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3回目の発症。

3回目の発症。これも秋口だったと思う。

9月の終わりくらいか。

私が中学2年の時。

やっぱり前兆は少しずつ出ていたのか、正直、よく覚えていない。

また救急車で運ばれていく直前の、一番しんどかった母の姿しか覚えていない。




以下、センシティブなお話になりますので、苦手な方はご遠慮ください🙏



それは昼間だったと思う。

昼間なのに、私もその場にいたから、土日だったのかと思う。

そして、なぜかまた、玄関先に親戚の叔父や叔母が来ていたように思う。

多分、母の状況が酷かったので、父が応援を頼んだのだろう。

そして、母はというと、2階の寝室で籠っていた。
父が付き添っていたと思う。

私は少しだけ寝室に様子を見に行ったけど、来るなと父に言われたと思う。

その時の光景は断片的に覚えている。

とても悲しそうに泣いていた母、バスタオルや洗面器が置かれている。

母はその時、舌を噛んでいた。

後で母から聞いたが、死ねという幻聴が聞こえてたそうだ。

死のうと思って舌を噛んでいたようだったけど、やはりそれは難しかったようで、大事には至らず、しばらくして救急車で運ばれたと思う。


その時、私は泣いていた。

とにかく悲しくて、涙が勝手に出てきた。

そんな私を見て、祖母が「なんで泣くの?」と
聞いてきた。

何を言ってるんだろう?

母親がこの状況で、正気ではいられないだろう。

なんでそんなこと聞く?とこっちが聞きたいくらいだった。

でも、なんで自分は泣いてるんだろうとも、少し思った。

とりあえず思いよりも先に、涙が出ているような状況。

しかし、自分はなぜ泣くのだろう。

母が大変な姿になっている、しんどい思いをしている、可哀想とか、なぜこんなふうになってしまうのかというやるせなさとか。

とにかく辛く悲しいから泣いていたのだろう。

この時の出来事は、私も中学だったからか、小学生の時よりも、深く感じたり考えたりして、心により濃く残っている。

ウチの家は他とは違うんだとか、なんで自分の母親はこんな病気なんだろう、それで家族がうまくいかないとかなんだろう、とか、いろいろ考えるようになっていた。

そして、今思い出したが、この母の病気を引き起こすような出来事が、実は夏にあった。

私の同級生の家族が、立て続けに亡くなられたこと。

母もお葬式に行ったと思う、知ってる人になるので。でも、特に仲の良かった人でもない。

何か以前のきっかけと似ている。

前回の発症から5年もったから、大丈夫かと思っていたけど(その時は子供で、そういうのもよくわかっていなかった)やはり再発した。

そう、やはり薬も、あまり飲めてなかったように思う。母自身も、長く症状が出てなかったので、飲まなくても大丈夫と思っていたのかもしれない。


そしてまた、2、3週間後に退院して、いつもの母に戻って帰ってきた。






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