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次に買ったフィルムカメラ

ブレッソンを知った

SMENA35で日常的に写真を撮ることに慣れてきた頃、アンリ・カルティエ=ブレッソンという写真家を知りました。
どの写真も構図やタイミングが素晴らしく、ずっと見ていても飽きません。これがスナップ写真なのかと本当に驚きました。
ブレッソンが使っていたカメラとレンズが気になって調べたところ、ライカのM3というカメラで、50mmレンズばかり使っていたという事を知りました。

ライカ

レンジファインダーという種類のカメラで、自分が使っていたSMENA35とは比べ物にならない、とても高価なカメラでした。最新のM10がボディだけで100万円くらいでしょうか。とても高くて手が出ません。しかし、ブレッソンの写真を見た自分にとって、憧れの存在となったのでした。

ピントの悩み

SMENA35で写真を撮っていて、どうしても苦手だったのが、距離によるピント合わせでした。
その頃は知り合いをバストアップで撮る事が増えていたのですが、最短撮影距離の感覚がどうしても掴めず、ピンボケ写真が多かったのです。
もしレンジファインダーカメラを使っていたなら、きちんとピントの合った写真が撮れていたはずなのに、と思う事がだんだん増えていくのでした。

フォクトレンダー

日本のコシナという会社が、フォクトレンダーというブランドでBessa R2というレンジファイダーカメラを販売していました。確かボディだけで7〜8万円だったかと記憶しています。
SMENA35で露出を外す事はなくなったので、ステップアップとして思い切ってこのカメラを買う事にしました。一緒に買ったレンズはNokton 50mm F1.5です。
50mmは写真を始める時の基本と書かれているのをよく見ますが、それとブレッソンが50mmばかり使っていたというのが、50mmに決めた理由です。

Bessa R2 + Nokton 50mm f1.5で写真を撮る

絞り解放がf1.5なので、SMENA35の絞り解放f4とは比べ物にならないような、背景のボケた写真が撮れるのがとにかく楽しかったです。
日中に厚手のカーテンを締め切っているような、かなり暗いレストランで

SMENA35
ISO:400
絞り:f4
シャッタースピード:1/15秒

で撮っていたものが、

Bessa R2
ISO:200
絞り:f1.5
シャッタースピード:1/60秒

で撮れるようになったので、設定の幅の広がりに感激しました。
ちなみにSMENA35の設定もわりと肌に染み付いていて、暗い地下鉄のホームなどはこの設定を元に写真を撮る事が多いです。

2006年くらいまで

とにかくこのカメラでたくさんの人を撮りました。最近はあまり出番がありませんが、たまに触って感触を懐かしんでいます。
Nokton 50mmは、X-Pro2にMマウントアダプターを付け、今でも使っています。(75mmになってしまいますが、これも新たな経験で楽しいです。)
今も50mmをメインに写真を撮っていますが、フィルムで撮っていたこの時の経験から、自分の視界で50mmだとこの範囲が写る、という感覚が鍛えられ、とても良い学びになりました。

デジタルカメラ歴

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