それがROCKなのかい

2020年 10月 15日

朝、九条駅へと昇る階段下で一人の男性がたばこをふかし終わり、火が消えるか消えないかまだ煙が立ち上る吸殻を地面に投げ捨て駅へと昇って行った。階段をのぼっていくその男性の革ジャンの背面には、「YAZAWA」の文字が刻まれていた。私は後ろからその男性に駆け寄り、肩をガシッと掴み、グイっとこちらを振り向かせた。そして一言投げかけた。「お兄さん、それがROCKなのかい?YAZAWAの名に恥じるなよ」。お兄さんはハっとした表情を浮かべ、鼻の下を人差し指でこすりながら、階段下の吸殻を拾いに戻っていった。っていう1シーンを想像しながら階段を昇った。

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