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特別な家族【夫婦のこと】

リビングで妻と居ると不思議な気持ちになることがあります。随分と回数は減りましたが、それでも時々思う。

”居るなぁ…”
”家族なんだなぁ…”

子供の頃、家に居る両親や兄弟にそんな気持ちになったことはありません。帰省して実家で遊ぶ甥や姪を見てもこんな気持ちにはならない。でも妻にだけは時々思うんです。”私の家族なんだなぁ…”って。

私の家族といえば、両親と兄弟、その連れ合いに甥と姪、そして妻です。
当たり前の話ですが生まれた時から家族として両親が居て、私は末っ子なので兄弟もまた家族として既に居ました。その兄弟が「結婚する」と言い紹介された人が義理の兄弟という家族になり「子供が生まれた」と聞いて会った甥や姪は生まれた時点でもう私の家族になっていました。つまりは皆、出会った時から家族だったんです。そこに私の意志はありません。「家族ですよ」と出会って「家族ですね」と当たり前のように受け入れた家族です。

しかし妻だけは違います。
大勢いる赤の他人として出会って、私が一緒になりたいと想って、私の意志で家族になってもらった唯一の人です。そんな特別な家族だからか、今でも一緒に暮らしていると私はふと不思議な気持ちになってしまう。

”想った人が私の家族として居る”
”想った人が私の家族になっている”

気づいた妻が話しかけてくる。
「どうかしたの?」
「いや、居るなぁと思って…」
「まだ、それ言ってるの。ずっと居ますけど。」
私の不思議な気持ちを妻は知っている。言ってることは解るけどそんな気持ちにはならないとハッキリ言われました。むしろ私が不在の時に妻は不思議な気持ちになると言う。”居ないんだなぁ…”って。

有難い気持ちです。

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