基本情報技術者試験【ORとは】
ORとは
科学的な方法を使って問題解決すること。日本では、経営科学と訳されることもある。
ORの手順
はじめに目的を明確にして、次にその要因を見つけ、その要因をコントロ
ールする。
①テーマを決める(何をどうしたら良いのか)
②現状を分析する(どのような要因がどのように関係し合っているのか)
③問題を定式化する(要因をどのような数字で把握し、結果をどのような尺度で評価するかを決める)
④モデルを作る(問題を数学的に定義する)
⑤モデルを解く(コンピュータなどで計算し、数学的な解を求める)
⑥解を検討する(解は妥当なのか、実行は可能かどうかなどを検討する)
ORの代表的な手法
線形計画法(LP)とは
線形とは一次方程式で解けるという意味。与えられたさまざまな制約条件
の下で、結果を最適にするにはどうすれば良いかを解く手法。配分問題や
混合問題、輸送問題などの最適化問題に応用される。
基本情報技術者試験 問題例
解答
制約条件の中で、最大利益をあげるには、以下の3つの方法のいずれかで
ある。
1.製品Aを優先的に生産し、余った原料・設備で製品Bを生産する
2.製品Bを優先的に生産し、余った原料・設備で製品Aを生産する
3.原料と設備時間を最大限度まで活用する製品A、Bの生産量で生産する
1の方法では、製品Aが4個製造できるので得られる利益は20万円になります。
2の方法では、製品Bが4個製造できるので得られる利益は16万円になります。
3の方法では、まず製品A,Bの生産量を計算によって求めます。
原料は16kg以下…2A+4B≦16
設備は12時間以下…3A+2B≦12
非負制約…A≧0,B≧0
上記の制約式を満たすA,Bを連立方程式によって計算します。
{2A+4B=16 …①
{3A+2B=12 …②
①の式を変形
2A=16-4B
A=8-2B …③
②の式中のAに③の式を代入
3(8-2B)+2B=12
24-6B+2B=12
-4B=-12
B=3 …④
③の式中のBに④の式を代入
A=8-2×3=2
以上の計算で原料と設備時間を最大限度まで使用する製品A,Bの生産量はそれぞれ2個,3個とわかりました。
この場合の利益は、
5万×2個+4万×3個=22万円
となり3種類の方法の中で最も利益が高くなるので、1日の最大利益はこの「22万円」であるとわかります。
よって、答えは「ウ」の22万円です。
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