俳句実況 勝手に鑑賞ごめんなさい  番外編  プレバト冬麗戦 2023             

プレバトでおなじみのフルーツポンチ村上健志さんがYou Tubeでやっている俳句実況がとても面白い。あまりにも勉強になるので、自分の覚書として実況で村上さんが作られた俳句と自分の鑑賞などを書かせていただきます。
勝手にごめんなさい。

プレバト冬麗戦 1月12日放送

最近村上さんのyou tube配信はありませんが、自分の覚書としてプレバト冬麗戦の鑑賞を勝手にさせていただきます。(気になったところだけ)

まずはやはり村上さんの句から
雪晴やチャームへ託す運選ぶ  村上健志
今回も10位という悔しい順位になってしまいましたね。
チャームというアイテムはめちゃくちゃ村上さんぽい・・・
夏井先生のご指摘通り、目の付け所はいいんだけど、「託す」「選ぶ」
とは言わなくても良かったのかな~
村上さんの真骨頂、ディティールの描写があとちょい欲しかったかも?

優勝:初富士は青しケサランパサラン来  森迫永依
うわっ、またすごい新人さん来ましたね。
8音+9音の破調、初めの8音でクラシカルな景+長いカタカナというかなり挑戦的な構成です。取り合わせのセンスがずば抜けているのだけど、最後を「来」で〆るあたり、この方、かなり俳句の勉強もされているのではないかと思います。
恥ずかしながら今まで「ケサランパサラン」って、勝手に中東辺りのおまじないの言葉か何か?だと思っていたのですが、調べてみると「江戸時代以降の民間伝承上の謎の生物・・・」って・・・えっ日本語なの!?
(スペイン語や梵語、はたまた東北の方言などが語源の説があるみたいですが・・・)
それは知らなかった~ってことは、これは一見アバンギャルドというか現代風な句のように見せかけて、実は伝統的な句材を使ったかなり古風な句ということになるのかしら・・・
う~ん考えれば考えるほど深い句です。巧すぎです。

3位:冬ぬくし粘板岩に貝の跡  千賀健永
今回の中で一番好きな句です。冬のじんわりとした温かさが一句から漂ってくるよう。きっと「粘板岩」という固有名詞が効いているのでしょうね。ここが他の言葉だったら、順位は違っていたんじゃないかと思います。
「粘板岩」って一読できちんとした意味は分からなくても何となく分かるというのか・・・千賀さんってそういう固有名詞のチョイスが絶妙に上手いと思います。(以前の沖縄の句とか)

6位:焼鳥や嗚呼隣席に郷ひろみ  千原ジュニア
さすがエピソード名人!とはいえ、俳句として完成させるにはトークとはまた別のテクニックが必要だったと思われます(ホント、天は二物を与えますよね)まず最初に「季語+や」「嗚呼」ときて「隣席」最後にまさかの「郷ひろみ」語順が完璧です。ネタを俳句へと昇華させました。

8位:初旅は海へ黄色の京急来  横尾渉
個人的にはもっと上の順位でもいいんじゃないかと思った一句です。
とてもお目出度さ、ラッキーさを感じる句だと思うのですが・・・
(はい、京急に思い入れあります)
添削:イエローハッピートレイン初旅は海へ
こちらも素敵、というかこちらの方が横尾さんっぽい。


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