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プラハまんぷく日記 36/369

 特に書くべきことはなかったんだけど月末だしまとめて反省を兼ねてとりあえず書いとこう。

 プラハで起床。また共産主義博物館に行く。つぎは全体像が分かっているのでもっとゆっくり見ることができる。同行者の提案でカレル橋、マーケットも。写真は川沿いの写真。
 そして、こいつとも再会することができた。ひどく会いたかった......。こいつの砂時計とマグカップを買う。本当はパネルやらクッションやら買い込みたかったが、理性で抑えて、実用性のあるものにとどめた。

 帰りの電車でも、同行者ふたりと楽しく話して帰った。社会運動や政治に対する忌避感の話で、普段私の周囲は(学生さんを除いては)社会運動をするほうだったり政治の話を抵抗なくするほうなので、勉強になった。

 学会用のペーパーを提出する。とりあえずいま勉強していることと昨年の質的調査を組み合わせたが、自分の問題関心が博論から発展しないような気がする。研究のことについて書いてもしょうがないし、楽しくないと思うのだが、今月(先月)できなかったこととこれからやらなきゃいけないことを考えなくちゃいけない。

・国際誌への投稿
 文献のレビューはあるていど出来ていて、使えそうな概念も出揃ったように思うが、それぞれがあまりうまく組み合わさる感じがまだない。そこらへんはできる限り結びつくように書いて、査読者に細かいところを指摘してもらうというのもありなのかもしれない。とりあえず5月上旬には出さなきゃいけない。

・量的調査の分析
 『みんなの「わがまま」入門』の過程で聞き取ったデータと、いろいろ見てみた量的調査の先行研究をみながら、自分なりに社会運動への忌避感について質問紙調査をしてみた(とはいっても、同僚に相当いろいろ相談したけど)
 分析もしなきゃと思ったけれど、まだやれてない・・・。名古屋とベルリンでの研究会報告、滋賀での学会報告、UKでの学会報告で基礎的なデータとして使おうと思うので、今月中旬までという感じだと思う。

 ドイツ語は、週明けくらいからはじめられそう。以前滞在していた先生に良い教室も聞いたので、登録しに行こう。せめてスーパーで迷わずヨーグルトが買えるくらいにはなりたい。とりあえず4-5月で一本英語論文を出して、もう一本種になるようなものを今月中に研究会報告を通じて作れれば、自分が許せるだろうか。

 思ったよりスローペースで、自分がいやになるばっかりだ。そういうことを色んな人に相談したら、別にキャリアをすすめる上で絶対に必要なわけじゃなし、自分が自分で許せないだけなんだから、もっとゆるくいけばいいのにとか、自分のパフォーマンスがベストになる程度に自分への期待をコントロールできればいいのでは?とか言われた。分かってるんだけど、研究じゃない仕事をすればするほど、自分にプライベートな負荷がなければないほど、研究をしなきゃいけないと思ってしまう。
 介護や育児をしなきゃならないわけでもなく、先生方のように学内での業務がめちゃくちゃできるわけでもない。教育も結局うまく行っているのかわからない。そう考えると自分ひとりでできることと、自分に頼まれていることをやるのがが一番自分なりに周囲に貢献できるベストな方法だと思う。
 そういうわけで頼まれている書籍や新聞記事の執筆をするが、それはあくまで、やや率直な表現をすれば、本業ではない仕事、「後ろめたい副業」だという自覚も持っている(もちろん、副業だからといって手を抜くわけではないですが......)。研究者だから、研究を評価される。大学教員だから、教育が学内の業務ができなくちゃいけない。でも、他の仕事は「副業」でしかない。だから「本業をしなくちゃ」となる。
 自分ひとりでできること、とくに研究者としての「本業」に集中する時間をもらって、それすら十分にできないとしたら、私は何なんだろうか。結局自分は生産性の呪縛から逃れられていないのかもしれない。

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