家畜で利用されているステロイドホルモンとペプチドホルモンの違い

家畜においても各種のホルモン剤が肥育や免疫学的去勢などに利用されています。
ホルモンは、大きくステロイド系とペプチド系に分けられるのですが、この2種には大きな違いがあります。
ステロイドホルモンは体内でコレステロールから作られ、人と家畜で全く同じ物質です。北米では効率的な赤身生産のため性ステロイドホルモン剤あるいはその人工物がりよされています。
一方、EUや日本はステロイドホルモンを家畜には利用していません。ペプチドホルモンはアミノ酸から作られ、種によって違いがあります。家畜では免疫学的去勢に利用されていますが、もし肉中に残留した場合でも消火管内で吸収時に分解され、栄養物となるので安全性がより高いと言えます。
「豚肉品質の科学と向上技術」第1章Columnより