全編がほぼグレースケールに貫かれ、彼らと演奏者が動かずに演奏し歌うシンプルな構造。歌詞にはどちらかといえば音を吸収させる景色が並ぶが、「うんざりするよ」と歌う、その奇妙に素直な感情の吐露が不意に耳を打つ。鳴る音とは対照的なその歌詞世界の静けさを、映像の抑えた表現が浮き彫りにする。

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