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スカッとしきれない『半沢直樹』…の後



最終回、半沢が頭取の代理として記者会見に現れ「債権放棄はお断りいたします。」と、決意を表明。
そして、帝国航空を隠れ蓑に私腹を肥やしてきたミノベの悪事を暴露し、蓑部はさっさと退散した。(★追記あります↓)

ざまあみろぃ!

ここは確かにスカッとした。


帝国航空への債権放棄案…

債権放棄とは、大口の貸付先倒産による焦げ付きを避けるために、融資の一部を棒引きして延命させる、銀行が独自に判断する措置…、だと思っていた。

要するにトゥー・ビッグ・トゥー・フェイル(too big to fail)
「大きすぎて潰せない」というヤツ…

20年前、例の住専とかノンバンクとかの不良債権問題で、債権放棄や資本注入…、色々あったのを思い出すけれど、結局出ていくのは公的資金で「泣く」のは国民だ。

政府から強制されて、民間銀行が「泣く」なんてあり得ないと思ったが、ドラマはあの自民党から政権交代した民主党政権下でのJAL再建タスクフォースになぞらえているようだし、あの時は実際5000億円規模の債権放棄が行われた…

確かに基幹航空路線が断たれれば、日本経済にも大打撃だが…

ドラマを視ながらアタマに浮かぶのは、むしろ今の日本の経済状況…

首都上空のテスト飛行がうるさい!とか云われていた飛行機たちは、空港の駐機場にへばりついたまま…
でもコロナ禍でヤバい状況にあるのは、航空会社だけじゃない。

持続化給付金は、ほんの一時しのぎ…
そんなものでGDP過去最低のコロナ禍を乗り切れるのだろうか…?

★追記

ちょっと説明が大雑把でした。

帝国航空への債権放棄でさらに漁夫の利を得ようとした蓑部の目論見を、すんでのところで半沢は阻止できた。

そして、伊勢志摩ナンチャラの裏金や空港用地の値上がり益を裏口座に隠していること、不正融資の責任を元副頭取に負わせて自殺したことなどを、反論の余地なく一気に暴露した。
(国会での野党さんの追及もダラダラやってないで、半沢直樹に見習ってほしいですよね…)

それにしても、半沢の敵や悪役だと思っていた面々が、まるでオセロの駒を返すように味方になっていく展開が面白かった…

最後に頭取のオセロ駒がクルクル回って、白なのか黒なのかヒヤヒヤしてたのに、「半沢君、キミは知っていたのか?」と、腹の据わった頭取と半沢のやりとりに、何だか視てるこちらが浅薄なようで、面食らってしまった。