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詰めが甘いとお腹がすく

可能性を考える


秋田へ向かう列車、前の席から、ご夫婦連れらしい男性と車掌さんとの会話が聞こえる
「車内販売ありますか?お弁当とか…」
「ありませんね、羊羹とかなら、これから販売ありますけど」
ご主人、詰めがあまーい!
脊髄反射的に内心叫ぶ

見ず知らずの人様のだんなさんなのに恐縮だが、聞こえるわけでもないので、問題ないだろう、そもそも、この列車は地元の方がふだん使いしている列車ではない、乗りたい人がわざわざ予約をして乗る列車、始発駅から最終駅まで5時間以上だ、同年代と見受けられるご主人、スマホは持っているだろう、ネットで一度は確認しているのではないのか? 車内販売はみやげ物程度、お弁当は事前予約のみ、とあったはずではないか!

日本海の海沿いを走るのだ、停車駅はおそらくでしかないはずだし、新幹線ですら車内販売はなくなった、誰もが二言目には効率化を叫び、人件費は縮小化に向かう時代、もはや車内販売なんぞはエグゼクティブなサービスではないか!

とは言え、わかるわかる、始発駅でなんかあるかな、けど朝ごはん食べたばかりで買う気にならんし、まぁいいか、なんだかんだ何処かで買えるんでないか? と手ぶらでGO…ってね
備えあれば憂いなし…は災害対策のみではない、飲み物と一口おやつとドリンクゼリーは列車移動の大事なお供だ、コンビニ、自販機は探すとなぜか見あたらない

青森→秋田、5時間余のリゾートしらかみ、列車の中での津軽三味線生演奏なんぞ素晴らしい、口を開ければよだれが垂れるかと思う絶景が続く、細い目は子どものようにまん丸になっているかもしれない、無数の消波ブロックの重なりさえも美しい、切り立つ山際と海側ぎりぎりに敷設された線路を走る列車、先人方の技術に感謝しながら、無邪気に舞い上がる、秋田駅到着したらば、ココはどこ、ワタシは誰、そもそも今何時? 状態…なので、事前くらいは詰めとかないと、冷静な大人のふりができなくなるではないか!

※期間限定で、今はお酒の販売があるようですね※

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