ネガティブケイパビリティ

お寺で本を読んでいて、たまたまこの言葉を見つけて調べてみた。

ネガティブ・ケイパビリティ英語: Negative capability)は詩人ジョン・キーツが不確実なものや未解決のものを受容する能力を記述した言葉。

日本語訳は定まっておらず、「消極的能力」「消極的受容力」「否定的能力」など数多くの訳語が存在する[1]

『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』[2]によると、悩める現代人に最も必要と考えるのは「共感する」ことであり、この共感が成熟する過程で伴走し、容易に答えの出ない事態に耐えうる能力がネガティブ・ケイパビリティ。キーツが発見し、第二次世界大戦に従軍した精神科医ビオンにより再発見されたとのこと。

なんでもコスパだの、タイパだのの世界になってしまって、世の中の無駄がどんどん省かれて、本質的なものを知った訳でもないのに「わかったようになってしまう世界」に生きてる自分にとって、また、目の前の課題に対し、何ヶ月も答えを出せずにいたこの状況に対してこそ、そのスキルが必要なのかもと思った。

反対にコスパやタイパを重視して素早くそれっぽい答えに行き着くのが「ポジティブケイパビリティ」と呼ばれてるらしい。学校の勉強なんかもその例。

ネガティブケイパビリティは、禅の考え方を英語にしただけな気がするけども、どちらのスキルも必要だとは思う。

仕事では、答えを探るためにあれこれとスピーディに試していくやり方が合っている時もあるし、PDCAとかその最たる例じゃないかな。
けれどそこで働くメンバーに対して、人間関係構築という意味では時間をかけた対応が必要になってくる。

とりあえず現時点での私にとって
目の前の課題が解決できず、留まって逡巡したフェーズはひとつの試練だったのかもしれない、という結論がようやく出た気がする。

そして、そこに対して今すぐ何かできる訳ではない。だからもうしばらくの間、回復につとめる自分をようやく肯定できそう。


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