見出し画像

少し参りました

悲しかった日は帰り道で甘いものや美味しいものを買った。メンタルが落ちると食べられなくなるから、合理的なご褒美システムである。買って帰っても食べられない日がやってきた。なんだこれは…十分にメンタルを保つための対策はして来たのに、好きなコスメをみても欲しいものがない。洋服もみてみたが欲しいものがない。ただ休みたい、何もしたくない、面会に行きたくない。と思ったら深夜に発熱した。38.5度というこの十数年で初めての高熱である。喉も痛い。これはまさか…と思ったらそのまさかだった。誕生日の夜にコロナを発症したのである。これは壮絶な戦いが始まるぞ!と大好きな友達からもらったスパイシーなインドのスナックを頬張り戦い抜く決意をした。翌朝も熱が下がっていないことを確認してかかりつけ病院へ電話連絡の上で受診した。

別室で待ち、診察検査を受け、父のかかりつけ医であり病気を見つけて紹介状も書いてくれたその先生に状況報告も行いつつ、激励を受けて薬も受け取った。調剤薬局へ足を運びそこで更にウイルスを撒き散らさないように、薬局へは行かないシステム。診察検査の会計もその別室で済ませた。医療機関の皆さんありがとう。5類移行となって緩くなったけど、Uberや宅配システムを活用して私は大人しく過ごすぜ!と誓った。元々家と病院時々コンビニスーパーしか行かない生活だったし、引き篭もり体質だから苦じゃないんだ。むしろしばらく面会に行けないなんて、父には申し訳ないが、有難い。父と距離をおける。これが誕生日プレゼントなら、神様はなんて良いタイミングで粋なことをしてくれるのか。

分かってはいる。身体的に出来ないことが増えていって、食べるものはやわらかい物ばかりになり、歩けない、寝返りも打てない、あれほど好きだった野球もテレビもどうでも良いし、壁や天井ばかり見てあとは寝ているだけ。気持ちも子供に戻っていくのだろう、帰りたい帰りたいと我儘が言いたいのだろう。言われる方は色々色々色々色々考えてしまいしんどいが、子供が言ってるんだ!我儘を言われて聞き流すくらいしてやれ!ともう一人の自分が私を励ますけど、なかなかにしんどい。看護師さんも様子を見に来たり、その後もフォローが続くほどの父の激昂は私にだけ向けられているという。看護師さんにはその点での迷惑をかけていなくて良かった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?