見出し画像

【鬼ノ哭ク邦】救いとは何かを考えさせられるゲーム

鍋が染み渡る季節です。
しかしこの時期になると恐ろしいものもやってきます。そう、花粉。
何を隠そう重度の花粉症のワタクシ、この日をどれだけ待ち望んでいなかったか。
まだそこまでくしゃみとか出てないですが、昨今の事情を考えると迂闊にくしゃみできないのも億劫…。
頑張って乗り切るしかないですね。

そんな花粉の心配さえも吹っ飛ぶような陰鬱で救いがなくて、そもそもこれに正しい救いというのはあるのか??と思いながらも頑張ってプレイしたゲームの話をします。

鬼ノ哭ク邦

いけにえと雪のセツナ、LOST SPHEREと同じ会社が作ったゲームです。前作と違ってコマンド式じゃない、アクションRPGになります。

簡単に言うと、死者の世界と生者の世界を行き来し、死んだ魂を助けて輪廻転生させてあげる人々のお話なんですが。
まぁそれだけで済んだら本当に良かったんですが。

カガチが何をしたというのだ

主人公カガチが死者の魂を助けてあげる仕事を延々とするわけだけども、やれどやれどそのたびにどんどん失っていく。
仲間も死ぬ、助けようとした人も死ぬ、挙げ句に大切だった人も死ぬ、とうとう自分も死ぬ(実際はそうじゃなかったけど)

仕事を全うしようとしただけのカガチが一体何をしたというのか!?!?という不幸体質さがスゴい。
カガチこそが救われなければならないのでは…とリアルに思いました。
まぁ彼の正体を知ればなおさら、不幸体質なのやむなしでは?って思うところもあったのですが。

鬼ビ人みんなかわいい

戦闘中は、鬼ビ人という死者の魂をパートナーとして、彼らの力を借りて戦うわけです。
剣タイプ、弓タイプ、槍タイプとたくさんいます。
みんな一人ひとりキャラが立っているし、しかも生前はどんな子だったのか、スキルレベルを上げれば判明していくので、そこがまた面白い要素だなぁと思いました。

画像1

私の推し。手数が多ければ多いほうがいいと思うタイプの脳筋なので、そういう意味でも大好き。

ちなみに鬼ビ人はオニビトと読みます。初見じゃ分からねえ。
というより、このゲーム、初見で読めない文字ばかりです。カガチの職業は「逝ク人守リ(いくともり)」、彷徨っている死者の魂は「迷イ人(まよいと)」。
この世界ならではの特色と言うか文明なんだろうけれど、最初は覚えるのに時間かかりましたね。

思わぬ展開に驚きっぱなし

本編中、カガチと敵対する黒い鎧を着た謎の男が現れるのです。こいつがラスボスだな?私には分かるぞ??と思ったわけですが。
ラスボスじゃなかった。っていうかもっとやべえ人だったということが分かり、驚きました。

またヒロインはリンネという小さな女の子なんですが、この子の正体もまたやばいし、カガチとの関係を知った時は目玉が飛び出たし、とにかく驚きっぱなしなのです。

でもその予想外の展開こそが面白さなのでしょう。
まっっっっっっっったくこうなるなんて予想してませんでしたからね!!展開的にもね!!

結果的に全てを救えたのかどうか…

ラストは完全なハッピー!とは言えないものでした。
救えたものもあれば失ったものもありました。でもカガチは前を向いて生きようという思いを抱いたので、カガチは少しくらいは救われたのかなぁ…。

ストーリーは陰鬱で殺伐としていて、率直に言えば悲しいしエグいです。でも生きること、死ぬことを重点的に語っていて、死んでも生まれ変わってまた出会える。だから永遠の別れではない。笑顔で見送ろうというみんなの想いは、ある意味きれいな死生観だなぁと感じました。
ちょっと仏教っぽいなとも。町並みもちょい和のテイストありますしね。

爽快感と安定のハッピーエンドを求める人にはきついかもですが、私はこのゲームをやってよかったです。。
クリアした後、結構魂が抜けたので、まさに迷イ人になったなと思いました。
そんなゲームです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?