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好酸球性副鼻腔炎の手術日記

25歳の私が好酸球性副鼻腔炎(指定難病)と診断され、手術を受けた時の日記です。副鼻腔炎の手術を控えている、考えている方の役に立てば幸いです。

手術前の症状

小さい頃から鼻がつまりやすく、中学生くらいから喘息持ちでした。5年前くらいから匂いが感じづらくなり、薬品のような強い匂いがギリギリ分かるレベルまで嗅覚が落ちていました。また、頭痛薬を飲んだ時に「アスピリン喘息」のような症状になったので、耳鼻科に通うようになり、大きな病院を紹介してもらい、「好酸球性副鼻腔炎」と診断、手術を受けることとなりました。

入院期間、手術内容

今回の入院は5日間です。手術の前日の14時に病院に入り、術後3日目に退院となります。
今回受けた手術は3つ、「内視鏡下副鼻腔手術(ESS)」、「鼻中隔矯正術」、「下鼻甲介(粘膜下)切除術」です。それぞれ簡単に説明すると、内視鏡で膿を取り出す手術、鼻の左右を分けている骨が曲がっているのでそれを削って正す手術、鼻の中にある肥大した粘膜を取り除く手術です。この3つの手術を全身麻酔をして一度に行ってもらいます。 

手術前日

14時入院。あまりお金をかけたくなかったので、個室ではなく4人部屋を選択。新型コロナウイルス感染拡大に伴って、面会も禁止だったので、相部屋でも全く問題なかったです。手術、退院までの流れ、注意事項の説明を受けて終わりで、点滴もなく、ひたすら暇です。私は翌日11時頃手術だったので飲食で以下の注意点を受けました。
・食事は手術前日の24時まで
・お水は手術の4~5時間前(当日の午前8時)まで
この日は特にすることもなく、シャワーを浴びて、夕飯は初の病院食を味わっておしまい、消灯は22時です。(全然寝れませんでした)

手術当日

6:00起床。今日は朝から絶食、飲み物も8時まで。相部屋のおじいちゃんの電動ひげ剃りの音で起こされます。朝早くからやめてほしかった。。。まあ相部屋だし仕方ない。
7:00くらいから検温や血圧測定。8:00~10:00くらいにかけて看護師さん、薬剤師さんが挨拶に来てくれます。他にすることもないのでそわそわ待機します。
そして手術着に着替えて、いよいよ11時過ぎ、手術室に歩いて向かいます。看護師さんに連れられて、別の棟まで3分くらい歩きました。
11:20、手術室に着くと、名前、受ける手術の内容について看護師、医師のダブルチェックを受けます。患者誤認識を徹底している印象。早速手術台に寝てください。ここでいつもの先生が「では副鼻腔炎の手術始めていきますね」と言うと、「麻酔科医の〇〇です。助手の△△です。」と紹介されますが、全然覚えていません。麻酔用の点滴入れますねと、酸素マスクもつけるので深呼吸して下さい言われ、言われた通りにします。ここで緊張をほぐすためか世間話を1分ほどしていたら麻酔で意識朦朧としはじめて、すーーーーっんと意識なくなりました。

手術直後

「終わりましたよ」と肩を叩かれ、朦朧としながら「。。はい。ちなみに今何時ですか?」と聞くと16:20。また運ばれている最中で意識薄くなって、気づいたら病室にいました。点滴をされていて、3時間は酸素マスクつけて動かないでと言われましたが、なんだこの感じ、辛すぎるぞ。両鼻に止血用に太くて長いガーゼを詰め込まれているので強制的に口呼吸になる。おまけに喉の方に血が垂れてきて苦しい。5分に一回は喉に溜まった血は、もらった紙製の桶に吐き出します。ただただ辛い、これほどまでに3時間が長く感じたことはないです。
19:30、手術終了3時間後です。ついに看護師さんが来て、酸素マスクを外してもらい、お水が飲めるか、一人で立てるかチェックしてもらいます。お水は飲めましたが、飲む瞬間、鼻も口も塞がるので痛いし、一口飲むだけで耳抜きが必要です。再びベッドに横になり、リクライングを軽く起こすと、喉に流れる血も軽減され、少し楽になりました。ただここからは綿球地獄です。鼻から垂れてくる血を吸収するために鼻の中に綿球を詰めますが、すぐ交換が必要となります。最初は5分おきに交換。他に何も気力がわかないので、綿球交換記録が徐々に伸びるのをカウントしてました。消灯の22時には30分に一回の交換ペースにまで落ち着いてきました。本当に何もやる気が起きないので時間がとても長く感じ、消灯後も寝落ちと綿球交換を繰り返してたら朝が来てしまったという感じです。

手術翌日

朝6時ごろ目が覚めます。といっても1時間に2回も綿球を交換してたのでほぼ寝落ちしては起きてを繰り返してます。朝一の検温は37.5℃。身体が止血用のガーゼを異物だと感じて発熱してしまうらしいです。熱は少しだるいくらいで口呼吸の方がずっとつらいです。

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本日から病院食再開です。朝昼晩はこんな感じです。おかゆに近いご飯ですが、鼻呼吸が0なので、一口飲み込むのも辛いです。味もほぼ感じないので食事はただ苦痛です。
10時頃呼ばれて診察です。目の見え方に問題ないか確認されて、あとは明日のガーゼ取るまで頑張りましょうね、で終わりです。
翌日のお昼くらいから綿球の交換も1時間おきくらいになってきて、寝不足からかお昼寝できちゃいました。ただ、他は熱っぽさもあってやる気も出ないので、あんまり考えなくてもいいYouTubeの動画を流し見して時間を過ごすだけです。
消灯前の22時にようやく点滴終了です。点滴を抜いてもらいだいぶ生活レベルがあがります。そして寝る前の検温で38℃近くまで上がってしまってので、冷却枕をもらって就寝。寝るころには綿球交換も2時間おきだったので、寝不足もありこの日はよくかなり眠れました。

手術2日目

朝6時過ぎ起床。この日はいよいよガーゼ抜きです。朝の検温でも熱は下がらず37.8℃。この日の病院食も昨日と同じくお粥に近いご飯です。
診察の30分前に痛み止めを打ち、そして11時ごろ車椅子で診察室に運ばれます。先生にじゃあ抜きますね、と言われ、ずるるるるるとガーゼ抜かれます。激痛までではなく、あー痛いなくらいです。それよりも鼻からでてきたガーゼの大きさと長さに衝撃を受けました。直径2cm全長10cmくらいのものがつまってたんです。
ガーゼ抜きのあとも引き続き綿球交換は続きますが、綿球をしていても鼻呼吸がなんと1割くらいできるので飲食が辛くなくなります。味はまだまだわからないですけど。この日から1日2回の鼻洗浄が始まります。最初は血の塊やら粘液みたいなものばっか出てきます。
夜の検温で37.0℃まで下がっていて、この日はよく眠れました。綿球交換も3~4時間おきくらいです。

手術3日目(退院)

朝6時過ぎに起床、よく眠れました。この日はいよいよ退院です。朝一の検温では37℃切るまでに落ち着いていました。この日からようやくシャワー可でしたが、お昼ごろに帰るのでわざわざ浴びるのはやめます。10時に診察を終えて、すぐ退院です。
看護師さん達にお礼を言って、退院。帰りはさすがに病院まで家族に迎えにきてもらいました。術後の入院生活なにかをやる気力もなかったので、さすがにちょっと長く感じた。。。 

まとめ

術後はとにかく辛かった。鼻呼吸ができず、呼吸、飲食がストレス。口呼吸で口が乾燥する。綿球交換が大変。止血用ガーゼによる熱っぽさで身体がだるい。点滴が邪魔。
こういったストレスは避けられないですが、徐々に解放されていって、生活レベルが上がっていくのには幸せすら感じます。健康第一!
退院後の経過についてはまた時間ある時に書きます。では!


追記

手術後半年間の経過について書いたのでこちらもぜひどうぞ!


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