車輪の上 -電子書籍でも読ます本は強い-

シンプルに人間ドラマとして面白かった。
それは、この本は私の「小説はスマホの電子書籍では読むには画面の小ささや紙の本に比べての持ちにくさが邪魔して集中して読めない」というラベルを三時間弱で剥がすことで証明した。

本の主題は、世間から「ラベルを貼られた人」の生きにくさ、その一方で「世間からラベルを貼られた人も他人に対してラベルを貼っている」という指摘と問題提起。

私も読み進めるにつれ、登場人物と同じように「他人にラベルを張らないようにしているつもりだけれども、ラベルを貼っている他人と接している自分」に気付いて「正直、痛いところを突かれ」た。

自分以外の人と接する時に「○○な人は自分の人生とは関係無い」「○○な人は、ダメだ」と勝手にラベル貼りをし、その人のあらゆる面を観ることない。
ラベル貼りをし、その人のあらゆる面を観ることなく接し「自分に都合が良いようにコミュニケーションコストを下げて」いるのは楽だし、自分が上に立っているという自尊心「ぽい」のも満たされる。
その自分の中にあるドロドロに気付いたからには、向き合う年末年始にしよう。
そう乙武さんに教わった一時だった。

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