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忘れたくない、娘の言葉


2歳9ヶ月の娘は物凄いママっ子である。
自分で言うのもなんだけど、とにかく私へのこだわりがすごい。
先月まで、娘は私と一緒じゃないと寝付けなかった。
私の手を握りながら、私の顔をじっと見ながら眠りについていた。

ところが先月半ばから今月にかけて私がとっても忙しくなり、夫とお留守番になることが多くなった。
そして娘は、夫の手を握るではなく、1人で眠りにつく術を身に付けたらしい。

あるあるだけど、私の方が寂しくなってしまって。

今日は娘が先に眠りそうだったので、眠りかけている娘の手を私から握った。私がエゴを見せた瞬間である。

するとそれに気がついた娘は目を開けてこっちを見て、にっこり笑った。

そして、
「だいすき、ママ。」とゆっくり言って、私の手を優しく丁寧に握り直して、眠りについた。

私は、涙が溢れて止まらなくなってしまった。

今日伝えてくれたこの言葉を、あなたは明日には忘れるだろうし、大きくなったら絶対に忘れるんだけど。

あなたのおかげで、生きててよかった、生まれてきてよかった、って心の底から思えた。
30年間の人生のすべてが、キラキラ輝いた。
(自分の人生の価値を自分以外に求めるのは禁忌だとは思っているけど)

最近ね、ママの友達が出産ラッシュでね。
妊娠した時のことや出産した時のこと、産後のこと色々夢に見て思い出すんだよね。

今思えばあれは産後うつで、あなたと2人きりの夜が来るのが怖くて怖くて、パジャマのまま家を飛び出してしまったことがあった。

今までの勉強や仕事や恋愛と違くて、子育てには「辞める」選択肢がないことに絶望して、
もう何もかも終わりにしたいと願ったことがあった。

家から近いから母乳推進の産院であなたを産んで、でも母乳が全然でなくて、当時の記録を見ると1日18〜20回授乳していた。2人でワンワンワンワン泣いて、限界だったよね。

あなたのパパは学校の先生だから、とってもとっても大変で。でも、私とあなたが共倒れしそうだったから、夜中の2時に起きてあなたにミルクをあげて、そのまま出勤したりしていたよ。
もう無理もう無理、消えてやると泣く私を一切責めずに、大丈夫だよと笑顔で励まして、あなたのことも幸せそうに抱いていたよ。

なんでか、職場の先輩や、友人が経験談で教えてくれた子育てと、私とパパとあなたと3人で過ごしてきた時間は全然違かったんだよね。本に書いてある通りにもならなかった。
全てが試行錯誤で、一歩一歩いっしょに暗闇を進んできた感じがする。私たち少しずつ少しずつ強くなってるよね、まだまだ2歳、まだまだこれからなんだろうけどさ。

私は、とにかくあなたに幸せでいてほしい。笑っていてほしい。健康でいてほしい。
そう願いすぎて、おかしいことまでしてしまいそうになる。これが親の気持ちだったのか。千差万別あるとは思うけど、こんなにシンプルなことをこんなに祈ったことはなかった。

あなたのおかげで、私は家族や友人たちやその家族にもそう思うようになった。
大好きだから、幸せに生きてほしい。笑っていてほしい。

少しでも多い時間、私も笑って暮らせるように、明日からもママはママなりに頑張ります。
私のことを、大切に思ってくれてありがとう。

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