スクワットを伸ばすために必要な事

【キングオブエクササイズ!!】

もし、「ウエイトトレーニングの中でどれか1種目しか行ってはならないとしたら?」と問われたら私は『スクワット!!』と答えるでしょう。
そのくらいスクワットは全身に良い影響を及ぼすエクササイズと言えます。まさにキングオブエクササイズです。

自分にとっての極限重量がセッティングされたラックの前に立ち、そこから覚悟を決めてラックの中に入っていく。確かめる様にグリップを決めてシャフトに潜り込む。もうこの時点で引き返すことはできない。

そこからラックアップすると身体の骨が軋むような重さがドンとかかってくる。慎重にステップバックしてスタンスを決める。さあ、ここまで来たら本当にもとには引き返せない。
自分の力を信じてしゃがみだす、「この辺で切り返そうか?いや、フルスクワットはもう少ししゃがんでからだ・・・。」頭の中で色々な葛藤が繰り広げられる。

意を決して切り返すと身体の更に重さがのしかかってくる。「いけるか・・・。いや、立つ!!」スティッキングポイントを通過してなんとか立ち上がる。「こ、これをあと5レップも?!」心の中でそう思う弱気な自分にもう一人の自分が「行ける!!」と喝を入れる。

2回、3回とレップが進んでいく。途中から視界もぼやけてもう何が何だか分からなくなる。「よし、あと2回・・・、あと1回!!」目標の回数をクリアできた。
ラックに歩いていく余力はあるのか?でも、最後まで気を抜かずラックに戻す。

その瞬間身体から一気に重圧が抜けて安堵の気持ちがこみ上げてくる。「またラックから生きて帰れた・・・。」

しばし私の妄想劇場にお付き合い頂きありがとうございました(笑)

しかし、このようなスクワットを正しいフォームで出来たならば身体は強くなるし、筋肉に効かそうと思わなくても身体が悲鳴を上げるくらい勝手に効いてくる。さらに、身体の中では色々なホルモンがガンガン分泌されているはず。
スクワットがキングオブエクササイズと言われる所以がわかると思います。

そんな重要種目であるスクワットですが、一般的に世に広まっている教科書的なスクワットフォームというのは昔から特に進化することなく通り一辺倒の「膝を前に出すな。」とか「膝を内側に絞るな。」、「胸を張って背中に適度なアーチを。」、「お尻を後ろに突き出せ。」というようなアドバイスとなっております。

そして、教科書的なフォームでトレーニングしているのに全然伸びない人や怪我をしてしまう人が非常に多いです。それはその人のセンスの問題ではなく教科書的なフォームが万人に当てはまらないからです。むしろ当てはまる人の方が少ないです。

キングオブエクササイズのスクワットを万人が効果的に行えるようにするためにはもっと違ったアプローチが必要なのです。

【良いフォームになる約束事】

キングオブエクササイズのスクワットを正しく行うにあたって、怪我なく自分の身体に負担が来ない理想的なフォームを目指したいところです。この記事では皆様のスクワットを正しいフォームに導き、レベルアップするために覚えてほしい大切な約束事をご紹介していきます。

しゃがみ方や切り返し方、立ち方などをいちいち考えなくても勝手に良いフォームになります。そんなスクワットの約束事を厳選して6個まとめました。

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