俳句実況　勝手に鑑賞ごめんなさい＃38祝☆永世名人昇格　　　　　　

プレバトでおなじみのフルーツポンチ村上健志さんがYou Tubeでやっている俳句実況がとても面白い。あまりにも勉強になるので、自分の覚書として実況で村上さんが作られた俳句と自分の鑑賞などを書かせていただきます。勝手にごめんなさい。

６／４　第３８回

プレバト(6月2日放送)でついに永世名人への昇格を果たした村上さん。
今回はその記念＆お祝回といったところでしょうか・・・

夕立や楽譜にカンマ書き入れる

ご本にも仰るように、このところず～っと季語が主役になっているか？問題
に悩まされ続けていましたが、今回見事にこの句でクリアしました。
おめでとうございます。
リアルタイムで放送を見ていた時は（自分は音楽の素養がないこともあり）「楽譜にカンマ書き入れる」人物像が瞬時にはイメージできず、どうだろ？とも思いましたが、杞憂でしたね。
いや、普通にいい句なんですけどね～（前回までかなり厳しかったので）
人物像が見えてくると、その人の内省的な感じとか、場の静謐さと夕立の対比が効いているな～と思います。

実況内では、今回のプレバトのお題で作ったそのほかの句（ボツ句）も披露してくれました。とりあえずもったいないので書き留めておきます。

夕立や白黒映画の剣は銀
ポスターに三種のフォント日雷
夕立の東京少し地元めく
遠雷や伺ってから交わすキス
雨上がりの匂いコロッケとビール
麦星や小型賽銭箱に屋根

どれもいいですよね～
特に四句目「遠雷や～」遠雷とキスというのは古今東西いろいろな創作で
すでに使われているモチーフだと思いますが、「伺ってから～」というのが何とも村上さんらしいリアリティ、オリジナリティです。
六句目「麦星や～」これはかなり完成度高いと思います。どこに出しても評価が高そうな句というのか・・・「麦星」って初めて知りましたが、恐らく麦の収穫期（麦の秋）の星という意味もあるんですよね？　　　　　　　　どこかノスタルジックな感じが小型賽銭箱と絶妙についている（そして類想句がない）と思います。　　　
個人的にはこの句でも永世名人いけたんじゃないかと・・・