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カジノは必要?住民投票は?大阪府知事選討論会 ABC『newsおかえり』文字おこし(3月9日放送)

"大阪府知事選おかえり討論会"

 ABC『newsおかえり』で2023年3月9日に放送された「大阪府知事選おかえり討論会」で大阪府知事選への立候補予定者による初のテレビ討論が行なわれました。

 大阪維新の会の吉村洋文さん、無所属の谷口真由美さん、無所属のたつみコータローさん、参政党の吉野敏明さんが出席し、議論を交わしました。

 吉村さんがカジノ推進を主張したのに対し、谷口さんは住民投票の実施を求め、たつみさんはカジノ反対を訴えました。
 またMCの坂下千里子さんから「住民投票をしないのはなぜ」と問われた吉村さんがやや詰まりながら、「住民投票っていうのは僕は違う」と答える場面もありました。

 この番組中、争点として関心が高いカジノをテーマにした討論のパートを文字起こししました。

番組冒頭

候補予定者以外の出演者
●横山太一 ABCアナウンサー(司会)
●坂下千里子(MC)
●藤田由布(産婦人科医)
●村尾信尚(関西学院大学教授)
●岸田奈美(作家)
●木原善隆(コメンテーター)

※吉野さんや出演者の発言など省略しているところがあります。放送を聞きながら文字起こししたものですので、聞き取り間違いがある可能性があります。太字は「残そう、大阪」の側でつけたものです。


司会 今日お越しいただいている4人のうち吉村さん以外の3人が公約に入れている統合型リゾートIRについて討論をしていきたいと思います。うちの番組ではもう一つTwitterでも争点についてアンケートを行いました。こちらは選択式のものだったんですけれども、それを見るとIRが55%かなり関心が高いことがわかるかと思います。それでは候補予定者の皆さんにIRについてご自身の主張を書いていただきました。まずはフリップ一斉にご覧ください、どうぞ。

●吉村「IRにより経済成長!!住民サービス拡充!!」
●谷口「情報を明らかにして住民投票へ」
●たつみ「子ども達の未来にカジノはいらない!!」
●吉野「即時中止!!」

 はい、このような主張が並びましたそれでは改めて30秒ずつ主張をお願いします。まずは吉村さんからです、どうぞ。

吉村 IRをやる目的は2つです。1つ経済成長、2つ目住民サービスの拡充です。これから高齢化社会になってきてどんどん福祉も必要になってきます。財源も生み出していかなければなりません。増税に頼るのは、僕は反対ですし、借金増やすのも反対です。
 であればどうするかって言ったら経済を成長させていく必要があります。経済を強くする必要があります。このIRというのはカジノ以外にもビジネスの国際会議であったり、国際交流展示会であったり、世界的なエンターテインメントであったり、こういったことをすることでいろんな大きな経済効果が税収が生まれますので、それで経済成長と財源を使って住民サービスを拡充します。

司会 はい、IRについてかなり前向きなご主張がありました。続いて谷口さん30秒でお願いします。どうぞ。

谷口 IRカジノについてですね、皆さん情報がなさすぎると思うんですね。そもそもなんやねんとIRカジノってっていうのがあって。吉村さんは完成図を持ってらっしゃいます。私たちさっきも言いましたけど、パズルのピースしかなくって全部はまってないんですね。その中で「やるぞ」って言われても、これ本当に国が言ってるような住民の総意に基づいてやってるのかって言われたら知らんまま選択させられてるっていうものほど怖いもんないんですよ。なのでやっぱり公金使えへん言うてんのにもうすでに使ってはりますからね。

司会 谷口さん30秒ぴったりでした。続いてたつみさん30秒でお願いしますどうぞ。

たつみ カジノで経済成長はしないと。カジノの儲けというのは本来地域経済に落ちるはずのお金ですからそれがカジノ・ギャンブルに落ちるということになれば地域経済にも大きな影響を与えることになります。
 ギャンブル依存症の問題、今でも日本はギャンブル天国と言われていますけれども、深刻なギャンブル依存症の問題が出てくると。ギャンブル、賭博の上がりで住民サービスっていうのはもともと考え方そのものがおかしいと地域経済を壊すカジノは止めて別の道行くべきだというふうに思います。

司会 はい、最後に吉野さん30秒でIRについてお願いしますどうぞ。

吉野 (略)

司会 IRについて賛成お一人、反対お二人、住民投票がお一人。谷口さん個人としてはIR賛成なんですか、反対なんですか。

谷口 個人としては反対です。

司会 個人としては反対だけれども住民投票を経て決めるべきだという?

谷口 情報が明らかになってない中で、「あんたも決めたやろ」って言われるものほど気持ち悪いもないので、これは「都」構想2回もやってらっしゃるんですから、住民投票やりはったらと思います。

司会 さあ、反対派の方もわからないことが多くて不安だという方多いと思うんですが、木原さんここでIRについて考えられる懸念点というのはどんなところでしょう。

ギャンブル依存症について

木原 大阪のIRについて今言われている懸念点を3つあると思うんですが、まず1つ目は予定地の土壌対策に790億円少なくともかかる。これを大阪市の港湾の会計で負担するわけですね。それからギャンブル依存症の問題、それからこのIR事業者に貸し出す賃料が安すぎるんじゃないかという指摘がなされています。
 まずそのギャンブル依存症について、谷口さん、昨日夜、当事者からお話を聞いておられましたよね。この点いかがお考えですか。

カジノをめぐって木原氏が掲げた三つの懸念点

谷口 ギャンブル依存症の方のお話を聞いて改めてですね。やっぱりギャンブルというものを公営で認めてはならないなと思いました。それはですね、子どもの時にお父さんがギャンブル依存になられた方がやっぱりね、その生活が立ち行かない、何て言うんですかね、高校に入るにもお金がない、大学行きたいと思っても受験料すらない、そういう子どもが生み出されたということを聞いてですね、あのギャンブルされる方は2種類あるとおっしゃいました。
 依存症の方が何て言ったかというと「嘘つきか大金持ちしかおらへん」と。つまり、「お金を借りるのに嘘をつき続けるんだ」と。そういうのを大阪でやってええんかって言われて、私、大阪の子どもも大阪の大人もそんなんに巻き込みたないなって改めて思いました。
 依存症の対策でセンターつくるって言うんですけど、依存症になるってわかってつくるっていうこと自体がですね、そもそも矛盾してるやんかっていう話なんです。わかってるんですよね。ほな、やめといたええやんっていうことやと思っています。

主張する谷口真由美さん

司会 はい、この依存症の人はどんどん増えてしまうんじゃないかという懸念点多くの方あると思うんですが、吉村さんはそのあたりどう解消していこうと考えてますか。

吉村 依存症については減らすことができると思ってます。というのも今、実はギャンブルが全くない世界だったらいいんですけれども、パチンコ、競輪、競馬、もうすでに多くのギャンブルがあります。その中でルールがないんですね。僕はルールをつくっていくべきだ。カジノはこれルールをきちんとつくります。
 例えば入場するのにパスポートがいったり、入場するのにマイナンバーカードがいったり、入場するだけで6000円いったり、いろいろな対策を取るわけです。今、誰でも入れるじゃないですか、いろんなギャンブルが。だからそういったルールをつくって、そしてこの依存症の対策を取ることこれが非常に重要。とりわけギャンブルする人っていうのは90%が20代までにやってるんですね。だからその若い人へのこの依存症対策ギャンブルについての教育、そういったことも徹底してやっていって今より減らせばいいと僕は思ってそれはやるべきです。
 これ実はシンガポールも同じ理論があって「プラスのどんどん伸ばそう、ただマイナスの課題は何とか抑えていこう」とバランスの中でやっていこうとね、シンガポールはIRを始めました。結果どうなったかというと依存症の人が減ったんです。それを狙うべきだし、合わせて依存症対策を正面から取り組みながら経済を成長させる、財源を満たす、ベイエリアは活性化させる、これが重要だと思います。

司会 はい、今の対策を聞いて吉野さん。

吉野 (略)

司会 はい、たつみさんもカジノは反対と。

たつみ 依存症で言うとね、本当に今も深刻だし、依存症対策って言うんだけれどもカジノつくらないことが一番の依存症対策だと思うんですね。最近報道でもされている治安の問題、広域強盗に行く人のきっかけっていうのがギャンブルの借金だった。84歳の高齢者が闇バイトやっていてそれもギャンブルの借金がきっかけ。この前は大阪府警の巡査部長ですかね、風俗のタクシー、これも懲戒処分になりましたけれども元々がこのギャンブルの借金と。そういう人たちをたくさんつくってしまうのがカジノですから一番の対策はつくらないことと思います。

司会 はい、吉村さん。

吉村 そうであればパチンコも競輪型はもう全て廃止するという立論をしないと成り立たないと思います。依存症対策については、当然これはやっていかなければならないで、これは正面から向き合ってやっていきます。これ無視してるわけでもなくて、これは課題だと認識した上でそれを最小限にしよう。ただプラスの面があるわけですから。経済効果も2兆円そして雇用も9万人生まれますからね。そして大阪府市に税収が1000億入りますから、先の谷口さんがやろうとしたこともやろうと思ったこと、これでできるわけです。住民サービスも拡充することができます。課題を最小化しながら長所を伸ばしていくということを僕は目指すべきだというふうに思っています。それから、その3つ(※多額の公費負担、ギャンブル依存症、安すぎる賃料)について全て反論できますので、また機会いただけましたら。

多額の公費負担、安すぎる賃料の問題

木原 ギャンブルの是非は価値観の問題だと思うんですが、「ほんまに儲かるの?」っていう話で費用がかかりすぎてるんじゃないかっていうのは、ずっと特に、たつみさんのところが主張されてましたよね。

主張するたつみコータローさん

たつみ もともと「税金は1円も使わないんだ」と。「全て民間投資でやるんだ。何が文句あるねん」ということで始めようとしているのがこのカジノなんですが、土壌汚染の問題で790億円、これ地盤沈下の対策費用は含まれていませんので、一体どれぐらいの費用が膨らむのかが全くわからない。ですから、かつて大型開発ってことをじゃんじゃんやって借金をつくった行政でしたけれども、大阪がまた結局今回はカジノでそういうことになる可能性がある。
 もう一つは私たちがこの間、指摘をしてきたのがあまりにも安すぎる賃料。1平米売却価格、更地価格で12万円、1ヶ月428円と。これ3社の不動産鑑定評価がぴったりと一致したというね、宝くじ当てるよりありえないだろうと言われるような鑑定評価をそのまま賃料にしている。年間15億円、本来入ってくるかもしれないものから少なくなるだろうと言われてますので、15億どうするんやとということを改めて言いたいと思います。

司会 吉村さん、この費用が膨らみ続けるんじゃないかという不安に対してはどうお答えしますか。

吉村 全く違いますね。IRっていうのは民設民営です。役所が経営するわけでも役所が建てるわけでもありません。大阪市がやるのは地盤地主ですから土地を貸すという役割になります。そのところで1つ目は多額の公費負担、さっき、たつみさんもおっしゃってよく言われるんですけど、これは税金を投入するものではありません。ここの790億円というところですけども当然大阪市は地主ですから土壌汚染があればそれを変えるのは当然なんです。けども、皆さんの税金を投入するんじゃなくてそこにある賃料とか入ってきますから賃料で875億円入ってきます。その賃料でやります。そういった特別の港へ会計というのがあるので一般会計とは別のところで賃料できちんと地盤をつくって、そしてその賃料で回収して貸すというのが仕事まで税金を投入するものではありません。
 安すぎる賃料とかもぴったり一致っていう話なんですけど大阪市長の時に、USJと実は地盤が大阪市の土地だから裁判で賃料の訴訟になったんですけど、裁判所で鑑定したあのUSJのところが480円ですからね。全然安くないし、全然おかしな金額でもないし、鑑定士が出した金額ですから客観的に出したものです。

司会 特別会計で払うで、それは賃料で帰ってくるというお話でした。谷口さんどうですか。

谷口 いや、公金使えへんって言うてはったのにもう使ってるっていう事実はあるわけなんでそれは使ってることになるんじゃないんですかっていうのが1個ありますよね。安すぎる賃料の話も本当にどういう鑑定をされたかっていうことを情報を明らかにしていただいたら、ほんまにそれがおかしかったかおかしくなかったかっていうのはわかる話だと思うんです。
 なおかつですね、基本合意書っていうのをね、締結されてるんですけど情報開示されてない合意書いっぱいあるんですよ。契約書とかそういうもんちゃんと公開してくれないと吉村さんはたくさん情報あるけど、我々は公開されてないからわからへんこといっぱいあるんですよね。

司会 これ谷口さんが知りたい情報は例えばどんなことを公開してほしいですか。

谷口 実施協定書とかその借地権の設定の契約書とかそういうものが去年の4月に府市事業者で基本合意書っていうのが締結されてるんですけど、出てない文章が結構あるんですよ。そういうものをつまびらかにしていただきたいし今までほんまになんぼお金使ったんかっていうことと契約内容をちゃんと教えてもらいたいなと思います。

吉村 必要な情報はすべて開示をしています。あの議事録だって開示して…

(たつみ・谷口「してないしてない」)

吉村 そして基本協定について実は法で開示しなきゃいけないものは当然開示して、法で開示しなくてもいい基本協定、長崎なんか実は申請してますけど開示してませんが、大阪府では基本協定を開示してます。そして谷口さんがおっしゃったのは契約書なんですけど、まだ契約結んでないですから。認可申請というのを出して国が認可した後に契約をするわけですからその契約書は今ないわけです。契約前の交渉の何か「すべて出せ」というのは全く違うし、全て必要な情報は開示している。当然これは「契約前の契約書案を出せ」とか言ってくるとこれはもう契約ごとになりますんでね。後では当然公開しますよ。今それ「出せ」ってなるとそれはやっぱり元々想定してるところも法もそういうことを想定してないし、必要なものは当然出した上で今の段階でない契約書を出せというのもちょっとおかしい話と僕は思います。相手の秘密も当然あるし、後で当然公表していきます。今必要な情報はどんどん公表しています。

木原 情報開示に関してはね、我々メディアも出してくださいってお願いしているんですが、「IR事業者との契約の秘密があるから出せない」って言って出てこない情報が結構ありますよね。

吉村 それはあります、それはあります。IR事業者も民間事業者ですから、営業秘密に関することだとかこれは開示できない情報っていうのは当然それはあります。だけどさっき谷口さんがおっしゃった契約書なんていうのは、当然それは実施協定が結ぶ、認可された後には公表するということに当然なので。

木原 一番重要な情報は我々も知りたいんだけどしれないっていうのは確かにそうなんですね。

吉村 相手の秘密情報もありますし、契約した後に当然契約書を公開するわけですけれども、だからなかなかそういった意味でできる限りの情報はどんどん開示をしていきたいと思います。

(CM)

住民投票をしないのはなぜ?

司会 はい、今日は大阪府知事選に向けた討論会ということでIRについて激論を交わしてもらっています。(坂下)千里(子)さんここまでIRについて聞いていて賛成の立場、反対の立場、住民投票をすべきだという立場がありました。どんなことを感じましたか。

坂下千里子 私は最初賛成でカジノって海外しかできないので日本でもあってもいいのかなと思ってたんですけど、話を聞いていくと地盤沈下の話だったり、ちょっと「ん?どうなんだ」って今思い始めています。吉村知事に聞きたいんですけど住民投票をしないっていうのはなぜなんですか。

吉村知事に「なぜ住民投票しないのか」と尋ねる坂下千里子さん

吉村 あのー、まず、住民投票、都構想の住民投票やったって言われるんですけど、あれはもう法律で住民投票やるっていうふうに決まってるんですね。その法律の住民投票がありましたで都構想は、しかも新たな大阪を都政へ引くような大阪市を廃止して大阪に都政を引くような話で、やっぱりその自治体の根幹に関わる統治機構の根幹に関わることなので、そういったことは僕、住民投票やるのはこれはありだと思うんですよ。
 でもIRまあ今回、今日も議論なってますけど実は大阪の政策ってIRだけじゃなくていろんな政策があって賛否両論の政策がいろいろあるんですね。それを一つ一つ賛否があるからといって住民投票にかけるんではなくて、それぞれの政治家が賛成か反対かを明確にして、そして僕ら選挙でやってきたんですが、この間2回掲げてやってきて、まだまだなのかと思うんですけど、掲げてやってきてそれでやっぱり実行していく。それこそが政治家が責任を持って実行していくべきだと僕は思うんです。じゃないとじゃぁ何が住民投票やる基準なのかわからなくなりますよ。僕はそうに思ってるんです。

坂下千里子 (何か言おうとする)

司会 千里さんからね、住民投票という話がありましたけれども、木原さん、実際にその住民からも求める声っていうのはあったんですね。

木原 簡単にまとめておくと去年、住民・府民が19万筆以上の署名を集めて直接請求したんですね。「住民投票やってください」と。ただこれ府議会で維新と公明の反対で否決されました。

吉村 自民党も反対です。

木原 一昨日ですね、今週ですね、自民党が出したんですけれども、これも維新・公明の反対で否決されているという流れです。

司会 これは実際にやってもらって賛成ということになった方が進みやすいのかなと思うんですけれども、吉村さんそうではない?

「住民投票っていうのは僕は違う」と語る吉村洋文さん

吉村 いやあのその考え方もあると思うんですけれども、じゃあ例えばいろんな賛否さっきの所得制限の話もそうですけれども、万博だってこれ賛否あるんです。谷口さんは「万博おっさんのノスタルジーだから反対だ」というふうにおっしゃっていたと思うんですけど、いろいろ賛否あるので我々何で政治家って選ばれてるかっていうと、ちゃんと自分でこれをやりますっていうのを掲げて責任を持って進めていくのが僕は政治家だと思ってるんです。 なので賛否があることを常に住民投票にかけるってなると、じゃあこっちは住民投票をかけてなんであっちの政策が住民投票をかけないの、住民投票をかける基準っていうのが本当にむちゃくちゃになってしまうから、それは僕は違うと思ってます。憲法改正なんかも国民投票でありますけれども何でも住民投票やっぱりその政策賛否あるものを常に住民投票っていうのは僕は違うだろうと。むしろ政治家が明らかにしてきっちりすすめていくべきだと僕は思います。

吉野 (略)

たつみ やっぱり吉村知事はカジノのことを軽く見過ぎていると思うんですね。カジノの上がりで経済成長云々って言うんだけどそうはならないわけですよ。深刻なギャンブル依存症の問題もある。韓国もカジノありますけどもね、韓国はまだ経済効果が本当にどうなのかと、治安維持、治安悪化、勤労意欲の喪失等々でプラスの面より経済的にもマイナスになるんだと調査もやっているんですよ。大阪の子どもたちにも関わる、これいったん契約すると35年間は最低カジノずっとやりますから。そんなことを今決めてええのかと。だったら住民投票だろというのが一般的な大阪府民の思いだったわけですよ。

坂下千里子 (うなずく)

たつみ やろうじゃないか。やったらいいじゃないかと思いますね。これを選挙の争点にするとともに、住民投票やってもらいたいですね。

司会 はい、ここまでの議論を聞いて村尾さんはどんなこと感じましたIRについて。

村尾信尚 (略)

吉村 反対派の方は、みんな「IRが唯一の争点だ」みたいに言うからちょっと僕は違うんじゃないかっていうのは同じ意見。

(たつみ・谷口など「唯一とは言っていない」)

吉村 IRは確かにこのルールを決めてるんです。府だけがやってんじゃなくてIR整備法っていうのルールを決めてカジノ管理委員会っての国が定めて、かなり厳格なルールを考えています。その手順に乗って我々、区域計画というのを今度は府の役割でつくってそれを今、国に申請して、これ認可するかとも国の判断があるんです。国が認可しないと当然できません。
 国が認可すると今度は民間がやるわけですけど、ただ民間もこういうふうにやってよっていうこの依存症対策なんかもありますから、きちんとしたルールに基づいてやるのがやっぱりIRなんです。でもパチンコも競輪、競馬も自由に入るような状態になってるわけだから、ギャンブル依存症、ここだけ持ち出すのは僕は違うんじゃないかと思うし、これから高齢化社会でどんどん高齢者増えて福祉も増やしていかなきゃいけない。でも子どもたち減っていく中でやっぱり経済を強くして税収を増やすってことをやらないと僕は逆に無責任だし、このいろんな世界的なエンターテイメントとか、国際会議とかできるようなものを大阪ベイエリアでつくるっていうのは非常に有効なことです。
 それから地盤沈下、全然あの咲洲とか舞洲ってもうすでにあるんですけど大きな地盤沈下してませんので、そしてもし地盤沈下があればこれは民間が責任を持ちます。

たつみ 地盤沈下しているし、夢洲はね、ゴミの島なんですよ。ゴミの最終処分場でしょ。本来、そういう建物を建てる前提にないのが夢洲なんだからその関空とか咲洲とかと全然違うんですよ。何言ってるんですか。

吉村 あの夢洲…。

谷口 ちょっと吉村さんしゃべりすぎちゃいますか。依存症の話で言うとね、依存症の人の対策に公金年間800万使われてるんです。10人出たら8000万です。それでどうやって経済の採算性があるって言えるんですか。依存症の人が増えたらそれだけ公金かかるんですよ。だからそういうことも含めてですね、わからんこと多すぎやというのが、今こんだけ話しててもね、いっぱい出てきた。もうこれね、愛がないのにIRですよ。

司会 はい、どんどん議論深まってもっとお伺いしたいんですが、この辺でお時間となってしまいました。大阪府知事選までちょうど1か月というところで候補予定者4人による討論をお送りしてまいりました。
 改めて大阪府知事選挙は今月23日に告示、来月9日日曜日に投開票されます。大阪府民の方も府外の方も教育・子育て、またIRについて考えるいいきっかけになればというふうに思います。今日は候補予定者4人の方にご登場いただきました。ありがとうございました。

〔文責:残そう、大阪〕
※記事中画像は、番組画面より。


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