる。

その他既存のメカニズムとして毒カウンターサイクリングキッカータイプ・サイクリング召集ファイレクシア・マナ・シンボル変身する両面カードクリーチャー・エンチャント英雄譚キーワード・カウンターが登場。多すぎない?多次元宇宙が過ぎるのよ。

この中のキーワードとして相性の比較的良いのはマナ・コストの高さをクリーチャータップで補える召集だろうか。これも攻撃するクリーチャーが減るため何とも言えないところなのだがけっこうたくさん収録されたので紹介しようと思う。

◎召集関連

[集団的悪夢]3→1マナ

黒のインスタント。クリーチャー1体を-3/-3修正を行える。2マナ域のヘイトベアー系カードはほとんどがタフネス3以下なので刺さりやすいが、百合子で捲れても3点であるというのがそもそもといったところ。
[致命的なはしゃぎ回り]の代用や2枚目としての検討であればできるか?

[全軍突撃]4マナ→1マナ

クリーチャーorプレインズウォーカー破壊と諜報2。こちらも[集団的悪夢]同様、除去カードが欲しい時のカード候補とはなるか。

[回路の完成]6→1マナ

青のインスタント。ソーサリー呪文をインスタントタイミングで発動でき、さらに次の呪文を2回コピーすることができる。
コピーしたいのはやはり追加ターン系が最有力候補か。盤面に小粒が並べば召集で1マナ+追加ターンで6~7マナ程度で追加ターン3回分を得れ、実質ほぼ勝ちまでもっていけそう。
1マナ域でも教示者サイクルなど強力なカードを詰め込んでいるため、召集しきらなくても4マナ程度でサーチカードを3回入れられるだけでも十分な動きをしているといえる。

[光素跳び]3→0マナ

無色のため召集を3体用意できれば0マナで唱えられる珍しいカエル。アーティファクトクリーチャーであるためアーティファクトシナジーも受けられる。召集版の[金属ガエル]を彷彿とさせる。

[溜め込む親玉]8マナ→3マナ

トリプルシンボル持ちの召集もちドラゴン。戦場に出るとデッキからカードをサーチして追放。追放領域から唱えるカードに召集を持たせることができる。
なんでもサーチして使用できるというのは破格の性能で、7/6飛行と統率者戦であっても馬鹿にできないダメージを与えていくことができる。
このカード以外のカードであっても追放領域から唱えられるカードは召集を持たせることができるため、[永遠の災い魔]、[霧虚ろのグリフィン]や[豪華の王、ゴンティ]で唱えるカード、赤に多い衝動的ドローや出来事能力にも召集を持たせることができる。

[学際的なマスコット]8マナ→2マナ

護法3持ちのエレメンタル・フラクタルクリーチャー。戦場に出たときにデッキトップ4枚から1枚を手札に加ええることができる。スタッツも5/5とそこそこの大きさで耐性持ちではあり、戦場に出たときの能力も必要に応じてキーとなるカードにアクセスはしやすくなるものの、召集コストで多くのクリーチャーの戦闘機会を失ってまで出すカードであるかは疑問。

[精神の交差]4→1マナ

2枚ドロー。召集版の[物読み]。あまりにも単純な能力であるが普通に強い。

[審判団]3マナ→1マナ

警戒持ちのホムンクルスクリーチャー。出たときにクリーチャー1体にタップと麻痺カウンターを置くことができる。
クリーチャ―のタップ自体は忍者の攻撃を通しやすくなるため相性が良いものの、そもそものクリーチャーパワーが統率者には追いついていない感が否めない。

[経時的浄化]4→1マナ

土地でないパーマネントをデッキの上から2番目又は一番下にバウンスすることができる。触れる範囲は広いもののソーサリーで隙の大きさが気になる。

[微風の歌い手]4→2マナ

飛行・召集持ちの海賊セイレーン。召集するためにタップしたクリーチャーに飛行カウンターを乗せることができる。
そのターン忍者が攻撃できなくなる点は辛いが、恒久的に複数の忍者に飛行を持たせるカードは結構珍しい。大型クリーチャーが盤面に並びすぎて忍者の打点で突破できず百合子の誘発が狙えない…といった状況を打破できるカードとして使用できるかもしれない。

[マルコフ男爵]3→1マナ
マッドネス絆魂持ちの吸血鬼。シナジーが吸血鬼に寄るため基本的には採用されないだろう。

[いかづち頭の戦隊]6→1マナ
3/4飛行。それだけ。

◎その他コスト減少系

[エファラの分散]
3マナのインスタントで、攻撃クリーチャーを対象とすると1マナになる。バウンス+諜報2。
諜報でデッキトップをある程度操作できるものの、1マナにコスト軽減できるタイミングも限定的なため採用は少々厳しいか。

[鬱牙のやっかいもの]
7マナのクリーチャー。沼サイクリング2で実質7マナ→2マナでサーチカードとして運用ができる。
沼であればいいため[Underground Sea]や[湿った墓]等もサーチ可能。

[高潮の恐怖]
6マナのタコ。2マナで島サイクリング。使用用途は[鬱牙のやっかいもの]と同じ。

[死鳴らし鬼]

瞬速持ちの7マナのデーモン・スピリット。
このターン死亡したクリーチャーにつき(2)軽くなり、3体死亡していれば黒1マナで唱えることができる。
出たときにこのターンダメージを受けているクリーチャ―全てを破壊する。青黒ではあまりダメージを与えるカードはないためかなり受動的な全体除去となってしまいそう。
さらに死亡しているクリーチャーによってコストが減るのに自身の能力が全体除去であること、こちらのカードも巻き込んでしまうことからデッキ自体とも相性が悪そうではある。

◎バトル

新しく登場したカードタイプ。守備値を持ったカードを場に出し、自分がそれにダメージを与えて0にすると裏返ってこちらに有利に働くといった形。

Invasion of Dominaria / ドミナリアへの侵攻 (2)(白)
バトル — 包囲戦(Siege)
(包囲戦(Siege)1つが戦場に出るに際し、それを守る対戦相手1人を選ぶ。あなたや他のプレイヤーはそれを攻撃できる。それが倒されたとき、それを追放する。その後、それを変身させた状態で唱える。)
ドミナリアへの侵攻が戦場に出たとき、あなたは4点のライフを得て、カード1枚を引く。
5
Serra Faithkeeper / セラの信仰守り
〔白〕 クリーチャー — 天使(Angel)
飛行、警戒
4/4

mtg wiki -バトル

多人数戦の場合には対戦相手1人を選んでブロック等する防御側を選ぶことができるため、ブロックに回せるクリーチャーなどをあまり展開してこない対戦相手を選べば早く裏返すことができる。また百合子デッキ自身積極的に攻撃を通していくことがメインコンセプトのためカードの効果自体とは相性は悪くない。

[セゴビアへの侵攻/セゴビアの海暴君、カエトス]


3マナのバトルでトークン2体を生成、裏返るとこちらのクリーチャーでない呪文が全て召集を持ち、終了ステップ開始時に4体アンタップすることができるようになる。
飛行などを使って攻撃したり、忍術でいきなりパワー4にすることもできるのでバトル自体の相性は良く、裏返ると追加ターンやアーティファクトなどにも召集を持たせられるため一気に展開を加速させたり、メインのターンで動きながら妨害を構える動きも行いやすくなる。
本来重いコストのカードを多く採用したいデッキでもあるため、それらのコスト軽減を大きな範囲でできることは優秀。

ただやや気になるのは追加ターンなどのギミックを召集で撃つと攻撃できるクリーチャーが減り、追加ターンするとアンタップ能力のタイミングもほとんど意味をなさないところ。高マナ域の重いヘイト系アーティファクトなどを採用する形にすれば一緒に検討してみるのも良いかもしれない。

[ラヴニカへの侵攻/ギルドパクトの模範]

5マナの無色バトル。出たときに2色でも土地でもないパーマネント破壊ができるため、青黒の苦手なエンチャントの他プレインズウォーカーも広い範囲で破壊することができる。
裏返れば2色の呪文を唱えるとデッキトップ6枚から2色の呪文を手札に加えることができるようになる。
[虎の影、百合子]自身は忍術で主に出てくるためこのカードの誘発には貢献しづらいものの、デッキ自体は2色で統一されており多色の呪文も多く採用していることがあるため採用の余地は十分にある。
またデッキトップ6枚からサーチができればさらにそのカードで誘発を続けることもできアドバンテージ差を稼ぐことができそうだ。

[アモンケットへの侵攻/ラゾテプの改宗者]

3マナのアモンケットバトル。出たときに各プレイヤーは3枚切削、相手は1枚ディスカードでこちらは1枚ドロー。裏返るとアモンケット式4/4墓地のクリーチャー能力持ちゾンビが戦場に出てくる。
少々大味な裏面の能力ではあるが、このカードの切削やサーチして墓地に予め大型のクリーチャーを墓地に送っておくことで強力なゾンビを出すことが可能になる。墓地シナジーを多く使うデッキにしている形であれば採用できそう。

[アルケヴィオスへの侵攻/創始ドラゴンの召致]

5マナのバトル。戦場に出たときにライブラリー・墓地からインスタント・ソーサリーをサーチし、裏返ると全ての手札からのインスタント・ソーサリーが二重詠唱となる。
裏返ると流石に強いが5マナ払ってサーチしか行えず、バトルの値も7と大きいためかなりのリソースを裏返すために使うことになる。裏返ったら大体勝ち。裏返ったらね。

[神河への侵攻/屋上の妨害工作員]

4マナのバトル。戦場に出たときにアーティファクトかクリーチャーを麻痺カウンター持ちでタップさせ、裏返ると2/3飛行の戦闘ダメージを与えると1ドローできる忍者に変更される。
裏返れば[虎の影、百合子]の誘発も狙いつつ1ドローもできる優秀な忍者ができあがるが、4マナの発動時点の能力があまりにも渋い。なにかしらですぐに裏返すギミックを別で用意する必要があるかもしれない。

◎その他

[フェアリーの黒幕]
2マナのフェアリー・ならず者。瞬速と飛行持ち。2マナ域の忍者の種としても運用できる他ならず者シナジーも得られるが、本領は各対戦相手が2枚目のカードを引くと便乗で引けるという能力。
統率者戦の関係上こういった通常のフォーマットと違いカードを引ける機会が3倍多く、ドローソースも多く入れて戦うフォーマットのためとても相性が良い。

[光素を漁る者]
3マナの飛行持ちフェアリー、ならず者。Xマナ払うと墓地のカードを唱えることができ、さながら[瞬唱の魔道士]のようなことを行える。
ただ1マナのカードを使うのにもこのカード含め4マナ必要になるため、ある程度ターンが進んだ後に使えるようになることが多いか。

[碑出告と開璃]
5マナのオーガ・デーモン・ドラゴン。
出たときに[渦まく知識]を行い、死亡したときにデッキトップを見てマナコスト分のダメージとインスタント・ソーサリーであるならマナ・コストを踏み倒して唱えることができる。
デッキトップを操作できること、死亡したときにマナ・コストの重いカードほどライフレースができること、追加ターン等も踏み倒せるとなにかと百合子と相性の良いカードではある。
ただ誘発タイミングは死亡したとき限定であるという点からむしろこちらから破壊しないとずっと盤面に残り続けることも考えられる。
うまく[時間への侵入]などが捲れればおいしいところでもあるが、少々小回りの効かない感はぬぐえない。

[サイバの暗号術師]
2マナの瞬速持ち忍者。地味に瞬速持ちの忍者は珍しい。+1/+1カウンターを置かないと戦闘ダメージを与えられないため、実質このカードに賛助を行うことになるだろう。

[過去と未来の剣]
青黒の剣サイクル。プロテクション青黒とダメージを与えたときに諜報2と墓地の2マナ以下のインスタント・ソーサリーをコピーしてマナコストを支払わずに唱えることができる。
デッキトップ操作と多く使われる汎用低マナインスタント・ソーサリーを使いまわせるという点で相性自体は良く、戦闘ダメージを与えていくことが目的のデッキであるため剣サイクルの中では特に有力候補となると思われる。黒の除去に引っかからなくなる点も偉い。

[ヴェズーヴァの漂う者]
3マナの飛行持ち多相の戦士。攻撃時にデッキトップのカードを公開し、クリーチャーであればそのカードのコピーとして扱うことができる。
デッキトップを操作したい[虎の影、百合子]とは相性がよく、高マナ域のクリーチャーをデッキトップに操作したうえで能力を起動することでシナジーを埋める。
[静刃の鬼]をデッキトップに置くと6点ダメージを与えながら相手の手札のカードの呪文を唱え、更に百合子の能力が誘発して全体に[静刃の鬼]のマナ・コスト分7点ダメージを割り振るといった運用も可能。
このカード自身はカードタイプが多相の戦士ではあるが多相を持っているわけではないため、コピーせずダメージを与えても忍者としてカウントされない点には注意。

[設計図盗み]

4マナの飛行持ちヴィダルケン・ならず者・工匠クリーチャー。戦闘ダメージを与えるたびにダメージを与えたプレイヤーの場にあるアーティファクトのコピーを生成することのできる能力を持つ。多くのデッキがマナ加速にアーティファクトを採用するため[太陽の指輪][魔力の墓所]などのカードをコピー出来れば実質マナ加速として機能する。飛行を持っていてダメージを与えやすく、百合子のデッキ自体攻撃を通すために除去などをするために相性自体は悪くない。4マナなのがいかんせんネックか。

指輪物語:中つ国の伝承

「魔法マジック」が紡ぐ、 新たなる「指輪」の世界――。

2023年6月に発売された小説「指輪物語」とコラボレーションしたドラフト・セットブースター商品。
本セットで初めて登場したキーワード能力[指輪があなたを誘惑する]の他に、サイクリングや英雄譚なども収録されている。てか最近サイクリング推してる?

指輪があなたを誘惑する、MtG語の中でもかなり難解な能力。

◎指輪の紋章と能力について

[指輪があなたを誘惑する]が誘発するたびにクリーチャー1体を対象としてそのクリーチャーが伝説化+誘発回数によって以下の効果を得ることができる。

紋章
初期能力:あなたの指輪所持者は伝説であり、自身よりも大きなパワーを持つクリーチャーにはブロックされない。
2回目以降:あなたの指輪所持者が攻撃するたび、カード1枚を引き、その後、カード1枚を捨てる。
3回目以降:あなたの指輪所持者がクリーチャー1体にブロックされた状態になるたび、戦闘終了時に、そのクリーチャーのコントローラーはそれを生け贄に捧げる。
4回目以降:あなたの指輪所持者がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、各対戦相手はそれぞれ3点のライフを失う。

初期能力が潜伏であり、すでに[虎の影、百合子]と相性が良い。2回目のルーティングで必要なカードに手の届く確率も上げてくれている。3~4回まで誘発しなくても十分なため、構築に入れる検討の余地は十分にある。

[誕生日の旅立ち]
キャントリップ付き"指輪があなたを誘惑する"。
キャントリップではあるものの青マナを使うため、できれば指輪を複数回使えるデッキに入れていきたい。

[裂け谷の王、エルロンド]
伝説のエルフ、貴族
クリーチャーが場に出るたび占術1を行い、2体目で指輪を誘惑する。
「戦場に出るたび」という条件のため、忍術コストで忍者を場に出した時でもカウントするのが偉い。

[イシリアンのレンジャー]
4マナの人間、レインジャー。
実質パワー2以下のクリーチャーのコントロールを得ながら指輪誘惑を起こせる。
そのクリーチャー自身で殴れることのできる他、マナ加速のエルフ系や[オークの弓使い]などを奪えるほか、場合によっては相手の統率者も奪うことができる。

[スメアゴルをなだめる]
2マナの指輪誘惑持ちのトークン以外送還

[指輪の視界]
指輪の誘惑をしながら、伝説のクリーチャーと同じ色のカードを手札に加えられる。
百合子自身は場に出やすいため、比較的カードをサーチ出来る状況は多そうではある。

サイクリング

[ロリアンの発見]5→1マナ
カード3枚を引く+島サイクリング(1)
[Underground Sea]を持ってこれる。

[カザド=ドゥームのトロール]6→1マナ
6マナのでかいトロール+沼サイクリング(1)
[Underground Sea]を持ってこれる。実質ほぼブロックされないため場合によってはそのまま出して殴ることもできるか…?

[湖に潜む化け物]
5マナのでかいクラーケン+島サイクリング(2)
[Underground Sea]を持ってこれる。
出たときに5マナ支払うと対戦相手のクリーチャーを全て麻痺カウンター置いた状態でタップして攻撃を通しやすくなる…え!?5マナ!?

◎他コスト減少系

[悲惨な破滅] 4→1マナ
ダメージを受けたクリーチャーがいると1マナで唱えられる。条件キツイ~
一応ブロックした後や、忍者の攻撃を止めてきたクリーチャーなどでも条件を満たせる。
ドラフトではお世話になりました。

◎その他

[ゴンドールの文書保管人]
3マナの人間・アドバイザークリーチャー。統率者がダメージを与えると統治者となり、更に統治者であるときに追加でカードを1枚引ける。
基本的には[虎の影、百合子]も殴って能力を起動していくデッキであるため勝手に統治者の発動条件も満たすことができる。統治者効果+[ゴンドールの文書保管人]+[虎の影、百合子]で合計3枚ドローできる状態となる。

[サルマンの下僕、グリマ]
4マナの人間・アドバイザークリーチャー。クリーチャーからブロックされず、戦闘ダメージを与えると相手のデッキからカードを1枚ずつ追放していき、インスタント・ソーサリーが捲れたらそれをマナ・コストを払うことなく唱えることができる。
統率者ではインスタント、ソーサリーもパワーカードが大量に入っているためアドバンテージは稼ぎやすい。

[ホビットの隷属]
7マナのソーサリー。マナ総量が3以下であり統率者でないすべてのクリーチャーのコントロールを得ることができる。
統率者戦では低マナで強いクリーチャーを採用するデッキが多いため、一度に大量のクリーチャーのコントロールを得ることが期待できる。またクリーチャーのコントロールを得ることはこちらの忍者の誘発を通すことにもつながる。

[黒門]
3点ライフを払えばアンタップインでき、黒を出せる土地。2マナとタップでクリーチャーを1体選び、最多ライフを持っているプレイヤーはそのクリーチャーをそのターンブロックできなくなる。
アンタップイン+色マナを出せる+アンブロッカブル付与という点では優秀ではあるが、[虎の影、百合子]デッキは序盤からライフレースを仕掛けていくため自分がライフの最多であることが多く、同じくライフレースを仕掛けてくる対戦相手がいない限りは使用できる頻度は少ないかもしれない。

[アイゼンガルドの裏切り]
3マナソーサリー。墓地のインスタント、ソーサリーをデッキトップに戻しながらオーク動員2を行う。
デッキトップを固定できるので、大きいマナコストのカードを置いて確実に百合子の誘発ダメージを狙っていける。

[指輪の誘い]
2マナのエンチャント。アップキープ時に指輪が誘惑され、指輪所有者に選ばれるたびライフを払って1ドローできる。
置いておくだけで勝手に指輪が進んでいき、カードも引ける偉いカード。出たときに何も仕事をしないのがややひっかかるか。

[ロベリア・サックビル=バギンズ] 
3マナの瞬速ハーフリング。このターン対戦相手の墓地に置かれたクリーチャーを追放し、そのパワー分の宝物トークンを出せる。
構えるにはやや重く条件も少々癖があるが、場合によっては物凄いマナ加速をすることができる。

[オークの弓使い]
言わずと知れたレガシー「強いから」という理由で使われるクリーチャー。
統率者でも各ターンでドローすることは多く、クリーチャーでもプレイヤーでもどこでも飛ばせる1点は便利過ぎる。オーク動員も各ターンでほぼ誘発するためモリモリオークが成長していく。瞬速いる?

[西方の焔、アンドゥーリル]
3マナの装備品。+3/+1の修正と攻撃するときに白の1/1スピリットを2体だしつつ、伝説のクリーチャーであればそのトークンも攻撃している状態になる。
飛行持ちのトークンの生成力が高く、すぐに忍者にできる点もテンポが良い。装備というギミック自体のテンポの悪さはもちろんあるが…

[グラムドリング] (2)
2マナの装備品。先制攻撃と墓地のインスタント・ソーサリー分パワーを上げる。
また戦闘ダメージを与えると手札のマナ総量がダメージ以下のカードを唱えることができ、切削ギミックなどであらかじめカードを墓地に送って戦う構築の場合は比較的早いタイミングから追加ターンなどの大型カードを使用できるかもしれない。

[裂け谷]
青を加える伝説の土地。2マナタップで占術も行えるためデッキトップを操作したい[虎の影、百合子]とは相性が良い。
一方で伝説のクリーチャーをコントロールしていることがアンタップで出せる条件のため、最初の1~2ターン目の土地カウントとして数えるには心もとないのがネックか。

[ゴンドールの王冠]
3マナの装備品。自身のクリーチャーの数だけ+1/+1修正と統治者を得れる。デッキコンセプト的に積極的に殴っていくデッキのため統治者のドローも悪くない。

統率者マスターズ

2023年8月に発売された統率者向けセット。キャッチコピーは「あらゆる力、あらゆるスタイル」。

全てのカードが再録の手抜k…であるのだが、統率者マスターズの統率者デッキ(?)では新規カードが収録された。
色自体が[虎の影、百合子]とあう統率者デッキがなかったためほぼ検討できないが、唯一使用できそうなカードを紹介する。

[虚空喰らい、ズロドック]

6マナの無色要求エルドラージ。手札から7マナ以上の無色呪文を唱えると続唱×2というなかなか大きい性能をしている。
無色マナは[太陽の指輪][魔力の墓所]といったEDH御用達のカードも多く比較的出すのには困らなそう。
デッキにある程度大型呪文も入れておきたい百合子デッキにとって相性は良さそうであり効果も面白くはあるのだが、いかんせん”無色呪文”という制約が厳しく、それ専用のデッキに構築する必要がありそうだ。

また、続唱は都合上[意思の力][白鳥の歌]といったカウンター関係のカード全般と相性が悪く、その辺りともデッキと相談して枚数を決めていきたい。

無色かつマナコスト7以上のカードは2023年10月時点で134枚。
[甚だしい大口][膨らんだ意識曲げ][溺墓のビヒモス][老いたる深海鬼][厄介な船沈め][不憫なグリフ]は現出持ちのためクリーチャーを捧げることである程度マナを踏み倒して出せるが、そもそものカードとしてあまり制圧力のあるカードではない。

[秘儀の代理者]はズロドックの条件を満たしつつ3マナで出すことができ、能力も墓地のインスタント・ソーサリーを唱えられるので相性が良い。

[巨体変異]も条件を満たしながら4マナでクリーチャーかアーティファクトのコピーになることができ無駄なく動きやすい。

[深奥の突撃巨像]も同じくズロドックの条件を満たす試作クリーチャーではあるものの、試作でも6マナと出すのは少し厳しいか。

[ファイレクシアの肉体喰らい]もライフを削るレースが他のフォーマット程重要性がないため優先度は低くなりそう。

[バリケード破り]は即席であらゆるアーティファクトをマナに変換しつつ、青のアーティファクトサーチにも対応している。
同様に[マイコシンスのゴーレム]や[金属製の巨像]といった親和・アーティファクトなどとも相性が良い。

[滞留者の相棒]であれば[虚空喰らい、ズロドック]のいるときは手札から唱え、不要なときはアーティファクト土地サイクリングとして活用することができる。

エルドレインの森

物語を紡ぐのはあなた

2023年9月に発売されたスタンダードパック。あのカード達を輩出したエルドレインに再訪。
新たに協約祝祭のキーワードが追加された。

出来事カードもエルドレインの王権から続投し、点数で見たマナ・コストではないほうから唱えられる点から能力自体百合子と相性が良い。
ただ今回の出来事カードは出来事と通常の方で色が違うカードや、マナコストにほとんど差のないカードが多く、青黒カラーの百合子と相性の良いカードは思ったよりこなかった。残念。

[鏡に願いを]

黒トリプルシンボルの4マナのソーサリー。協約によりアーティファクト、エンチャント、トークンいずれかをサクるとライブラリーのマナコスト4マナ以下のカードをそのまま唱えることができる。
レガシーでも使われるほど強力で、黒シンボルが若干気になるが2枚コンボで勝利に繋がるEDHでもすんなりと入るだろう。
コンボでなくても、[毒の濁流]などのピンポイントで対処する盤面でも引っ張ってくることができとても柔軟性の高いカード。
ただし百合子ではアーティファクトはマナ加速に使用していることが多く、トークンやエンチャントも積極的に採用するデッキではないためその点には注意。

[ヴァントレスの変成者][不吉な騎手][呪文嘲りの集会]は出来事で4マナ→2マナ
[オビラの従者]は出来事で5マナ→2マナ

[有角の湖鯨]は出来事で6マナ→2マナ
攻撃クリーチャーをライブラリーの一番下か上に置き、実質除去として働く。
但し攻撃くりちゃー前提でありやや条件が厳しめ。

[執念の徳目]出来事で7→2マナ
徳目サイクルの黒。2マナとしての動きは-3/-3修正で十分な働きをしつつ、7マナエンチャント側で出した時も後半ぐだっていると制圧力がそこそこにある。[再活性]などを積んだ墓地ギミック強めにしている構築であれば検討できそう。

[知識の徳目]出来事で5マナ→2マナ
徳目サイクルの青。2マナの[ヴァントレスの幻視]は起動型・誘発型の能力をコピーするので一応[虎の影、百合子]をはじめ、各種忍者の追加効果にも乗せることができる。
ただマナがかつかつになりやすいデッキの都合上、本当に余計に2マナ払えるのかは疑問。
また5マナの徳目側も"パーマネント1つが戦場に出たことにより"誘発する能力が追加されるとなっており、インスタント・ソーサリーも多く忍者が着地したときにこれらの能力を誘発するカードが少ないことから黒徳目ほどは有用性は高くなさそうに見える。

[フェアリーの夢泥棒]
1マナの飛行持ちファエリー。忍者の種になれる条件を満たしつつ、出たときに諜報1で若干の百合子のデッキトップ操作に貢献できる。
また3マナで墓地のこのカードを追放することで1枚ドローすることもできるため、盤面流されて立て直しのような状況になってもある程度活躍する機会がありそう。

[創意の神童]
青(X)マナを持つ人間・ウィザード。Xマナ分の+1/+1カウンターを乗せた状態で出てくることができるが、X=0でも0/1でプレイすることができる(青1マナはかかる)。
潜伏持ちなのでX=0の場合は実質アンブロッカブルクリーチャーで忍者の種になることができ、Xマナで唱えるとアップキープ時にカウンターを取り除くことで追加で1枚カードを引くことができ前半でも後半でも活躍できそうなカードだ。

[ジョハンの一時凌ぎ]
4マナのソーサリー。協約で2マナ減らして撃つことができキャントリップ付きのバウンスが可能。マナコストを抑えて唱えられるが動き自体はそこまで強くないか。

[騒々しい物探し]
7マナのインスタントでこのターン攻撃したクリーチャー1体につきコストを減らすことができ、3枚ドローすることができる。[苦花]などで横に並べるギミックを採用しているデッキであればコスト減少も併せて相性が良い。

ドクター・フー

すべてのドクター、あらゆる次元

2023年10月に発売された統率者&コレクターブースターのセット。
BBCであちらでは大人気の!あの!「ドクター・フー」とのコラボ!が日本人にはあまりなじみがない。書くいう僕も全然知らない。

本流セットではないため多くのキーワード能力が収録されている。その分カードパワーは高いため構築を考える際には結構ワクワクする。

[コンフェッション・ダイアル]
3マナのアーティファクト。出たときに諜報3と、タップで墓地の伝説のクリーチャーに脱出を付与できる。
出るときにデッキトップ操作を行うことができ、伝説のクリーチャ―を能動的に墓地に落とせるカードであれば後続を確保しやすいかもしれない。瞬速持ちのクリーチャーであれば相手のターンに脱出で戦場に出ることも可能。

[フレッシュの複製体]
消失3を持つ代わりに青青の2マナでクリーチャーのコピーになれる多相の戦士
青青のシンボルが痛いが、2マナで場のクリーチャ―のコピーになれるのは強力。
自分のターンが回ってくるのが遅いので、他のフォーマットに比べて消失は重くない。システムクリーチャーや百合子から持ってきたでかいマナのクリーチャーを出せるギミックと一緒に使ってみたい。

[K-9 マークI型/K-9, Mark I]
青1マナの伝説のアーティファクト・ロボット犬。
1マナで最低限の忍者の種としての運用も行えつつ、アンタップ状態だと伝説のクリーチャーに護法1、2マナタップで伝説のクリーチャーにアンブロックを付与できる。
2マナでタップはやや気になるが、百合子を守る、百合子で殴るの両方と噛み合うワンコ。

[ナノジーンの変換]
4マナのソーサリー。自分の場のクリーチャーを1体選び、他のクリーチャーは全てそのクリーチャーの伝説でないコピーとなる能力。[鏡編み]の亜種
[虎の影、百合子]は自身と他の忍者によっても都度誘発するため、3体コピー出来たら本体と合わせて4×4で16回百合子の能力が誘発する。
[虎の影、百合子]自体には回避能力がないため使いどころは選ぶものの、通るとこの1枚で決着がつくほどのパワーがある。
さらに相手のクリーチャーも[虎の影、百合子]となるため、変なシステムクリーチャーなども一時的に能力を失わせることができる。

[サイキックペーパー]
2マナの装備品。装備したクリーチャーは護法1、アンブロックと指定した名前とクリーチャータイプになれる。つまり誰でもお手軽忍者を常に作り続けることができ、忍者を供給できないときでも種クリーチャーなどを簡単に忍者カウントすることができる。普通にアンブロック付与するのも相性が良い。

[量子ずれ]
5マナの反復持ちソーサリー。そのターンに百合子、次のターンにさらに百合子を生成し、3体の誘発条件を揃えることができる。
マナがやや重いところが気になるが、カジュアルプレイでは面白い動きをしそう。

[戦時大統領、ラシロン]
5マナの伝説のクリーチャー。毎ターンデッキトップを追放し、そのカードを唱えることができる。
インスタント・ソーサリーの場合共謀を持つため、余った種クリーチャーなどを寝かせることでサーチカードや追加ターンカードなどをコピーして2枚分として運用することができる。

[スターホエール]
待機で8マナ→2マナ。そのままの状態で待機6は厳しいので何かしら時間カウンターを取り除く手段も入れたい。

イクサラン失われし洞窟

この宝は一筋縄ではいかない!

2023年11月に発売されたスタンダード本流セット。イクサラン久しぶりぃ!
落魄する」とかいう地獄みたいに難解(?)なキーワードが登場したカード。それキーワードとしての役割果たしてます??

新規キーワード能力として作製が新登場したが、結構なマナ喰い虫のキーワードなのでなかなか統率者でそこまで動かすのは難しそう。

[歯車式闘士]
瞬速持ちの1マナ種クリーチャー。出たときに-2/-0修正をするため雑に殴ってきたラガバンあたりを返り討ちにできることもあるか。
アーティファクトのシナジーもあるものの、これ自体に回避性能がついていないのがやや採用を見送られそうな要因。

[魅惑の悪漢、マルコム]
2マナの瞬速飛行のクリーチャー。戦闘ダメージを与えるとルーティングを行い、4回目以降は捨てたカードをマナ・コストを支払わずに唱えられる。
捨てるカードはなんでもいいので、手札にだぶついている百合子のダメージソース用高マナ域のカードを捨てながらあわよくば唱えられる。
EDHにおいてここまで悠長な状況はそうそうなさそうではあるが、長引くと放置はしておけない2マナクリーチャーとしてパワーレベル4~6あたりでは入れても面白そうではある。

[無法の塩水牙]
7マナの恐竜で島サイクリング2付き。能力は護法3となってはしまうが一応[Underground Sea]やショックランドなどを引っ張ってこれる。

[猛り狂うトゲ尾]
6マナのトカゲ。[無法の塩水牙]の沼バージョン。やれることは一緒。

[酸欠]
4マナ→クリーチャー呪文を対象にすると青青の2マナに。地味にクリーチャー呪文を打ち消せるのは嬉しいが、百合子で捲れて4点になるだけの[対抗呪文]は流石に厳しいか。

[内省]
6マナ→フラッシュバック2マナ。クリーチャーのコピーを作れるため伝説でない忍者の笠増しにできる…か?

[遠眼鏡のセイレーン]
1マナ1/1の飛行セイレーン。出たときに地図トークンを生成する。
百合子デッキは基本的にマナがかつかつになりやすいため、ほんの少し余裕のある1マナで探検できるのは割と偉い。無色マナで地図を使えるのも偉い。

[アクロゾズの放血者]
4マナの飛行吸血鬼デーモン。自分のターンに相手に与える点数が2倍になる。
"ライフを失う"が条件のため百合子の誘発によってもダメージを見込むことができ、黒トリプルシンボルが厳しいが出せれば一気にゲームスピードを加速させることができる。

[超巨大ヒル]
8マナの超でっかいヒル。墓地やコントロールしている洞窟の数だけマナコストを下げることができ、最終的に1マナでキャストできる。洞窟そんなにでないけどね絶対。

[鍾乳石の追跡者]
1マナの威迫持ちゴブリン・ならず者。自分のターンにパーマネントが墓地に落ちていると+1/+1カウンターを置き、3マナで生贄に捧げるとクリーチャー1体をパワー分のマイナス修正を行える。
種クリーチャーとしての条件はクリアしているものの、やや悠長で起動にも3マナかかるのが難しいところ。

[最深の紀元、オヘル・パクパテク]
4マナの伝説クリーチャー。手札から唱えたインスタント呪文にすべて反復を持たせることができる。打ち消しなどでは上手く機能しないがデッキ構築をインスタントに寄せることで莫大なアドバンテージを稼ぐことができるようになる。死亡しても土地になってくれるので無駄がない。

[大いなる扉、マツァラントリ]
3マナのアーティファクト。タップでルーティングを行え、裏返ると墓地のパーマネントの枚数分のマナを加えられる。
裏返る条件は4種類以上のパーマネント・タイプではあるが、裏のX点加える能力はパーマネント・カードの枚数なので切削系のギミックが強い場合は10マナ辺りまで伸ばすこともできるかもしれない。
計7マナもかかってはいるが、たどり着いたときのマナの伸び方も状況次第ではかなり高いパフォーマンスを秘めている。

[内なる太陽、チミル]
6マナのエンチャント。呪文は打ち消されなくなり、毎ターン発見5を行える。
百合子と相性が良いというよりも、純粋にパワーが高く打ち消し合戦になりやすいEDHの根本を覆せる。むしろ使われたときの対策札を入れたいか?

[うろつく玉座]
4マナ護法持ちのアーティファクト・ゴーレム。これ自身が忍者になりつつ、百合子の誘発を2回誘発させることができる。

[遁走する岩石]
6マナのアーティファクト。2マナでサイクリングでき、戦場に出すとクリーチャーを対象に6点ダメージを与えられる。百合子のダメージを与えられない状況を作り出しているクリーチャーを強引に処理する手段として、ずいぶんマナ効率は悪いが忍ばしておいても悪くない。

[暗黒の儀式の達人]
1マナの吸血鬼・クレリック。クリーチャー1体を生け贄に[暗黒の儀式]ができる。
クリーチャーを必要とするのがデッキ的にはやや厳しいが、起動にマナを必要としないため実質[暗黒の儀式]よりもさらにマナを伸ばせるクリーチャーとなっている。
ただし吸血鬼、クレリック、デーモンにしか使用できないため、流石に汎用性が厳しいか。
場合によっては一気に7~8マナ域までアクセスが可能。これ自身最低限の種クリーチャーになるのも良い点。


ここから先は有料記事-デッキ紹介です。
内容としては現在自分が使用しているデッキリスト、前回の記事の有料記事のリスト(2022/01/03)から変更したカードとその意味なんかを書いています。
※自分はそこそこガチよりのため、パワーレベル7~9あたりのデッキレシピです

(2024/1/12追記)
この有料記事に載せていたリスト(2022/11/22)を最新のものに更新。

ここから先は

8,405字 / 20画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?