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大学生向け「キャリア形成」の授業で変わったのは、私のキャリアかもしれない

2013年5月末、約1年前に、当時勤めていた会社の近くの大学に「キャリア形成」というテーマで仕事について話をする機会があった。そもそも、就職活動を念頭に置いた「キャリア」を学ぶための授業があることが驚きでもあるが(自ら悩み考えるものではないのか、と言いたい)、学生はまだ2年生。気の毒な世の中だ、と思いつつ、実践的でないことを話した。

このころは、その後1年以内に退職して渡航しているとは全く考えていなかったが、同じ季節が巡ってくると、気温のせいか匂いのせいか、その1年前の出来事を思い返すのは私だけだろうか。そういうわけで、最近、この授業をよく振り返る。そして、私は、彼女に話した内容に報いる私であるだろうか、と身が引き締まる思いをしているのである。    むしろ、この話をしたことによって、私自身が変わったのかもしれない、とも思う。  

下記の文章は、授業後の感想として、fbにアップしたものである。また振り返るために、再掲する。

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整理: 講義を終えて感想

先週、近所の大学での授業で、2回生の学生相手に、90分弱、話してきました。
女子大と聞いて、華やかでおしゃれな感じかとイメージしていたけど、
学生はおおかた真面目で、少し田舎っぽさもあるけれど、素直な方たちでした。
何人寝るだろうかと思っていたが、誰も寝なかった(私と一緒にしてはいけなかった)。

授業名が「キャリア開発講座」とあるように、 趣旨は、「仕事を知る」、「働く現状を知る」で、毎回、人生の先輩を招き、話を聞くというスタイルをとっています。
就活を見据えてか、受講生は増え続けているとのこと。
講義内容としてキャリアが取り上げられる自体、驚きだけど、
それだけ、卒業後の就職について関心が高いのだとも言える。

私が、「コンシェルジュという夢を叶えたロールモデル」と紹介され、学生時代どのように過ごしたか、今どんな風に働いているか、というのが、主な話や質問の内容で、おおむね、次のように話しました。

・学生時代は、自他共に認める怠惰な生活を4年通じて送っており、
何の目標もなく、かといって自分をふるいたたせようともしなかったこと。
・いわゆる「夢」や「目標」は、とてもうさんくさい、おしつけがましい、と、学生のときも、今も思っている。なぜなら、期待されている答えは、世間的に立派なものであって、そこからはずれるものは認められないからである。
・むしろ、周りとのズレの感覚に素直かつ敏感でいると、結果的に、
自分の望む、または、望まない方向が見えてくるかもしれない

<質問>仕事をする上でのやりがいとは?
・仕事は趣味とは違うので、やりがいがある前提で仕事しないほうがいい。やりがいを感じるとすれば、それは後から振り返ってのことであって、最初から求めるものではない気がする。

<質問>学生のうちにやっておいたほうがいいこととは?
・共通の秘策なんて、あるわけなし(しかも私は何もしてこなかったし)。
それよりは、そういう安易な誘導に目がくらまないようにした方がいいかも

その他、就活や、会社名など就職を想定した具体的な質問も多かった。
授業の先生曰く、就職を見据え、小手先に走ったり、不安にかられて勇気付けられる言葉を求めている学生も多いらしい。

気持ちはわかるけど、やりたい事も、やりがいも、それぞれにしか見つけられないし、必勝の○○というのはあるわけもなく、仕事とは何なのかは、務めないことには想像もままならない、、ということを、本当はわかっているから、覚悟が決まるまで、ヒントや励ましが欲しいのかな。
「人生の先輩」は無力です。みなさん、がんばれ、、

フー、しかし、大勢を前に長い時間話したのは初めてで、話すのに精一杯。学生の表情や反応を見る余裕がなかった。

私にとっては、今回の授業が、過去を振り返るきっかけとなり、
同時に、この先のことを考えるきっかけとなるのは間違いなく、
一番勉強させてもらったのは、きっと私でしょう。
この機会をくれた会社に感謝。

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