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不倫#7

一般的によくあることほど、陳腐で退屈なものはない。

不倫もその一つだ。

禁断の恋、秘め事、運命だと思った結婚相手より必要としてもらえる特別感。

みんな、不倫をしている人は自分の恋にうっとりしている。

他の恋愛と違って、イレギュラーでよこしまな恋は、刺激的なのかもしれない。

が、聞く方からすると、みんなそろいもそろって同じことを言うところなんか、最高に陳腐だ。

別れる、子どもが落ち着くまで、一番好き、妻に愛情はない、結婚しよう。

そして結婚した人は、私の周りには残念ながらいない。

それでいて居心地のいい不倫は、長々と続き、女のいい時間を食いつぶしていく。

秘め事なはずなのに、不倫関係はどこからとなく漏れ、不倫する人として印象づいてしまう。

いいことなんて、ひとつもない。

それでも不倫に走ってしまうのは、きっと、普通の恋愛が絶望的におもしろくないのだろう。

不倫相手が既婚者ならば、1人の女性をそこそこ満足させ、結婚することができるくらい、女の扱いにはたけており、既婚という余裕もあることで、恋人を一時的に満足させるのはわけないだろう。

その先の未来は、置いておいて。

不倫する男が、先の未来を語るのは、今、この場の温度を下げないためだ。

女は、先のことを語らない男にこころを開かない。

自分を大事にして欲しいと思う女こそ、他の女と比べて大事にされること、その屍を超えて自分を選んでくれることにうっとりしてしまう。

しかし、そもそも、本当に一緒になりたいのなら、子どもや、仕事を言い訳に、別れるのを渋ったりしない。

きちんと順序を踏んで、付き合うはずだ。

そうじゃないのは、ただ、不倫という蜜を楽しんでいるだけ。

結婚という現実からの逃避として、恋愛ゲームをよりどころにしているだけだ。

仮想世界に入れ込むも、現実に戻っていく様子は、暇つぶしのケータイゲームと変わらない。

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