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ウィーンまんぷく日記 15-16/369

 シャワーを浴びて、あることをして、いつものように大学に行くと隣の席の方が先に来ていた(研究室は二人用になっていて、一つは私が借りている机、もう一つは交代でTAの人が使われている)。『ロングバケーション』のDVDを持っていたので色々話したら、「私は特に好きじゃないけど、指導教官が授業で使うので、借りるように頼まれたんですよ」と仰っていた。20代だもんね。私もロンバケ、どういう話なのか知りません。でもせっかくだから観るのもいいかもしれません。他にも、住んでいるところの話やら文房具の話やら色々できてよかった。独りで過ごしていると、こういう何気ない会話がなかなかしづらいなと改めて思う。そういう意味では、FBのMessengerとかTwitterのリプライやダイレクトメールとかで話しかけてくれるのも嬉しい。どんどん話しかけてください。
 20時くらいまで作業をしていたけど、結構みんな遅くまで残っていたので驚いた。オランダでお世話になった大学は結構みんな早めに帰っていたり、スイスでお世話になった研究所は日曜でも人がいたりしたから、このへんはいろいろだろうけど、それでも夜遅くまでいらっしゃる方だと思う。
 帰ってきてバスルームに入り、お昼に家を出るときにやばいブツを置いてきてしまったことに気づく。もう超気が気じゃなくて、夜はジタバタしながら過ごす。といっても家主さんももう寝ているし。翌朝まで待って家主さんに謝ったところ「そもそも見てなかった」とのこと……。うう……慣れない英語で悲しい告白までしてしまった32歳がここに......。あまり眠れておらず、家主さんに知られなかった(結局知られたが)安心感で昼近くまで寝てしまう。このときリビングで流れていたクール・ストラッティンは一生忘れないだろう……(noteは、YouTubeも載せられるというので、試しに載せてみた)。

 そして、今日はぼんやりしながら14時頃に大学に向かって、連休のプラハツアーのホテルを予約したり、献本リストを作ったりした。要は何もしなかった。お茶を淹れに行ったら人のお湯を使ってしまってドギマギして、でもそれがきっかけで色々話せたので良かった。
 私は夏、1ヶ月くらい海外の大学に滞在することをいつも決めている。それはなんでかというと、こういう居心地の悪さが欲しいからだと思う。自分がよそ者で、ちょっとお茶碗を動かしたり、冷蔵庫の調味料を使ったりするだけでどうしよう、迷惑かな、と思うような居心地の悪さ。それと、よそ者でいることのちょっとの気軽さ。そういうものがないと、自分の得意な言葉と、自分の振る舞いを許してくれる人の中で、どうしようもなく王様になってしまう気持ちがちょっとだけするからだ(もちろんそれは気持ちだけで、日本でだってそんなに偉くはないけれど......何と説明していいかわからない)。
 イースターは何をするんですか?と聞かれたので、みんなどっか行くなら私も旅行に行こうかな?と言ったら、交通機関が超混んでるし高いからおすすめしない、と言われた。中心部にイースター市ができるからそれが気軽で楽しいかも、とおすすめしてもらう。

 観ていなかったフリースタイルダンジョンを二週分観ていたら研究室に日本語の先生がいらっしゃって、明日の授業の手伝いをしてくれないかと言われたので、ぜひぜひとお答えする。こうした負担があると参加している気分が出てきてありがたいので、私も今度から客員の人を受け入れる際はちょっとだけなにか手伝ってもらおうと思う。
 餓鬼レンジャーとR指定が一緒にやっている音源があることを知ったので、DLして帰りに聴いてみたらとてもよかった。中高生のときに好きだった餓鬼レンジャーと、就職してから好きになったR指定を一緒に聴けるというのは、なんだか10代の頃の自分ともう一度会えたようで嬉しい。
 SNSである先生がお勧めしていたのを見て、『その女、ジルバ』を読んで、こちらも良かった。じっくり落ち着いて良さを伝えたい漫画なので、またどこかで感想を書きたいです。なんかポップカルチャーネタばかりになってしまってすみません。どうしてもおなかがすいて、大学の帰りにウィーンにたくさんあるカフェ、aidaでザッハトルテを食べた。写真はそれです。

 昨日は新しく出る本のことを書いて、いろいろな人に読んでもらったのもあった。ありがとうございます。宣伝になってしまってすみません、どうにも資本主義的で……。

 告知ついでに、今日はこんな記事も出ました。朝日新聞デジタル(&M)の「働き方のコンパス」という企画で、労働お悩み相談しています。でも、こういう記事だと、「労働者」というより「ビジネスパーソン」とかのほうがそれっぽいですね。
 私は優秀なビジネスパーソンではないので、何をお前が、という感じですが、ゼミの卒業生が就職して悩んでいるのを見て、同じ目線で労働者である悩みとか辛さ、責任感とか喜びについて話したくなったのです。学生はいつも届けたい言葉をくれますね。もし良かったら読んでみてください。結局宣伝かよ、だめだな~。


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