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イーロン・マスク: ChatGPT創業者サム・アルトマン(OpenAI)と語るAIの未来

今日本だけでなく世界中で話題のChatGPT、私生活ではGoogle検索の代わりは勿論、アイデアや翻訳そしてコーディングに利用するビジネスパーソンも急増している。筆者が2016年観たイーロン・マスクのインタビュー動画がたまたまYouTubeの関連動画に出てきた時に、隣に座ってる男性はOpenAIのCEOサム・アルトマンであることに気づいた。最近ではメディアへの露出が増え世界中を飛び回るサムだが、OpenAIの初期の投資家でもあったイーロンの存在は大きく話し方にも大きなリスペクトを感じることができる。以下に二人の会話を翻訳してみた。


もし22歳の起業家だったら何をする

サム・アルトマン: 今日は将来の展望と人々が取り組むべき課題についてお話しいただきたいと思います。まず最初に、あなたがもし今22歳だったら、あなたが取り組むべきと考える課題を教えていただけますか?

イーロン・マスク: まず、社会に役立つ何かをしている人は、それが良いことだと思います。それが世界を変えなくても、人々にとって高い価値のあるものを作り出すことは良いことです。小さなゲームであったり、写真共有の改善であったりしても、多くの人々に対して少しでも良い影響を与えることができれば、それは十分に価値のあることだと私は考えています。世界を変える必要はなく、良いことであれば十分です。

なぜAIが将来にとって重要か

人類の将来に最も影響を与えると思われるものに関して、私が考えるところでは、近い将来で最も大きな要素はおそらくAIです。ですので、AIの出現が良い方向に進むことが非常に重要です。しかし、これはもし未来を見ることができるならば、実際に望む結果とは異なる可能性もあるものです。私たちは何度も話し合ってきたように、誤った方向に進む可能性もあります。そのため、私たちは本当に正しい方向に進むように確認する必要があります。AIに取り組み、それが素晴らしい未来を築くことを確実にすることが、現在最も重要なことだと私は考えています。

私は遺伝子研究についても考えています。実際に遺伝性疾患を解決したり、認知症やアルツハイマーなどを遺伝的に再プログラムできれば素晴らしいことです。遺伝子研究は、おそらく2番目に重要な要素かもしれません。脳への高帯域のインターフェースも非常に重要だと思います。現在、私たちは帯域幅の制約によって制約されています。私たちはデジタルな第三の自己を持っています。メールやコンピュータ、携帯電話、アプリなどによって、事実上超人的な能力を持っています。しかし、脳皮質と第三のデジタル自己の間のインターフェースには制約があります。その帯域幅の制約を解消することは、将来非常に重要です。

次のイーロン・マスクになるには?

サム・アルトマン: 若者やビショップの若者たちからよく聞かれるのは、「次のイーロン・マスクになりたいのですが、どうすればいいですか?」ということです。あなたが若い頃に行ったこと、または何をしたかによって大きな影響を与える準備をしたと思います。

イーロン: 私はこれらのすべてに関与することを予想していませんので、大学の頃に考えていた5つのこと(多くの場合、人生を多様化させ、持続可能なエネルギーへの移行を加速させること、インターネット、遺伝子学、AI)に関与することを予想していませんでした。実は大学の頃に、私は電気自動車の電化の部分に少し関与すると考えていました。私はインターンとして、エネルギー貯蔵用のバッテリーに比べて革新的な超コンデンサを開発していました。スタンフォード大学に進学するためにカリフォルニアに来た時、私は博士課程で電気自動車向けのエネルギー貯蔵技術に取り組む予定でしたが、1995年にインターネットの会社X.COM(世界初のオンライン銀行の一つ)を立ち上げるためにそれを保留しました。

その時は特定の技術の時期が来ており、急激な変化が起こっていると感じました。私はスタンフォードで博士号を取得し、その後どうなるかは分からなかったし、私が取り組む技術が実際に成功するかも確信が持てませんでした。実用的な影響を持たない多くのことについて博士号を取得することができますが、私は単純に役に立ちたかったのです。

人々に影響を与える起業家になるために

サム・アルトマン: 今社会の役に立ちたいと思っている人々は、博士号を取得すべきだと思いますか?

イーロン: ほとんどの場合、答えはノーです。

サム: では自分がどのように最も役に立てるかを見つけるには、どうすればいいでしょうか?

イーロン: まず、あなたが作りたいものについて考えます。それが現在の最先端と比較してどれだけの効用があり、どれくらいの人々に影響を与えるかを考えます。だからこそ、多くの人々に少なからず影響を与えるものだけでなく、少数から中程度の人々に影響を与えるものも素晴らしいと思います。また、少しの違いしか生み出さないものでも、多くの人々に影響を与えるものも同様に重要です。実際には、それは単に役に立ちたいという気持ちであり、自分が意味を持つことが大切です。

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