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私にもう1つの居場所をくれた彼

私は、生まれつき体が弱い。だから、日常的に保健室にいることが多い。

そのためか、あまり勉強が得意じゃない。

今日は、クラスでは委員会決めらしい。

多分、私は誰にも迷惑かからない係になるんだと思うんだけどね…


次の日

私は委員会表を見て驚いた。

図書委員になってる!?何で私が…?
もうすでに倒れそう…


はぁ〜頑張れる分だけやってみよ



賀喜「あっ、おはよー」

私の唯一の女友達賀喜遥香。
今年は同じクラスだった。

遠藤「何で私が図書委員?」

賀喜「あっ!委員会?」

遠藤「うん…」

賀喜「推薦で…決まった」

遠藤「私のことを?」

賀喜「うん…」

遠藤「えっ、誰が?」

賀喜「〇〇」

遠藤「何でぇ?」

賀喜「本好きだからいいんじゃないかなって言ってたよ?」

遠藤「好きだけど…(何で本好きなの知ってたんだろ?)」

賀喜「私も手伝うし、一緒にやろうよ!」

遠藤「ありがとう…」

賀喜「ちなみに男子の図書委員は〇〇だよ」

遠藤「!」

賀喜「そんなに驚かなくても…笑」

遠藤「そっかぁ…」



今日は、図書委員の初仕事。

仕事の内容は覚えなきゃ、迷惑かけられないという理由で頑張ってきた。

何かあった時に賀喜にも来てもらった。

遠藤「うぅ〜」

賀喜「大丈夫?」

遠藤「うん…」

賀喜「無理はしないでね?」

遠藤「だ、大丈夫」

〇〇「ごめんなぁ、俺のワガママで推薦しちゃって」

遠藤「だ、大丈夫」



司書「こんな感じでやってもらえればいいから」

〇〇「了解です!」
遠藤「はい…」



月日が経ったある日

遠藤「(シンドイ)」

遠藤「(保健室行こ…)」

ガチャガチャ

遠藤「あれ?空いてない…」

遠藤「ど、どうしよう」

遠藤「(図書室行ってみよ)」

【図書室は、保健室の隣にあります。職員室まで行くのは無理だったみたい…】


司書「あら?どうしたの?」

遠藤「体調が優れなくて」

司書「あら?保健室空いてなかった?」

遠藤「はい…」

司書「休んでていいわよ?」

遠藤「ありがとうございます。」

司書「何か温かいものでも飲む?」

遠藤「いいですか?」

司書「ホットミルクとかどう?」

遠藤「ありがとうございます。」

司書「オッケー」

遠藤「…」

司書「どうぞ!」

遠藤「ありがとうございます」

司書「〇〇くんから聞いたんだけど、生まれつき体が弱いの?」

遠藤「はい…」

司書「〇〇くんが遠藤さんのペースで仕事していいから心配すんな!って言ってたよ」

遠藤「…」

司書「いつでも来ていいからね図書室」

遠藤「ありがとうございます。」

司書「あっ!保健室の先生帰ってきたらみたい」

遠藤「ありがとうございます」

司書「いえいえ」


私はこの日を境に図書室にも行くようになった。
いつも保健室の先生に迷惑かけちゃうのも悪いしね…




司書「さくらちゃん、オススメの本の紹介文書いてくれない?」

遠藤「私なんかでいいんですか?」

司書「さくらちゃんがいいのよ〜」
司書「いろんなジャンルの本読むし〜」


遠藤「わ、分かりました。頑張ってみます!」

司書「読みたい本あったら言って!図書室におけるようにするから!」

遠藤「!」

司書「頑張ってね👍」

遠藤「はい!」



遠藤「こんな感じでどうですか?」

司書「ふむふむ、いいんじゃない?」

遠藤「ありがとうございます」

司書「このまま図書新聞でも載せよ」

遠藤「私なんかが…」

司書「大丈夫!心配ないさ〜🎶」

遠藤「ふふふ」

司書「笑ったなぁ!」

遠藤「だって、音痴…」

司書「ムカッ💢笑、載せるの決まりね!」

遠藤「うわっ、先生の権力で…」



新聞の発行日

遠藤「本当に載せるんだ」

賀喜「さくちゃ〜ん、何これ!?」

遠藤「司書の先生が勝手に…」

賀喜「めっちゃ面白そうな本じゃん!借りに行こ!」

遠藤「えっ、うん。」


賀喜「先生〜、この本ありますか?」

司書「もうないのよ〜」

賀喜「えっ!楽しみにしてたのに…」

司書「私も初めてよ、1冊の本にこんなに集まるなんて」

賀喜「そうなんですか?」

司書「予約する?」

賀喜「はい!」

司書「予約人数が20人くらいかな」

カチャカチャ カチカチ

司書「さくらちゃんありがとうね?」

遠藤「いえいえ」

司書「好きな本…後で教えてね」

遠藤「分かりました。」

カチカチ

司書「予約できたよ」

賀喜「ありがとうございます」


この日を境に図書室は人気になるのだった。

そして、遠藤自身少し自信がつくようになった。

図書新聞で、人気の絶頂ぶりが報道された。
そして、今回からは遠藤の写真付きで本を紹介。

本だけではなく、遠藤人気もあり図書室は休み時間ごとに座る席がないほどの混み合いぷり。



??「すいませ〜ん、この本予約したいんですけどぉ」

遠藤「ちょっと待ってくださいね?」



??「遠藤さん!好きです!」

遠藤「ごめんなさい!」

告白をさせる始末。


賀喜「すごいね」

遠藤「うん。」

賀喜「一緒にいて嬉しくなっちゃうよ」

遠藤「ありがとう」

賀喜「告白は断ってるの?」

遠藤「うん…」

賀喜「そっか!」

遠藤「それに…」

賀喜「?」

遠藤「何でもない!」

賀喜「教えてよ!も〜う!」

遠藤「嫌ですぅ」

賀喜「ケチっ!」プン



私をここまでしてくれた〇〇に感謝しなくちゃね!

いつか、私の口から〇〇に告白できるように!

もう少し、もう少し、頑張ろ!


遠藤「次は好きな人を落とす方法でも読んでみようかな」

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