句歴を掘り返せ のんびりあん 編(4)

 2019年4月21日 第41回 吉野ヶ里川柳大会

 巻き舌で令和にはしゃぎだすあやめ   「令和」間瀬田紋章選
 吸い付いたヤモリの白い腹惑う     「雑詠」梅崎流青選

 嶋本莱浮 名義

 私は、いわゆる「降りてくる」タイプではないので、一瞬で完成していた句なんて、これまで数句しかないんですよ。
 俗っぽくいえば「見える化」でしょうか、とりあえず思いついたものを書き出して、それらの言葉と対話します。
 1、2回しか書き直さないことも多いですけど、最高記録は、上のヤモリの句です。六十四回書き直しました。
 たいてい十七音なので、好きなだけ推敲できるところも、川柳の魅力だと思っています。

 ん、そんじゃあ、卑弥呼、吉野ケ里、の流れで、真島久美子選で採っていただいた句を晒していきます。

 2019年6月23日 噴煙川柳大会 (嶋本莱浮 名義)
 かりかりのベーコン余白ひろすぎる   「かりかり」真島久美子選

 2019年11月17日 大宰府菊まつり川柳大会 
 悔しさも全部SUGOCAにチャージする  「切符」  真島久美子選

 2019年11月23日 大川川柳大会
 明け方は寒いとくしゃみしてみせる   「くしゃみ」真島久美子選
 輪唱でヘックシ加藤茶がふたり

 2020年11月20日締切・2021年2月28日発表 
 井上剣花坊生誕百五十年記念誌上川柳大会 (祝 藤七郎 名義)
 舞踏家のアスピリンなら許される    「柳」   真島久美子選

 2022年9月22日 噴煙川柳大会 (しまもと莱浮 名義)
 行きつけの九年あがったままの麺    「サンプル」真島久美子選
 身に覚えないまま首は晒される  五客

 おっそろしいでしょ、真島久美子さん。
 どんなふうに書いても、キチンと読んでくださる。
 神かよ。

 うん、よっしゃ、これもプラスで。

 2020年2月23日 熊本県川柳研究協議会川柳大会 (しまもと莱浮 名義)
 初めての空だね蝶になってから  秀2  「新」  真島 凉選
 

 


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