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人間の成長に関する70年の研究から得た子育てに関する重要な発見

今回は、科学ジャーナリストのヘレン・ピアソンの子育てに関するお話を引用、要約して書きたいと思います。

このお話を聞いて、私自身もっと早く知りたかったと思う事もあり、これから子育てをされる方に有益な情報になれば、幸いです。

過去70年に渡って、イギリスの科学者達が大勢の子供達の人生を追跡調査し、健康的で幸せに暮らす人と苦労する人に分かれる原因を調査しました。

それは1946年に遡ります、終戦の僅か数カ月後、科学者は、当時女性が赤ん坊を持つとはどういうことか知ろうとしました。 母親を対象に大規模調査を行い イングランド、スコットランド、ウェールズである一週間に生まれたほぼ全ての赤ん坊の誕生が記録される事になりました。 その数は、およそ1万4千人にのぼりました  女性に問われた質問は、こんにち行われるものとは全く異なるものです  とても古臭いもので、こんな感じでした  「妊娠中余分に配給になったミルクをきちんと飲みましたか?」  「スモックやコルセット、寝間着、パンツやブラジャーにいくらお金を使いましたか?」  「貴方が赤ちゃんと寝ている時、誰が旦那様の面倒をみましたか?」

戦時中の調査から再び1958年と更に1970年に生まれた何千人もの赤ん坊の誕生が記録されました。

その後調査は、1990年代初期に再び行われ2000年前後にも実施されたそうです。

この1連の研究に参加した子供は、全部で7万人以上 5世代に渡ります  それは英国の出生コホートと呼ばれ

科学者達は、この人達全員を数年毎に追跡し 

新たな情報を蓄積し続けています。

何千ものアンケート、髪の毛の束、切った爪、乳歯やDNA、複数の出産から採取した9千に及ぶ胎盤まで集められ保管されているとの事です。

この子供達は、世界で最も詳細に研究された人々で科学者にとってそのデータは、非常に貴重であり、6千件を優に超える学術論文や著作に使われています。 ただ今日は、発見のうち1つだけ取り上げたいと思います おそらくこの驚くべき研究から生まれた最も重要な発見です  それは私の心にも響きました  子供に最善を尽くすための科学の活用法に関わるからです  まず悪い知らせから片付けていきましょう  この途方もない研究から示された最大のメッセージは、これです 「貧困家庭不利な環境に生まれてはならない」 そうなってしまったら  困難な人生を歩む可能性はかなり高まるからだ

まあ、身も蓋もない話ですが、更に人生のスタートで苦労した子供は大人になってから健康を害する可能性も高いそうです。

ある研究によれば学力検査の結果、貧困の中で育った子供達は経済的に恵まれた子供達より3歳までには早くも約1年分学習が遅れていました。 この様な格差はどの世代にも繰り返し現れています  
つまり幼少期の環境がその後の人生を大きく左右するのです
ご存知の通り恵まれない環境に生まれても 最終的に成功を収める人は沢山いますが、この研究で理由がわかりつつあります。

ちょっと希望が見えて来ましたね

教訓はこれです 「親は本当に重要だ」 この研究では、子供に関心を持って熱心に関わる親を持ち 未来に向けた大志を持つ子供達は、困難な環境から逃れやすいという事です  親と親がする事は特に出生後、数年の間  非常に重要だと考えられます

科学者達は1970年に生まれた1万7千人の子供達を調査しました。

困難な人生のスタートを切った子供達が、悪条件にもかかわらず  何故学校で頑張って成功をおさめたのか  という謎を解明しょうと 集めたデータをくまなく調べました 要はどんな子供が逆境を乗り越えるかです

データによると何より重要なのは、親です。

生まれて数年間、親が子供に関心を持ち熱心に関わる事が

子供が学校でうまくやっていく事には密接な関係があったそうです。

実際、親が行う極めて些細な事が、子供にとっては良い結果に結びついているのです 子供と話す子供の話を聞く 温かい返事をする 文字や数字を教える 旅行などに連れて行くなどです 毎日子供に読み聞かせをする事も非常に重要なようです。
研究によると子供が5歳の時に親が毎日読み聞かせをし  10歳の時に子供の教育に関心を示した場合そうしなかった親をもった場合に比べ子供が30歳になった 時、明らかに貧困に陥りにくかったというのです

これらの研究が示すのは、親の振る舞いと子供の成功との間に相関関係があるという点だけで、親の行動が良い結果を生むのか、あるいは他の要因が絡むのかまでわかるとは限りません。例えば、遺伝子を考慮に入れなければならず、それは全く別の問題となるのです。

他の研究では、1万人の子供たちの就寝の習慣を調査し平日に子供達が同じ時間に寝ていたか、それとも時間はバラバラだったか?を調べた所

バラバラの時間に寝ていた子供達は、問題行動を起こしやすく

規則正しく同じ時間に寝る習慣に変えた人達は、行動の改善がしばし見られたそうです。

また娯楽として読書をする子供達を調べた結果

子供達が自発的に雑誌や絵本や物語を選んだ場合

5歳から10歳までで楽しんで読書をする子共は、平均的に学校でもうまくやって行く傾向にあり、その後の成績も優れていたのです。

それは、読解のテストだけでなく、綴りや算数の成績も優れていました。

この研究では、外部からの影響を出来るだけ統制し知能も育った社会階層も同程度の子供達を調べました。 その結果子供達が、学校でうまくやっていき 後に試験で良い成績をとったのは読解力のおかげのようでした

この研究から得られた最初の教訓は、貧困や不利な環境下に生まれてはならない、なぜなら子供がより苦難に満ちた人生を歩む事になるからだと でもその一方で私は、子育てへの親の関わりが重要で「優れた子育て」こそ子供達が逆境を乗り越え幼い頃のマイナスを克服する役に立つとも言いました。 ちょっと考えてみて下さいそれでは結局、貧困は重要な要素ではないのでしょうか? 子供が貧しい中で生まれても良い親が子育てすれば、問題ないと言えるかもしれませんが、私はそうは思いません。 この研究は貧困と子育て両方の重要性を示しています。 ある研究は実際その正確な数値を出し長年貧困に苦しむ家庭に育った子供達の学校での成績がどの程度か調査しました  データによると、たとえ親がすべての事をきちんとしても 親が時間通りに子供をベットに入れて毎日本を読んだとしても限界があるのです。 良い子育ては、貧困家庭と裕福な家庭との教育的格差を最大で約50%しか減らせないのです。 それは貧困が本当に深く癒されない傷を残す事を意味しており 私達が本気で次の世代の成功と幸福を保証したいなら 子育ての貧困の問題に取り組む事が非常に重要になって来るのです。
こう考えると凄いと思いませんか?幸福で成功した子供を育てるには 彼らに話しかけ、子供の将来に関心を持ち同じ時間に寝かしつけ 本を与えるだけで良いのだと、それで親の仕事は終わりという訳です。  ただご想像の通り答えはさほど単純ではありません 理由の1つはこの研究では何千人もの子供に起こった事の平均を調べていて私や皆さんの子供をはじめ個々の子供の役に立つとは必ずしも言えないのです。  結局、私達の子供は一人ひとり自分の道を歩むもので、彼らが受け継いだ遺伝子や無論、私達親との関わりを含む彼らが人生で経験する全てによってある程度決められています。

彼女自身、これらの事を全て学んだ上で、子供の言うことに耳を傾け自分が彼らの将来に大いに期待して彼らは幸せにられるし、すごい事だと伝えてます。

それで何かが変わるかは、分かりませんが、きっと害にはならないでしょうと。

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