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【Dota世界大会】DPCポイント上位12チームが確定!残る枠を決める各地域の予選はどうなる?【TI2022】

マレーシアでESL Oneが開催されているおかげで、「シンガポールでTIやったらこんな感じの時間感覚なんだよなぁ」と実感がすごい沸いてくる今日この頃です。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

…中国でTIやった時も時差は同じ、とかは言わないお約束。

前置き

アーリントンメジャーはまさかのTeam Spiritの優勝で幕を閉じました。
前年のTIチャンプに"まさか"ってシンプルに失礼

これでDPCポイントが得られる大会は全て終わり、ポイントランキングも確定。
上位12チームはシンガポールで行われるTI2022への出場が決定しました。

そして残るTI出場枠は6+12。
これらは各地域で行われる予選により決まります。
改めて確認すると、Dotaにおける地域は中国・東南アジア・東ヨーロッパ・西ヨーロッパ・北アメリカ・南アメリカの6つです。

予選に出場するチームは第3回のDPCリーグ戦(Div1・Div2)に参戦していた全てのチームとなります。
(当然既にTI出場が決まっている12チームは出ません。)

各地域の予選1位はTI本戦に直接出場でき、2位・3位となったチームは本戦直前に行われるラストチャンス予選へと進みます。

というわけで今回は出場決定チームの紹介と、予選有力チームの紹介を並行して、地域ごとに見ていこうと思います。

その前に0.05点差が1点差になった件のお話

この話だけは避けて通れないので先にしておきましょう。
私がお盆休みを満喫している間の出来事で、正直ちゃんと時系列順に理解できていない気がしますが。

Valve「0.05点差?いいえ、1点差です」

私が、そしてLiquipediaを見ていた多くの人が思っていたランキングは右の列のポイントによるものでした。
過去記事でもこんな展開になればOutsidersが0.05点差でTI出場って書いちゃってます。

しかしValveの公式発表によると「小数点以下は出てくる度に切り捨て」が正しい処理だそうで。
その方法で計算すると、先ほどの画像の左の列の通り、Fnaticが1点差でTI出場となった、ということのようです。
なおLiquipediaはまだ納得していない模様

ドラマチックなTI出場決定かと思いきや、もう一つ(ちょっと蛇足気味ですが)ドラマが待っていたというわけです。
ではでは、前座も終わったところで本編開始です。

西ヨーロッパ

出場チーム

・OG(2位)
・Tundra Esports(9位)
・Gaimin Gladiators(10位)

激戦区に相応しく、地域別最多の3チームがTI出場を決めました。

中でもOGはストックホルムメジャーの優勝を始めとして、新チームとして始動した1年目とは全く思えない好成績。
優勝候補の一角としてシンガポールへ乗り込みます。

予選有力チーム

・Team Liquid
・Team Secret
・Nigma Galaxy

ご存知、筆者ご贔屓の地域ということで、本当はもっと書いてもいいんですがこのくらいにしておきます。

惜しくもDPCポイントが足らなかったLiquidが、今年の成績という観点では頭一つ抜けています。
しかし世界で唯一全てのTIに出場し続けている男、Puppeyが率いるSecretも出場を逃したくないところでしょう。
そしてNigma Galaxy。一時期かなり低迷したものの、キングことSumailと手を組むことでDiv2リーグでは14勝1敗と他チームを圧倒しました。

本戦確定の1位通過はもちろんのこと、ラストチャンス枠の2位3位争いすらも激戦必至です。
はたしてどのチームが滑り込むでしょうか。

中国

出場チーム

・PSG.LGD(1位)
・Team Aster(5位)

こちらも世界屈指の、というよりも中国こそが世界最大の激戦区でしょう。
まずはその修羅の国で勝ち続けたPSG.LGDが堂々の首位通過。
2番手争いは熾烈を極めましたが、最後の最後にアーリントンで好成績を残したAsterが名乗りをあげました。

予選有力チーム

・Royal Never Give Up
・Xtreme Gaming

まずはバックストーリー豊富なRNG。
バックストーリーは私の大好物です。
RNGには2018年にかつてのOGと決勝で激闘を繰り広げたメンバーが3人も在籍しています。

そしてアーリントンメジャーへの出場権はあったもののビザの壁に阻まれた形になったXtreme Gaming。

他にも国際舞台で活躍した経歴を持つ選手がひしめき合う、さながら戦国絵巻の様相を呈しているこの地域の予選。
どこが上がってきても驚きません、なんて表現はもはや手垢まみれですが、今回は本当にどこが勝っても驚かないでしょう。

東ヨーロッパ

出場チーム

・Team Spirit(3位)
Outsiders(12位→13位)

というわけで東ヨーロッパからは若干ジャッジキルっぽい感じもしますが1チームのみが参戦となりました。
そしてその1チームこそが前回TI王者。

他のスポーツでもそうですが、「去年勝ったから」というのは今年勝つ理由にはなりません。
しかしそんな声を事前に跳ね返すようにアーリントンメジャーで優勝。
しっかりと今年の実績も引っ提げてのシンガポール入りとなりました。

予選有力チーム

・Outsiders
・Natus Vincere

予選勝ち抜けの最有力候補はやはり、一度は出場が決まりかけたOutsidersということになるでしょう。
しかし直近の成績でいうと、東ヨーロッパリーグ戦でSpirit、Outsidersに並んで6勝1敗を記録しているNa’Viからも目が離せません。

東南アジア

出場チーム

・BOOM Esports(7位)
・Fnatic(13位→12位)

メジャーでの存在感が全体的に薄かった東南アジアですが、終わってみれば点数計算に助けられた部分があるとはいえ2チームが出場決定。

今回は地元シンガポールでのTI開催ということもあり、好成績を残して帰りたいところでしょう。
実はシンガポールそのものは中国系の人が7割以上を占めているようですが

予選有力チーム

・Talon Esports
・T1

下書きの時点では、数少ないメジャー参戦チームであるところのTalonくらいしか書くこと無いかなぁ…と思ってたらまさかの急転直下。

世界最強のパート改め、世界最強のユニフォームコレクター傭兵のana。
そして世界最強(?)のパパ、Topson。
この2人が加入したT1が一夜にして東南アジア予選最有力候補となりました。
それにしてもCebとN0tailが引退していて、anaとTopsonが東南アジアで選手に復帰、JerAxは北アメリカで選手復帰したが再引退してコーチと、なんかもう去年の私が知ったら目が点になりそうな状況です。

北アメリカ

出場チーム

・TSM(8位)
・Evil Geniuses(11位)

2枠しかないメジャー出場枠に対し、常に3チームが争う形でリーグ戦を繰り広げた北アメリカ。
三つ巴に絡み続けた2チームが順当にTI出場を確定させました。

8位でのTI出場ということでちょっと忘れそうになりますが、TSMはストックホルムメジャー準優勝チームなんですよね。
優勝候補に挙げるのはちょっと気が引けますが、ちょっと噛み合えばチャンスは十分にある…って、そこまでハードル下げちゃうとどのチームにも当てはまりますね。

予選有力チーム

・Soniqs
・nouns

というわけで出場が決まった2チームと共に三つ巴を常にやってきたSoniqs(旧Quincy Crew)は予選突破の有力候補とみて間違いないでしょう。

しかし直近のリーグ戦で三つ巴に入っていたnounsからも目が離せません。
ちなみにこのチーム、先日行われたポケモンユナイトの世界大会にもチームを出していて、準優勝という成績を収めています。

トーナメント全体で見るとバリヤード採用が印象的なチームだったんですが、日本チーム(たきしまグロウパンチ)の構成には刺さらないと見たのかあまり使ってきませんでしたねってこの話さすがに脱線しすぎですね。

南アメリカ

出場チーム

・beastcoast(4位)
・Thunder Awaken(6位)

ストックホルムメジャーでは両チーム並んで5位フィニッシュ。
アーリントンでもbeastcoastが再び5位と、国際大会ではやや地位が低めな南アメリカ勢としては今年は躍進の年だったんじゃないでしょうか。

特にプレーオフでSpirit、BB、Outsidersと東ヨーロッパのチームを相手にした時の勝率が非常に高いところは注目に値するかもしれません。
ディフェンディングチャンピオンを打ち倒す伏兵は意外なところに潜んでいる、かも。

予選有力チーム

・Infamous

すみません、ぶっちゃけここくらいしか名前を知らないです。
まぁ今年3回のリーグ戦の結果を見ても、安定して成績を残しているのは出場確定している2チームとInfamousくらいのようなので、私みたいな人が他のチームを知らなくてもしょうがないかなという、言い訳するときだけめっちゃ早口になるヤツ。

最後に

今回はDPCポイントランキング経由でTI出場が決まった12チームと、これから開催される予選の有力チームを紹介してみました。

どんなスポーツもそうですが、こういう国際大会は大会そのものもさることながら、出場チームが徐々に決まっていくこういう段階も非常にワクワクしますね。

そんなシンガポールへの切符を賭けた最後の戦い、TI予選は9/3から始まります。(西ヨーロッパのみ9/13~)
8/29追記:日程が更新されました。Liquipediaによると以下の通りです。

9/3~7:東ヨーロッパ・南アメリカ
9/8~12:中国・北アメリカ
9/13~17:西ヨーロッパ・東南アジア

予選の結果についてもまたまとめていきたいと思っています。
こうご期待。

それではまた。

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