男の泣き言#26
私は男の泣き言が大好きだ。
しかし、ここが、私が自信のある男と恋に落ちないポイントでもあった。
普段は飄々と、むしろ大胆に、堂々と行動し、いろいろな人から認められている男ほど、実は泣き言が多い。
2人きりになって、お酒でも飲もうものなら、最初は少し遠慮気味に、そしてどんどん弱い自分を見せてくる。
時には、それを武器に下心を見せてくる男もいるが、だいたい私の方が酒が強いので送って終わりだった。
私はなんて紳士だろう。
男もどんどん泣き言を言うべきだと私は思っている。
だから、もし可能なら、泣き言をいえる人と結婚したほうがいい。
泣き言を言えない、自分がかっこいい部分ばかり見せて結婚した男は、「わかってほしい」欲をなかなか抑えられなくて、自分をわかってくれそう、受け入れてくれそうな人を見つけたら不倫に走りやすい。
本音は、男も女も、身も心も抱かれたいからだ。
私が泣き言を言う男が恋愛対象にならなかったのは、それを自覚して使い分ける賢く、ズルい男だと思っていたからだ。
でも、男友達なら泣き言も全然きくし、むしろいつでもOKという姿勢をとっている。
友だちなら、奥さんに言えないようなことも、仕事仲間に言えないことも、私がきいてやるよ!という気になる。
それを知ってかしらずか、結婚しても、男の泣き言をきく機会は多い。
でも、そんな人は強い人だと私は思っている。
みんな、何かと戦い、向き合い、挑戦し、そして心が折れているからだ。
それを、出すところがない。
で、仕方なく私のところに来る。
なんか、スナックみたいでいいなと思う。
子どもが巣立ったら、バーかスナックでもやろうかな。
燻製をつまみに、好きな日本酒とウイスキー並べて、男の泣き言をきく人生も悪くない。
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