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ISS

「ISS見逃した」

という言葉を聞いて、そういえば見たことないなぁと気づきました。

夜空が綺麗な島で育っておいてなんということだ!

と1秒思い、

宇宙兄弟を読んで涙したくせになんということだ!

と2秒思い、今夜見える時間と方角をググりました。

20:08北西。
午後8時8分ってゾロ目だし、これを見たら良いことが起こりそうだなとわくわくしました。
なんて単純な脳みそなんだ。

ベランダからは見えないので、午後8時8分ちょうどに家の外に出ました。

玄関を出たら、子どもを抱っこした女性が北西の空を見上げていました。

明るい星があるなぁと思ったら、それがISSでした。
街灯もお店の光もあるのに、すぐ見つけられたことに驚きました。

立ち止まって、しばらく目で追っていました。
実際は20秒くらいだと思うのですが、20秒を「しばらく」と感じるほど、「贅沢」みたいな、そんな感覚を味わっていたのだと思います。

ゆっくり進んでいるように見えるISSと一緒に歩いていこうと、てくてく東へ向かいました。

そしたらびっくり。
さっきよりもISSの足が速いのです。

お店の光で夜空が見えなくなり、見失ってしまいました。

なんとなく、これか?と思って追った光は、私が立ち止まるとそれも止まっていました。
ただの明るい星でした。

寂しかったけど、心はあったかくなっていました。

外を歩いている人たちはスマホに目を落としていました。
私とあの女性だけの魔法の時間だったな!とか、情けない優越感も感じました。

わくわくも寂しさも、いろんな感情全部ひっくるめて、良い時間だったなと思いました。

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