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グリーンカード取得後、サイパンの免許証を取得する

サイパンにおいて日本の免許証で運転できるのは一ヶ月間

大都市の中心部でなければ、一般的にアメリカで自動車を持たない生活は大変不便です。

サイパンも例外ではなく、一週間程度の観光であればタクシーやツアーの送迎で何とかなりますが、長期間の滞在は車があると生活の質が大きく向上します。

来訪者の少ない、美しいビーチへも気軽に行けますし、徒歩圏内で買い物をするのと比べ、安くて質のいいものが手に入ります。また、徒歩では味わえない景色や島民の生活に触れることができます。

今回もマンスリーでレンタカーを借りましたが(月600ドルでした)、そこで壁にぶつかりました。

日本の運転免許証で運転できるのは入国後一か月間だったのです。2ヵ月目には現地の免許を取得するか、一度国外に出てから再入国する必要がありました。日本の免許証からの書き換えは不可で、再取得しなければなりません。

サイパンの運転免許試験

そこで、現地の免許を取ることにしました。

日本同様、まず筆記試験に合格すると仮免許を取得できます。その後は免許証を持っている人(誰でもよい)に同乗してもらえば、公道で運転の練習をすることができます。

じゅうぶん運転になれたら、実技試験を行います。実技試験は隣に警察が同乗し、公道を運転し、あらかじめ指定された行き先と試験場を往復するというものでした。

筆記試験対策のため、まずネットでサイパンの試験問題を探し、数日かけて、勉強しました。

その後、平日の午前中に試験場に出向き、筆記試験を受験しました。問題は4択式で50問(くらいだったと思います)。所要時間は35分。80点が合格ラインとのことでした。

筆記試験の受験希望者は試験場の空いている時間帯に行くと、事前の出願がなくとも、順次、筆記試験を受けることができるうえに、合格するまで毎日受験してよいとのことでした。

そしてなんと!筆記試験受験料(20ドル)は合格してから払えばよい、というシステムです。

これなら、毎日でも受験できますよね!

ぎりぎりのラインだったようですが、幸運に恵まれ、最初の受験で無事筆記試験に合格することができました。

筆記試験合格を言い渡されたあとで、試験官が「実技試験はいつ受けたい?」と尋ねてきました。

入国後1週間すでに経過していたので、日本の免許証で運転できる期間はあと3週間です。

「できる限り早く受けたい」

そう答えると、試験官は筆記試験の受験料を支払い、実技試験の予約を行ったあと、ここに戻ってくるようにと、言いました。

運転免許試験官のはからいに感動

受験料を払い、筆記試験合格証を持って、実技試験予約のため指定された窓口に行くと、試験予約の期日が書かれた紙を渡されました。

そこには「あなたの実技試験実施日は12月23日です」と、書いてありました。

2ヵ月もまてないよー

運転経験は長いので、練習期間はいらないから、もう少し実技試験を速めてほしいと訴えましたが、「予約がたてこんでいる」との回答でした。

そこで、筆記試験の試験官が、「実技試験の予約を行ったあと、ここに戻ってくるように」と言っていたことを思い出しました。

筆記試験の会場に戻り、実技試験が2ヵ月先になってしまった事を伝えると、いきなり誰かに電話をかけ始めました。

少し経つと、若い警官がやってきて、これから実技試験を始めるので、車から自動車登録証(車に常備してある)とレンタカーの契約書を持ってくるように指示を受けました。

その警官は書類と筆記試験の合格証を持って、どこかに行ったかと思うと、「これから試験を始める。車はどこにとめてある?」とたずねました。

サイパンの実技試験は受験者が自前で受験用の車を準備します。

一緒に車に乗り込むと、「○○ショッピングセンターは知ってるかな?」とたずねました。

「行ったことがある」と答えると。そこまで移動するよう指示を受けました。

目的のショッピングセンターにつくと、駐車するように指示され、その後、試験場まで戻るようにと指示を受けました。

試験中も車中は終始、和やかな雰囲気で、試験場に戻ると、警官は実技試験の採点表を記入し(実技は180点満点のようでした)、免許の交付窓口に実技試験の採点表と実技受験料のレシートを持っていくよう告げると、やってきたパトカーに乗って去っていきました。

実技試験受験料も実技に合格した後に、30ドル支払うというものでした。

その後、運転免許証の交付窓口に必要書類を提出すると、名前を呼び出され、写真撮影後、しばらく経つと、免許証が出来上がってきました。

朝、10時に筆記試験を開始し、ランチ休み一時間をまたぎ、実技試験を受け、サイパンの免許証の交付を受けたのが午後4時半でした。

窓口では実技試験まで2カ月待ちといわれたにもかかわらず、なぜショートカットができたのかはわかりませんが、日本の免許証をもっていて運転経験も長いことから、試験官が練習期間は不要であると判断し、便宜を図ってくれたのかもしれません。

もしくは、3週間後に日本の運転免許証で運転できなくなることから、その辺に配慮してくれたのかもしれません。

いずれにせよ、所要時間6時間半、受験料50ドルでサイパンの免許証を取得することができたのです。日本なら窓口と試験官の言っていることが異なると内部で問題が生じそうですが...

人にやさしいお国柄なのでしょう。日本なら完璧を求めるがゆえにギスギスしそうです。

一方で、かつては旅行者でも簡単に免許証を取得することができたといわれるサイパンですが、現在、旅行者の免許取得は難しくなっているようです。

わたしの場合はグリーンカードを提示することにより、アメリカ在住であることが証明でき、すでにサイパンに郵便用の私書箱を開設していたので、現地の住所を取得していました。

そのため、免許の交付はスムーズでしたが、海外住所しか持たない外国人の場合は難しいとききます。

持つことによる制約もあるグリーンカード(永住権)ですが、アメリカで生活する上では、あると大変便利です。




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