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トライアル自転車は買った。しかし、何から始めればいいのか分からない。

トライアルの練習に際して「何から練習しらたいいのやら」と、いきなり巨大な壁にぶち当たる人が多いです。今回はそんな迷えるトライアラー達へ私なりのアドバイスをしてみようかなと思います。ちなみにたぶん正解は存在しません。

私のお店には20インチのコンペ車と、24インチのストトラ車の2車種が試乗車として用意してあります。以前の記事で書いた通り、基本的にストトラかコンペの2種類に分類されるので、どちらも試せるようにしてあります。お客さんが試乗車に乗ると、まず「スタンディングをしよう」と試みます。恐らく自分の持っている自転車で練習をされたりしたのでしょう、初めて乗ります!という人でも、随分と上手に乗りこなせる人も結構います。ですが、スタンディングは高度な技術なので最初からお手本の様に止まる事はできません。スタンディングの種類についてはいつか述べるとして割愛しますが、トライアル=スタンディング という構図がどこかで皆さんの脳内に焼き付いてしまっているのでしょう。変な癖がつく場合も多分にあるので、いきなり無理矢理止まろうとしない方が良いです。

では何から始めればいいのでしょうか。スポーツ全般そうですが、洋服みたいに「買ってきて着れば成立する」ものでは無いので、アレコレと練習が必要になります。ただ、トライアルはマイナースポーツ故にその理論をまとめている書物などが乏しく、「誰それ流」「何とか系」みたいな個々人の流派?のような「不安定な練習方法」が多いです。そんな訳で、調べてみてもイマイチよく分からん!といった具合になりがちです。そこで私はお店でいつもこの2つを最初にやってみる事をオススメしています。

【自転車なので、漕いで進んで曲がって止まる】

当たり前なのですが、トラ車も「自転車」です。普通の自転車の様にまずは乗り回しましょう。車両に慣れない事には、技の練習もままなりません。不安定な乗り物なので、意外と普通の道を「普通に漕いで曲がって止まる」という動作が難しい事に気が付くはずです。忘れがちですが、とにかく上手に漕いで乗り回せるようになっておく事が、始めるにあたって最も重要だと考えています。

【技はジャックナイフから】

トライアルはかなり安全な競技であり遊びですが、もちろん転ぶリスクは高いです。練習の際は必ずヘルメットを着用し、グローブも使う事をオススメします。バックドロップもかなり痛いですが、前転の方がより危険度が高いですので、まずは前転しないようにフロント荷重を安定させましょう。また、皆さん憧れの「ダニエル」への道のりでも必ず前荷重(ジャックナイフ)は使います。怪我防止とあらゆる技へのアプローチとして、まずはジャックナイフを安定させる練習を私はオススメしています。

上記2点を最初に練習する事からスタートすると良いかと考えていますが、加えて「基本姿勢」も覚えて下さい。

【膝を曲げない。踵をおろす】

乗り回す練習の中で、漕ぐ足を止めて進む際にペダルを水平にして「両ひざを伸ばし、踵を下げる」姿勢を作ってみて下さい。その時に「アキレス腱を伸ばすように踵を下げる」という意識も強く持って下さい。その姿勢から、自分と自転車との重心バランスが最も良い場所を探してみて下さい。私の感覚では、重心バランスが最も取れる場所が、一番空転しながら進める距離が伸びる気がします。


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