今の時代に必要なこと

今 、CAMPFIREというクラウドファンディングサービスの代表である家入一真さんが書かれた『なめらかなお金がめぐる社会。』という本を読んでいる。

タイトルからすると、なんだかお金儲けとか、自己啓発系の本かなと思われるかもですが、実はただこの著者の家入さんの半ばエッセイのような本である。
「自分がなぜこのサービスを始めようと思ったか」が中心の話になるが、今や大規模な売り上げだったり収益を上げているであろうサービスの代表の理想ってこんな優しい世界なのか~と思わせるような、今の世知辛い現代に必要だし、昔の日本にはあったとってもやさしい世界が溢れている。
要はお金は人間が人間社会で生きていくために最低限必要だとして、ただお金の価値というものが今の若者の中ではずいぶんと変わってきている。
今の若者が求めるものは~みたいな話だ。

数字がすべて、お金は人を裏切らない、というような価値観は、やっぱり人を心の底から幸せにするものではないし、結果、今の時代は具体的に何が辛いではなく「辛い空気」がまんえいしている。
この本の中では、それぞれが自分の理想をかなえるために、もっとお金の流れをよくして、理想の社会を自分で作っていこう、そうして実際に理想の小さな社会を作り上げている人たちの話も出てきている。
どれも、とっても優しい世界。

私はノラという会社の行動指針の中に「自分を大事にする」ということを掲げている。
自分を大切にできない人は、絶対自分の家族はおろか、他人を幸せにとか、人に優しくてなれないと思うからだ。
自分を犠牲にしてまで他人を思いやるというのは「基本的には」非常に無理がある。
そんなできた人間なんてそうそういないのだから、最低限自分に優しい人であってほしいと思う。

この本の中にこんな一文がある。

「自分を肯定してくれる場所さえあれば、人はチャレンジすることに対する恐れが減る」

これ読みながら、うちの両親はそうだったかもしれないと思う。
全くお金持ちではなかったが、今思えばとにかく、常に暖かく見守ってくれていたように思う。
お金はないが暖かさだけはすごくある両親の元でのびのび育ったなぁ、と我ながら思うくらい、私は今でもすごく楽観的で怖いものもあまりない。
いいか悪いかはわからないが、優しい世界で生きてきたと思う。
なので、優しい世界とはどういうものかを知っているように思う。

今の時代 に必要なのは『優しい社会』だと思う。
それは「甘い」とか「親切」とかいうレベルの話ではなく『自分が一番居心地がいい社会』。

自分が思うような社会を作る時代。




日々ラーメンを食べることができたらそれだけで幸せです。