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【伝福連携④】障がい者と職人の間をつなぐサポート

伝統工芸品の作り方を映像に収め、ナレーションや字幕で説明が入るような紹介動画が作られている例は多いですが、それを見ただけでは作れるようになりません。

障がい者が技術を習得するためには、職人から伝統工芸品作りを伝授していただかなければなりません。

しかし、住んでいる世界が違う両者は上手にコミュニケーションが取れないという心配があります。

そこで、うまく技術を教えてもらうための工夫を考えます。

職人の立場

技術を伝承するためには直接の指導が重要ですが、作り方を教えるのに苦労される職人は多いと思います。

長年かけて技術が体に染みついている職人は体が勝手に動いてしまうので、それを言語化して説明するのが難しい場合があるからです。

私が知っている職人さんも親切にやって見せてくださるのですが「ほら、こうやるんだよ?やってみろ」とおっしゃいます。
簡単にやっているように見えるのですが、実際にやってみると全然思うようにいかないことが多くありました。

結局口ではうまく説明できない職人は、「技術は盗め」「背中を見て覚えろ」というこ教え方になってしまうこともあると思います。

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障がい者の立場

障がい者はそのハンディゆえに技術の習得に苦労する場合があります。

丁寧にわかりやすく、かつ何度も教えてもらえることが望ましいのですが、それができる職人ばかりではありません。

習う側もわからないことや疑問点を具体的に質問していかなければなりません。「もう少し具体的に教えてください」とか、「もう少しゆっくりやって見せてください」など伝えることが効率のよい習得につながります。
しかし同じことを何度も聞いて教えてもらうのは職人にも負担となりますし、だんだん聞きづらくなってくるものです。
そのため、教えてもらったことは自分でメモなどを取って見直すといった工夫も必要になってきます。

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実際に自分でやってみるうちに職人が説明してくれたことが腑に落ちるということもしばしば起こります。もし説明されたときにはわからなくてもメモを取っておくことは重要です。

障がい者と職人の間に

技術をスムーズに伝承するために障がい者と職人にそれぞれ期待されることがありました。

(1)障がい者の特性を考えると、職人にはより丁寧に何度も説明していただけることが期待されます。
(2)職人の特性を考えると、障がい者は上手に質問しながらメモを取って後から有効に活用するといった工夫が必要になります。

そしかし実際にはそのどちらもなかなかハードルが高いものです。
そこで、職人と障がい者の間をつなぐサポートがあれば安心です。

職人にはなるべく負担をかけずに障がい者に有効な情報を引き出し、それを障がい者にわかるようにかみくだいて必要に応じて何度も障がい者にインプットできる。そんなサポートが求められます。

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サポート例

具体的なサポートを考えてみます。

(1)障がい者施設の職員
まず思いつくのが障がい者福祉施設の職員です。
職員が職人と障がい者の仲介ができれば一番スムーズにいきます。
職人が障がい者へ作り方を説明いただく場で一緒に話を聞いて、障がい者と一緒に質問したりしながら作り方の知識を吸収します。
その後、障がい者が自分で練習したり作業するときにもその知識をもとにアドバイスを行います。

(2)作業手順書の作成
伝統工芸品作りの工程の多くは作業マニュアルを整備することで仕事を覚えたり、ミスなく作業を行うこの助けになることが期待できます。
できれば様々な角度からの映像が含まれているものがわかりやすいです。

作業手順は教わる側が作ったほうがより良い内容になります。
一度職人から聞くだけですべての情報を引き出すというのは難しいものです。新たな話が出てくる都度更新しながら充実させていく運用が望ましいです。

実際に手順書を作るのは結構ハードルが高いものです、外部の協力なども得ながら進められないか検討するとよいです。

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今回は、職人と障がい者の間を埋めるサポートについて考えてみました。


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障がい者が伝統的工芸品の職人として活躍する「伝福連携」の仕組みづくりに挑戦中です。 伝福連携はどうしたらうまくいくのか考察して皆さんにお伝えします。 本noteによって「伝福連携」に興味を持ち挑戦してくださる方が増えるとうれしいです。