知的興奮ガンガンビンビン

2020年 05月 07日

とんでもなく素晴らしい本にであったときは
知的興奮ががんがん放出されて
読み進めたい左手と読み終わりたくない左手で喧嘩になるんだけど
今回読んだ立花隆の「知の旅は終わらない」もそんなすばらしい本だった
とても嬉しい生きててよかった

もともと小説とかフィクションはあまり読まなくて
もっぱらノンフィクション派なんだけど
特に分野としては
1960年代の激動の世界を生き抜いた作家さんの本が好物で

その時代の代表作家として小田実は鉄板で好きで
今回読んでみて立花隆もどんぴしゃに好きだった

立花隆って誰しもが聞いたことあるとおもうんだけど
何してる人かはわたしは全然しらなくて

有名なジャーナリストなんかな
「宇宙からの帰還」はそりゃすばらしい本だった
耳をすませばのしずくのお父さんの声優もしてたんだ

って情報くらいでした

本を読む時、いいなと思ったところは書き写しておき
そのメモの数が多いほど私の中での名著ランクキングが高くなるんだけど
(一切メモのない本もある)
今回はメモしてる時間と本読んでる時間が同じくらいだったんじゃないかくらいメモだらけになった

ものすごく著作が多い人だから
(ウィキペディアによると別名「知の巨人」らしい)
これからも読み進めたい著書が豊富にあることにまじで感謝しつつ
今回はすこぶる感動を噛み殺して
書き留めたメモだけでも記録しておくことにする

●満洲からの引き揚げは殺人や強姦もあったが北京は蒋介石が制圧していたので暴をもって暴に報うべからずがあり母なんかは蒋介石様様だった

●マルクス主義は結局カラマーゾフの兄弟でいうところの大審問官だということがわかる

●日本人は群れるのが習性だから同じ立場の人間が集まってマスターベーションのような議論をするのが好きです

●(日本の運動は)押し合い揉み合いの肉体戦をやって自己満足して終わりだから議論(の慣習)がない

●各自の信仰心を高める場としてのラルシュ(共同体空間)だがそれによる宗教の対立を避けるためにお互いの宗教の価値体系を学び重んずることを絶対原則としている

●ヨーロッパ旅行の半年間は何かを学ぶと言う意識はなかったものの日々膨大な情報を吸収していて物事が以前と全く違って見えた

●どんな運動の盛り上がりも短いがそれが新しい運動につながることもあるし歴史の底に積み重なる部分もある

●あらゆる領域に首を突っ込んではむさぶり食い、貪り読む

●「一般的理解」などというものはありません。無色透明の認識なんてないんです。

●ひとつの論理体系の中にとりこまれると外から見ても歴然とおかしなことでも本人は全く気づかなくなってしまう

●(本もそう)消費者にならないと生産者にはなれない

●このままだと自分がどんどんバカになる気がして文藝春秋を辞めました

●世俗的なことをやりすぎると形而上学の世界に戻りたくなりますよ
→形而上学:見たり確かめたりできない事物の本質や存在を探求する学問

●小さい学者ほど自分の研究で何がわかってそれがいかに意義があるかばかり語るが大学者ほど何がわかってないかを明確にわかっている

●その人とは、かつて読んだり聞いたり考え感じ誰かと交わした印象的な会話、心の中で自問自答した全てである

●(田中角栄のインタビューにて)外国人記者は日本の記者と違って聞きたいことは何でもストレートに聞くので(大惨事になった)

●僕はこうした意味で政治に関わる人間とは根本的に価値観の違うところで生きてきました

●人間の発明した概念の中で正義感ほど恐ろしいものはない。殺人が正義の名の下に行われた時人は是認するばかりか歓喜し賞揚さえする

●論破されたばかりの議論を馬鹿の一つ覚えのように繰り返すゾンビのようなやつ

●宇宙を体験した後無心論者になったひとはひとりもいないんだよ

●ガイア:現在の地球を生きてる生命体とみる呼称

●言論の自由は低俗メディアでもパパラッチでも守られるべき

●虚偽の記述であっても言論の自由が認められるが現実的悪意がある場合は別で悪意を証明できれば名誉毀損が成立する

●美徳をしるには悪徳をしり試してみることである


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