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理央のさく詩

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さく詩。 「咲く」ような詩だったり、「裂く」ような詩だったり。 作った詩があつまる場所。
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2021年5月の記事一覧

傷ついてる傷ついた

誰も傷つけたくないなんてきれいごとで 私が傷ついてる分 誰かが同じかそれ以上の傷を持ってしまえば 心がスッとなるのか   誰も傷つけたくないということは 誰の心にも残らない 誰にでもいい顔して 誰って「誰」だから誰のこと言ってるのかわからず   あの人ってどんな顔してたっけ   傷ついた分 きっと誰かに傷ついてほしかった ******* 以前にブログにのせていた詩です。noteに引っ越しさせました。

甘ずっぱいの成立

  甘ずっぱいで成立するほど 恋はきれいなものじゃない   考えれば考えるほどわからなくて 疲れた 甘いものがほしい   甘ずっぱいこの飲みもの ミックスって書いてある   私の恋は 数種類の感情どころじゃないミックスだ 味なんてわからない   私の恋を飲みほすのは 私のことなのに不可能だ   あの人が飲みほしてくれたら 私の恋は甘ずっぱいものとして成立するだろうか ******* 以前ブログにのせていた詩を加筆修正したものです。この詩を作ったあと、「嘘つきになりたい

嘘つきになりたい

「疲れると、甘いものが欲しくなるんだよね」 彼女はそう言ってジュースを手にとった   檸檬 いちご   すっぱいものも入ってるその飲みものは 彼女にとって「甘いもの」なんだ   女子って男と比べると すっぱいの平気だよなって思う 男の僕は苦手   「それ、僕も好き。おいしいよね」 と、嘘をつきたい   笑ってくれるかな どんな言葉を返してくれるかな   笑顔が見たくて 僕と話してほしくて 嘘をつきたくなる   現実の僕は 緊張して

僕に会いにきて

僕に会いたいって思って 僕に会いたいって言って 僕に会いたいって聞かせて   僕に会いにきて   僕の空虚 僕の虚しさ 埋めることに必死で 僕の違和感 僕の不快感 なくすことに必死で 苦痛で苦痛で 抜け出すために必死にもがいていたら いつの間にか君が遠くへ行ってしまってた   全てが手探りで 今の全てに抵抗して 君が見えなくなることを 君が遠くへ行ってしまうことを 君がいなくなってしまうことを 考えることすらしていなかった   瞬