霜降り豚肉の特徴

豚肉における筋肉内脂肪含量は、驚くかもしれませんが、豚肉では輸入の赤身ロースで1~2%、国産だと2~3%、TOKYOXやしもふりレッドなど比較的サシが多いとされる豚肉でも5%程度なのです。豚肉では、おおむね4%を超えると霜降りとして良いと思います。
つまり霜降り豚肉は、霜降り牛肉と比べて筋肉内の粗脂肪が10分の1ほどしかなく、鶏肉のモモと同じようなレベルです。豚肉では1%の脂肪の違いでも見栄えが少しながら異なり、多くの人は2%の差があれば見栄えや食味の違いを感じることができるでしょう。
なお牛肉では、2%程度の違いでは外観上も食味上も変化を感じることができません。鶏肉ではムネとモモを食べ比べると、1~2%の違いでも食味性の違いを感じます。牛乳でも通常の3.5%と高脂肪乳の5%では食味が違ってきます。脂肪の摂取カロリーでいうと、4.5%の高脂肪乳を100㏄飲むのと、4.5%の霜降り豚肉を100g食べるのでは、まったく同じになります。
「豚肉品質の科学と向上技術」第2章より