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1記事50円の案件に手を出す前に初心者webライターにやってほしいこと

昨日はツイッターで1記事50円案件の話題がホットだった。
1記事50円案件とは「1記事2000文字以上、合計20記事で2000円の報酬」という案件である。
1記事2000円ではなく、1記事50円。
しかも、20記事無事納品して初めて2000円いただける。
1記事2000文字以上なので、場合によっては1記事5000文字位書かされるリスクもあるトンデモ案件だ。
1記事2000文字ぴったりだったとしても、1文字0.05円である。

この案件は私がwebライターを始めた7年前からずっとある。
そして、右も左もわからないwebライターがずっと餌食になっている。
クラウドワークスはこの案件については黙認だ。
なぜならば、「双方合意の上報酬が決定している」という手続きを踏んでいるからである。

なぜ、初心者がこの案件に応募するのか。
それは「初心者にノウハウを教えます!」とクライアントが豪語しているからである。
「本当はお金を払って得るライティング知識だけど、無料で学べて、しかも1記事50円のお小遣いももらえちゃう!」
まぁ、文章は案件ごとに違うが、こんな感じのことが書かれているのである。
「丁寧に教えます!」という謳い文句につられて、初心者は応募してしまうのだろう。

しかし、実はこの手の案件、クライアント側にマニュアルがある。
裏では「ライターを1記事50円で書かせる方法」なんてマニュアルが、どうやら有料で出回っているらしいのだ。
このnoteにも同じような記事がある。
無料の部分まで読んだが「これはライター搾取ではなく、格安で書く代わりにスキルを学べるんだからWIN✕WINだ」なんて言っているのである。

しかし、このマニュアルを買って実行するような奴に、価値あるスキルが提供できるはずがない。
「お金貰って学べる☆」とかあるけど、初心者でも1記事2000文字なら1000円は欲しいところ(初心者でも1文字0.5円いける案件ある)。
労働の対価として、最低でも18000円はライターが損していることになる。
しかも、「教えます!」とか言っている奴は儲けるマニュアルを買っているだけで、本人にノウハウや技術はない。
そのような人から教えてもらえる内容など、無料ブログや古本屋で購入できるライティング本より低次元であろうことが想像できる。
さらに、仕事として請け負った以上、クライアントが満足する記事を納品しなければならない。
読むだけのマニュアル程度の知識なら1日あれば獲得できるであろうに、20記事納品までいったいどれだけの時間を費やすだろう。
スムーズにいって2週間だとしても、1日分の知識獲得のために2週間も無駄にすることになる。
どこがWINWINなんだか。
ライターが損するだけの仕組みなのだ。

それでも、この手の案件が生き残っているのは、応募する素直で柔順な初心者が定期的に発生するからだろう。
ツイッターを見ていると「やってよかった」という人もいる。
そういう人まで否定する気はない。
ぶっちゃけ、この手のアホ休案件は「相場を下げる作用」すらないからだ。
「へー!1文字0.05円でライターが集まるのか!」と思うまともな人はいないだろ。

しかし、「1記事50円案件、応募しても良いかな」という初心者には、クラウドワークス歴7年の私が老婆心で言わせていただく。

やめておけ。
時間の無駄だから。
ライターとして知識つけたいなら、もっと手軽で安く手に入るよ。

とりあえず、クラウドワークスの無料動画講座を全部視聴すると良い。

WEBライター検定3級講座 - YouTube

1動画10分未満のものが多いから、移動などの隙間時間でコツコツ学べるだろう。
本気で動画見て、とりあえずクラウドワークスのwebライター検定3級を受けてみよう。
これが意外と難しい。
ベテランwebライター達の「webライター検定3級落ちました。てへぺろ」報告がツイッターに流れてくる。
私も1度チャレンジして、案の定落ちた(笑)
しかし、彼らも私も、webライターとして仕事を続けている。
それくらい高度な知識が、あの動画で真面目に勉強すればとりあえず頭に入ってくる。

1記事50円案件受けるよりよっぽど効率的で有意義だ。
しかも無料。
まともなクライアントが初心者に求めるのは、正しい日本語力。
リンクの貼り方や引用の仕方などは、扱っているツールが違うケースもあり、大抵は丁寧なマニュアルがある。
何もくっそ安い50円案件を受けなくても、まともな報酬を得ながら学べる知識だ。
それでも不安な人は、書籍買って独学で学んだり、クラウドワークスな大元がしっかりしているライティングスクールを利用したりすればよい。

もちろん、義務教育分の文章力があるのなら、いきなり案件に応募するのもおすすめ。
1記事50円なんてくっそ案件選ばなくても、初心者歓迎の案件は意外とあるものだ。
案件は出会いなので、毎日新規の仕事をチェックして「これはどうかな?」と思うものは、片っ端から応募してみれば良い。

クラウドワークスでは1文字単価で検索がかけられる。
1文字0.5円以上で検索をかければ、うざい50円案件はきれいさっぱり消えて、必要な情報の中から効率的良く仕事を見つけられる。
そこで、運良く契約に至ったら、そこで頑張れば良いのだ。

なお、「応募メッセージの内容がわからない」という人は、ググって情報収集を自力でしてほしい。
webライターは文章を書く仕事だが、実は同じくらいリサーチが重要。
検索力が求められる職業だ。
「わからないから教えて」という姿勢ではなく、「調べたるわい!」という気合が必要である。

とりあえず、「教える」を理由に1記事50円で書かせるようなクライアントは、「有料講座ほどの価値があるライティングスキルを教えられない程度の人」であり「ライターを買い叩いて格安でアフィリエイト記事を作り、楽して儲けようとしている搾取の鬼」である。
WINWINなんて言葉に驚されないでね。
どこがWINWINじゃい。
人の時間と労力を搾取する金の亡者どもめが。

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