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応援している今村聖奈騎手のこと

僕はいち競馬ファンである。
同時に今村聖奈騎手の大ファンだ。
今村騎手の全騎乗を毎週応援して見ている。
今村騎手が勝った時は好きな馬が勝った時と同じくらい嬉しい。
勝てない時は悔しい。
ほぼ全騎乗のパトロールビデオも見て、
どんな内容だったか…騎乗の意図や状況などを掘り下げて見ている。
(重賞出走時以外はコメントが出ないので、ほぼ推測するしかないのだが)
それが競馬自体の勉強になり、競馬をより楽しく見れている。

日頃、Xで今村騎手の騎乗についてポストしたりしているが
noteでも書いてみようかと思ってきた。
文章力の無い自分であるが、
応援しているJRA騎手の今村聖奈騎手について様々書いてみようと思う。

様々な要因から中央競馬場に中々直接行けないので、
基本はグリーンチャンネルのレース中継と地方競馬のライブ放送を見ている。
身近な金沢競馬には行けることが多いので、
今村騎手が騎乗で来る際にはホワイトボードを持って
メッセージで応援している。
自覚しているが、とても奇異な者である。
後述するが、
昨年の今村騎手の誕生日に金沢競馬騎乗があった際にはサインを頂いた。
とても嬉しく、感動した。
家宝が生まれたので大切にしている。

自分にとって競馬は子供の頃から多少だが身近にあった。
と言っても、馬券を買える年齢になって初めて
金沢競馬場に行って競走馬を目の前で見たくらいだ。
周りの大人には競馬好きはいなかった。
それまではゲームと偉大な競走馬のレースを見たことが大きかった。
競馬ゲームは当時の自分には難しくて、正直何をやっているのかもよく分かっていなかった。
それでも自分で生産した馬でレースを勝てた時は嬉しかった。

そして一番自分に影響を与えたのはディープインパクトだ。
彼のクラシック三冠達成を始めとする圧倒的な強さをテレビを通して見て、
競馬に対する興味の芽が心に芽生えた。
それでも子供とはいえ、中々競馬に対して本格的な興味が生まれるのは
だいぶ後だった。

競馬を本格的に見始めたのはウマ娘の影響があった。
複雑な話なので割愛するが、競走馬や騎手の名前は知っている範囲はあったので全くの初心者からではなかった。
考えてみればずっと競馬は自分の近くにあったのだが、
何かきっかけが必要だった。
それがキタサンブラックの活躍とウマ娘のゲーム企画発表がある程度重なったということだろうか。

そんなこんなでリアルタイムの競馬も触れてみたくなったのが数年前。
馬券云々よりも馬の活躍を見たかったし、
馬券をだいぶ買うようになった今もそれは変わらない。
だからこそ後述する彼らとの出会いがあった。
本格的に競馬を見始めるに当たって
当時応援する馬を選んだ。
その中で自分に競馬の世界により深く引っ張ってくれたのが
既に重賞馬で3歳にしてスプリンターズSを制したピクシーナイトだった。
サクラバクシンオーのようなスプリンターを見たいと思ったのだ。
(サクラバクシンオーと父サクラユタカオーの子供達の系統にはこだわりがある)
夏のCBC賞からの強豪古馬戦に挑戦して、G1を制した彼の活躍を見届けられたことは大きな影響を受けた。

またデビュー近い馬たちも10頭ほど選んだ。
その注目した中にイクイノックスがいた。
まだデビュー前でロクな血統知識などもなかったが、
彼の何かに惹かれたのだろう。
不思議な縁だ。
彼の伝説的な道を最初から最後まで応援できたことも特別だ。

そうして競馬における馬への関心興味知識を深めていた中で、
誰か騎手も応援したいという気持ちも出て来ていた。
元々プロ野球が好きなので「プレーヤー」を応援したい気持ちはあった。
一応は武豊騎手を始め、ある程度の騎手の方々は名前は知っていた。
その時はまだ騎手の名前や深い意味でどんな職業であるとか、
プロフェッショナルなのかをよくわかっていなかった。
(※今も勉強中であるが)
強いていうならせっかく応援するならこれから頑張っていく若い人に
注目したいという気持ちがあったと思う。
馬同様に積み上げていく成績や「何か」を見届けたいし、応援したいという気持ちがある。

その中でニュースでJRA騎手学校38期生の卒業を見たのが、
僕が今村さんを知ったきっかけだった。
僕が長々書く必要がない程、今村さんの一年目の活躍は素晴らしかった。
やはり明確に注目し始めたのは、
小倉開催のCBC賞でテイエムスパーダと重賞初制覇した時だろう。
今村さんの座右の銘の一つが人馬一体だが、
その言葉を体現したかのような走りだった。
何回も繰り返しレース映像を見直してもかっこいいレースだった。
一番はレース後の優勝騎手インタビューの話し方と内容だった。
しっかりとした声と言葉と内容で話していた姿を見て、
この人を応援しようと思ったことを覚えている。
人間性といえばそうかもしれないし、
今村さんの話している姿にも「この人はすごい」
と感じる所があった。

そこから少しずつ、今村さんの騎乗を
重賞でなくても意識して見始めた。
それまでは何となく見ていた。
地方競馬との交流戦に遠征する時もレースを見るようになった。
だが、現在ほどではなかった。
最初に書いた通りに、
今は今村さんの騎乗レースは全て見ていて、
パトロールビデオも見るようにしている。
好走した時も結果が出なかった時も、
どうしてそうなったかを知りたいからだ。
同時に騎手というプロフェッショナルを少しでも理解できるように
勉強している。
そこまでするようになった、言い換えればより強く応援するようになったのにもきっかけがある。
それがスマホ使用による騎乗停止だった。

そのニュースを見た時は相当なショックだった。
ショックだったのは、
内容もそうだった上に
騎乗停止中に今村さんの騎乗が見られなくなることだった。
もちろんスマホ使用を肯定はしていない。
公平性と競馬というスポーツが持つギャンブルの面の特殊性から見て、
どんな意図でもいけないことに違いない。
ただ…世間・業界のことで納得できないことはあった。
(この件については複雑な内容であるし、自分もあまり深く触れたくないのでここでは抑える)

その騎乗停止の前後に読んだ川田将雅騎手の著書を読んだことも、
今村さんをより応援することに繋がった。
今にして思えば、騎乗停止の件で騎手という職業の特殊性と孤独な部分を感じたような気がする。
川田騎手の著書はとても分かりやすい内容で、
川田騎手の経験と目線から騎手のことも触れている。
騎手のことを現在日本を代表する現役騎手の著書から学んだことで、
騎手そのもののことを様々な点で勉強したり注目してみたりするようになった。
それまでは自分の競馬は馬の割合がほどんどだった。
騎手のことを様々な所から勉強するようになって競馬への視野や楽しさが
深まった。
あとは厩舎や生産者などの人々のことも大きくなってきている。
割合云々を抜きにしても、
競馬に関わる全て人々(馬が生まれ育ち…調教~厩舎に入り…出走をし…様々な形で引退していき、最後その一生を終えるまで)に敬意を持つようになった。
もちろん一瞬にしてそう思うようになったのではなく、
競馬における様々な出来事や今村さんの騎乗…
競馬への理解や知識が増えていく中でそう思うようになった。

騎乗停止のニュースと同じくらい今でも忘れない。
今村さんの騎乗停止明け復帰戦が金沢競馬でほぼ一日騎乗するという
ニュースを見たと同時に直接応援に行こうと思った。
騎乗停止で様々な叩かれ方があったし、
停止後にメディアを前に謝罪した時の今村さんは何とも言えない顔をしていた。少なくとも、とても心配になった。

そこでホワイトボードにメッセージを書いて掲げてみることにした。
(当時から掲げると言っても周りに迷惑にならないようにしている)
理由はいくつかある。

一つはパドックなどで自らが応援でも声を出すことに
躊躇いがある。
恥ずかしいというのもあるが、
馬に何か悪影響を与えたくないのだ。
繊細な馬という生き物が、
レース前後・レース中に何かしらの精神的な影響を受けたりして競争に影響が出るということは以前から聞く話だ。
金沢競馬という馬と距離感の近い競馬場なので尚更そう思う。
人馬にとって危険に繋がるかもしれないことや、
レースをする上で余計なことをしたくない。

二つめは、
シンプルにパドックの騎手待機室と目の前の位置にホワイトボードを掲げて入れば、目に入るだろうということ。
本人でなくてもいい。
今村さんがどう感じるかは分からない。
それでもあの時から、
応援している人間がいることを知って欲しいという想いがある。
自分は応援している多数の人々の1人に過ぎないが、
伝えなければ伝わらないことは大きいと思っている。
それはやはりスマホの件があったからではある。

あの復帰戦で思いだすのは、
(ある意味当たり前だが…)今村さんの表情は終始良くなかった。
更に心配になった。
そんな中で印象に残ったのがメイショウケンセイで3着に入った
レースだった。
直線で勝馬はもうちぎっていて、そのままなら入線できないくらいの位置からインを突く形で急激に伸びた。
勝つことはできなかった。でも、心に残る騎乗だった。

その後、金沢復帰戦の同じ週で中央での復帰勝利をあげた。
最終的に結果から言えば成績は大きく落ちたし、大きな連敗もあった。
それには様々な要因がある。
指の骨折をしていたというのも最近知ったが、
心身共に難しい時期や状況があったのを様々な番組などで知った。
テレビ中継では分からない分、金沢で騎乗がある時に行くと
やはり何か表情に影がある時が多かったと思う。
そういう中でも、金沢の誘導馬に話しかけていたりして
今村さんらしさを感じた。
中央で勝てない時期が続いた中で勝利を挙げられた時の喜び方は、
応援している自分としても嬉しく、安心する所が大きかった。
また今村さんと共に様々な馬が共に居たことも忘れられない。

今村さんの金沢復帰戦からあっという間に半年近くたった11月28日、
金沢騎乗が忘れられない日になった。
その日は今村さんの誕生日で、ほぼ今村さんの金沢騎乗時は応援に行っていた自分も、そんな特別な日に応援できることも中々無いと思いながら金沢に
向かった。
あの復帰戦から冬に入って寒くなり日が落ちるのも一気に早くなっていた。
2023年のシーズンも1カ月ほどになった中で今村さんも頑張っていた。
予定騎乗が終了した後に金沢競馬場の配慮で今村さんの誕生日祝いの催しがあった。
自分としても目の前で今村さんの話を聞けるのは嬉しかったし、
誕生日のお祝いができたのもよかった。
簡単なインタビューと今村さんから話があって本来それで終わりだった。
それは運営者側からの告知だった。
だが、今村さんが短時間サインをしたいと言って下さり、
サイン会があった。

騎手の方からサインを頂く機会は中々無いことは言うまでもない。
基本的には騎手の方が勝ったレース後か、何かしらのイベント時しかない。
だからとても驚いたが嬉しかった。
今村さんには色紙と今村さんデザインのチャリティーTシャツにサインを
して頂いた。色紙だけで十分だったが、応援の一環で持っていたTシャツにもご厚意でサインを頂いた上に、ホワイトボードのことで声をかけて
もらった。
金沢騎乗時には目の前で応援しているが、基本はテレビで見る人だったなので、サインを頂けた上に声をかけて頂けたことが信じられない嬉しさだった。
改めて少しでも応援が今村さんと騎乗する馬の力になって欲しいと
思うきっかけになった。

2023最後の競馬の日に2度目のホープルS騎乗を見届けた後に
NHKの今村さんの密着番組を見た。
様々感じ、考えることがある内容だった。
ほぼずっと今村さんを応援してずっと見ていた一年だったので、
見てきた苦しいことであったり…それでも依頼数も内容も変わっても、
もがきながらでも騎乗していたこと…
その中で勝てた時のこと…色々なことが自分の記憶や感情と重なった。
また、寺島厩舎のことも紹介されてとても勉強になった。
関わるスタッフの皆さんはまるで漫画のようだと思った。
個性的で人間性が濃い。
その上で今村さんが所属になってきて変化して一気に変わっていってG1馬も出したことは、本当に競馬の世界には人間もあってこそなのだと改めて感じた。

今村さん騎乗した馬や、
寺島厩舎所属で出てきた馬のほとんどの子の事が分かった。
出て来て嬉しくなった子ばかりだった。
また、馬のことを話したり厩舎の専用の部屋を案内している今村さんは
とても嬉しそうだし楽しそうだった。
年相応の感じがあって、厳しいプロの騎手の世界にいる人だからこそ
何かそういう姿や表情というのは安心というか、いいなぁと思った。

そんな、何か感慨がわきながら見ていたら
自分が出て来てひっくり返りそうになった…
それは金沢競馬場でサインを頂いた時の映像だった。
とても恥ずかしくなった…
ただ、今村さんの方から見るファンはあのように見えているのだなと思った。
年明けの競馬から更に増してもっと真剣に今村さんの騎乗を見て応援しようと決意した。
勝って欲しいが、勝負の世界ではいつもいい結果ばかりではない。
だからこそいい時も、悪い時も見届けるのだ。
今村聖奈という騎手の夢と命を懸けて走る馬たちの走りを。

自分はいつか馬主になりたいと夢見ている。
それだけでなく今村さんに騎乗してもらいたいとも思っている。
それがある意味一番の応援なのかもしれないとも、最近思わなくはない。
騎手のことを知れば知るほどとても厳しい世界だからだ。
しかし馬主は誰でもなれないし、自分の現状はからはかなり遠いことだ。
そう思いながらも、応援していくこととそれを発信していくことで
少しでも力になればいいと願っている。

そろそろ最後にするが、
毎週・毎騎乗の度に今村さんと騎乗馬の無事と勝利を願っている。
願う勝利と無事なことは比較できない。
競馬を見始めて、様々なレース中の事故を見てきた。
騎手も馬も大きな怪我を負ったり、馬達の中には命を失った子も多い。
何かしらの事故が起きる可能性は常にあって、
単独の事もあれば巻き込まれることもある。
正直事故を見て暫く競馬を見る時に怖さがある。
また何か起きるのではないかと。
騎手も、もちろん生命に関わる場合がある。
生命に関わらなくても後遺症が残ったり、故障離脱がキャリアに関わることもある。

とにかく事故やケガは何とか無いように願っている。
それが無ければまた騎乗して結果を残せるチャンスもある。
人も馬も無事に完走することが何よりである。

自分自身は競馬が好きなだけでなく、
元気や勇気をもらっている。
何年も体調を崩していて中々良くならない状況にあって、
競馬にどれほどのポジティブな気持ちをもらっているか分からない。
それはもちろん、今村さんからも頂いている。
とても感謝している。

自分は今村さんはG1ジョッキーになる人だと確信している。
その日、そのレースを見れることを楽しみにして
今村さんを応援している。
ディープインパクトやイクイノックスなどの名馬をリアルタイムに見れて
応援できたことと同じで、今村さんを知り応援出来ていることは
自分に取って人生において最上の幸せである。

今週も人馬共に無事と必勝を祈り、
今村さんを応援するのである。
今村聖奈騎手がG1ジョッキーになる道。

終わり。



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