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【#1】 Arduinoで40年前の赤道儀にモータードライブを作った話(その1 プロトタイプ製作編)

40年前の赤道儀 ミザールSP型赤道儀

こちらになります。40年の歳月を全く感じさせない程滑らかに動きます。小学生の頃に親に買って貰って以来、大切に手元に置いていた品です。これに令和の技術でモータードライブを作って天体写真を撮りたいと思ったのです。

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まず部品を揃える

このご時世何でもネットで調達できます、いい時代です。40年前では考えられません。特に膨大な物揃えのモノタロウには感動しました。

希望するサイズの歯車なんて都合良く手に入らないだろうと途方に暮れていましたが、モノタロウにはありました、素晴らしい!

それから高校生の頃に秋葉原のお店に電子パーツを買いに行った秋月電商が今ではネット通販もやっていて嬉しいやら、懐かしいやら!

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主な部品は以下です。
Arduino Micro
ステッピングモーター(ST-42BYH1004)
L6470ステッピングモータドライブキット(秋月電商)
歯車1 赤道儀赤経微動軸側(Φ60mm、歯数120、穴径8mm)
歯車2 ステッピングモータ側(Φ15mm、歯数30、穴径5mm)
アルミケース (60mm × 50mm × 120mm)

その他に細々とした部品も買いました。
【P-12171】 両面ユニバーサル基板
【C-12437】 コネクタ用ハウジング 2×5(10P)
【C-12440】 ケーブル用コネクタ(10個入)
【P-06756】 耐熱電子ワイヤー 2m×7色(AWG24)
・M3のボルト・ナット・ワッシャー (近くのホームセンターで調達)

まずはブレッドボードで繋いでステッピングモータを動かしてみる

ありがたいことに先人が詳しい解説とコードを公開して下さっていたのでこちらの情報を元に勉強しました。

出来てしまえば何でもないことも最初は分からないことだらけ、記事はArduino Unoを取り上げていますが、私が買ったのはより小さいArduino Micro、微妙に仕様が違うので悩みました。

結線、悩んだ挙句に出した結論(Arduino Micro/ L6470ボード)

まず、結線から。どれをどこに繋ぐのか?結論として私は以下のように線を繋ぎました。

  Arduino  L6470ボード
【SPI通信】
(1)MOSI ー Pin7 SDI
(2)MISO ー Pin5 SDO
(3)SCK ー Pin6 CK
(4)2 / SDA ー Pin1 #BUSY/SYNC
(5)13(PWM) ー Pin8 #CS
【Step Clockモード用】
(6)A9 ー Pin9 STCK
【電源】
(7)GND ー Pin3 GND
(8)5V ー Pin4 EXT-VDD

【解説】
(1)Master Out Slave In から Slave Data In へという意味合い
(2)Slave Data Out から Master In Slave Out へという意味合い
(3)どちらもクロックを意味してますね
(4)L6470側のビジー信号を受信します
(5)SPI通信のためのチップセレクト信号。Arduino側はどのピンでも良いのでしょうが今回はTimerで使われていない13番ピンを選びました。
(6)Step Clockモード用の信号ピンです。ここにパルスが入るとステッピングモータを1ステップ動かします
(7)言わずと知れたグランド接地
(8)Arduinoから5V電源を供給します。L6470ボードで外部電源(EXT-VDD)を使用するジャンパ設定(3-4)が必要です。付属の説明書にジャンパ設定が書いてあります。

(1),(2),(3)は読んで字の如くなので比較的分かり易いですが、(4)ビジー信号や(5)の#CS(チップセレクト、またはSS(スレーブセレクト))は信号の授受ができれば良いのでどのピンを使っても良いことに気付くのに時間がかかりました。但し、後でスケッチの中で適切に設定が必要です。

あと、Arduino Unoの事例ではMOSI, MISO, SCKなどそれぞれユーザでピン番号を決めている感じでしたが、Arduino Microはあらかじめ決められたピンがあるのでそれを使う辺りも少し様子が違って戸惑いました。

Arduino Microのピン配置は公開されている以下の図が参考になります。

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L6470ボードとステッピングモーターの接続

ステッピングモーターは2つのコイルがあってそれらをOn/Offして動かすのですが、ステッピングモーターの回路図L6470の説明書を照らして以下のように接続しました。

OUT1A - 黒(BLK) A相
OUT2A - 緑(GRN) A相(-)
OUT1B - 赤(RED) B相
OUT2B - 青(BLU) B相(-)

あとは電源

L6470ボードにモータ用電源を接続する端子台がありますので、ここに繋ぎます。後で気が付いたのですが、ST-42BYH1004は5V定格のようなのですが、5Vでは上手く動かなかったので9Vに上げたら上手く動きました。モーターも特に発熱していないのでOKなのだと思いますが、謎ではあります。

とりあえず試運転!

北の国から電子工作(仮)さんのコードをそのまま使わせて貰って試しに動かしたら・・・。動画の通り動きましたっ!Step Clockモードで少しずつ動かしているので4倍速の動画になっています。

(その1)はここまでにしたいと思います。次は仕様検討編にしようと思います。


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